結論から書きます。2020年から、不動産を売買するときは、水害ハザードマップでの物件の位置を買主に説明することが義務になりました。浸水想定区域に入っているかどうかを、契約前に必ず伝えます。売主としては、自分の物件がどう表示されているかを先に確認しておくべきです。
ただし、区域に入っているからといって売れなくなるわけではありません。実際の取引では、区域内であっても普通に売買されています。大事なのは、どの程度の想定なのか、過去に実際の被害があったのか、対策はされているのかを、資料とあわせて説明できることです。何も答えられないと、買主は最悪を想像します。
洪水、雨水出水(内水)、高潮の3種類について、市町村が作成したハザードマップ上での物件の位置を示します。札幌市の場合、洪水と内水のマップが公開されています。
急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりのおそれがある区域です。警戒区域と特別警戒区域に分かれ、特別警戒区域では建築に制限がかかります。
指定されている場合は、あわせて説明されます。
ハザードマップは、想定される最大規模の降雨などを前提に作られています。必ずそうなるという予測ではありません。この点を正しく伝えないと、買主が過剰に不安を持ちます。逆に、軽く扱いすぎるのも問題です。事実をそのまま示すのが一番です。
札幌は市街地を豊平川が貫き、北部で石狩川に近づきます。北区、東区、白石区、豊平区の一部には、洪水の浸水想定が設定されている区域があります。想定される浸水の深さは場所によって大きく違い、数十センチのところもあれば、数メートルのところもあります。深さまで確認してください。
下水道の処理能力を超える雨が降ったときに、マンホールや側溝から水があふれるものです。川から離れていても起こります。都心部の低い土地や、地下室のある建物では注意が必要です。
南区、西区、中央区の山寄りの斜面地に多く指定されています。藻岩山、円山、手稲山の周辺です。特別警戒区域に指定されていると、建物の構造に制限がかかり、価格にも影響します。
札幌特有の事情として、春の雪解け水による出水があります。ハザードマップには直接表れませんが、過去に床下浸水があった地域では、住民のあいだで知られています。近隣に聞けばわかる情報です。
各区役所でも紙のハザードマップを配布しています。買主に渡す資料として、印刷したものを用意しておくと親切です。
区域に入っていることが、そのまま大きな値下げにつながるわけではありません。影響の出方は、次のような順になります。
実際には、駅からの距離、学区、日当たりといった条件のほうが、価格には強く効きます。ハザードマップだけで敬遠されることは、それほど多くありません。
過去に実際の浸水被害があったかどうかは、ハザードマップより重く受け止められます。被害があったなら、いつ、どの程度で、その後どう対策したかを正直に伝えてください。隠すと、近隣に聞かれて必ずわかります。
「浸水の想定があります」だけでは、買主は身構えます。「想定される浸水の深さは0.5メートル未満です」「これまでに床上浸水の記録はありません」と、数字と事実で示してください。
敷地を高く造成している、基礎が高い、止水板を用意している、給湯器を高い位置に設置している。こうした対策があれば、それも伝えます。
火災保険の水災補償に入っていれば、その内容を伝えます。買主が保険で備えられるとわかれば、不安はかなり減ります。
同じ区域内で普通に住宅が建ち、売買されていることを示すのも一つです。ハザードマップの区域は広く、決して特殊な立地ではないと伝わります。
答えられる範囲で正直に答えてください。わからないことは、わからないと答えて構いません。
この6つをそろえておけば、内見のときに聞かれても、その場で答えられます。資料を出して説明できる売主は、それだけで信頼されます。
区域の指定内容や建築の制限については、札幌市の担当課および建築士にご確認ください。保険の補償内容は保険会社にご確認ください。ここでは売却実務での準備を整理しています。
2020年から、水害ハザードマップでの物件の位置を買主に説明することが義務になりました。土砂災害警戒区域などの指定も、あわせて説明されます。
売れます。区域内でも普通に売買されています。想定される深さ、過去の被害の有無、行っている対策を数字と事実で説明できるかどうかが分かれ目です。
洪水の浸水想定は北区、東区、白石区、豊平区の一部などに設定されています。土砂災害警戒区域は南区、西区、中央区の山寄りの斜面地に多く指定されています。
土砂災害特別警戒区域は建築制限があるため影響が大きくなります。浸水想定0.5メートル未満なら影響は限定的です。実際には駅からの距離や学区のほうが価格に強く効きます。
伝えてください。ハザードマップより重く受け止められる情報です。いつ、どの程度で、その後どう対策したかを正直に説明してください。近隣に聞かれれば必ずわかります。
直接は表れません。ただし過去に床下浸水があった地域では住民のあいだで知られています。近隣に聞けばわかる情報なので、把握しておいてください。
札幌市の防災情報のページで地域ごとのハザードマップを見られます。各区役所でも紙のマップを配布しています。該当部分を印刷して、買主に渡せるようにしておいてください。
下水道の処理能力を超える雨で、マンホールや側溝から水があふれるものです。川から離れていても起こります。都心部の低い土地や地下室のある建物では注意が必要です。
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