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2023/04/28
相続した土地の分筆登記|期間・費用と、分け方を誤らないための注意
相続した土地を兄弟で分けたい。広い土地の一部だけを売りたい。そんなときに出てくるのが分筆登記です。1筆の土地を2筆以上に分けて登記し直す手続きをいいます。
結論から言うと、分筆には境界の確定が必要で、数か月と相応の費用がかかります。さらに、分け方を誤ると建物を建てられない土地ができてしまいます。相続で分けるだけなら、分筆せずに済ませる方法もあります。まずそこから確認してください。
分筆登記とは
1筆を複数に分ける
土地は筆(ふで)という単位で登記されています。1筆の土地を2つ、3つに分けて、それぞれに地番を付け直すのが分筆登記です。逆に複数の筆をまとめるのは合筆といいます。
必要になる場面
- 広い土地の一部だけを売る
- 相続で、土地そのものを相続人ごとに分ける
- 一部を分けて子どもに贈与する
- 一部の地目だけを変える(宅地と農地が混在している場合など)
- 一部だけに抵当権を設定する
共有名義とは別のもの
共有名義は、1筆の土地を持分という割合で複数人が持っている状態です。土地そのものは分かれていません。分筆は、土地を物理的に分けて別々の土地にする手続きです。共有を解消したいなら、分筆して各自の単独名義にするという方法があります。
手続きの流れ
- 土地家屋調査士に依頼する/分筆登記は調査士の業務です
- 資料を調べる/公図、測量図、登記簿、過去の測量の記録
- 現地を測量する/境界の杭や標識を確認します
- 隣地の所有者と立会う/境界の位置を確認し、書面に署名と押印をもらいます
- 道路の管理者とも確認する/公道に接していれば、市や国との境界も確定させます
- 分割の線を決める/どこで分けるかを図面にします
- 法務局に申請する/分筆登記が完了し、新しい地番が付きます
時間がかかるのは4と5の立会いです。隣地の所有者が遠方にいる、相続が済んでいない、連絡が付かない。こうした事情があると、そこで止まります。全体で2〜3か月、長ければ半年をみておいてください。
分け方を誤ると売れない土地ができる
接道の条件
建物を建てるには、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接している必要があります。分筆の線の引き方によっては、道路に接しない土地(袋地)ができてしまいます。そうなると、その土地には建物を建てられません。
細長い土地は使いにくい
面積だけを等しく分けると、片方が極端に細長くなることがあります。接道は足りていても、建てられる家の形が限られ、価格は面積ほどには付きません。面積を等分することと、価値を等分することは別です。
建ぺい率・容積率
分筆すると、土地ごとに建ぺい率と容積率が計算されます。いまの建物が、分筆後の敷地では基準を超えてしまうことがあります。建物が建っている土地を分けるときは、必ず先に確認してください。
市街化調整区域では分けても建てられない
調整区域の土地を分筆しても、それだけで建築が認められるようにはなりません。むしろ、分けたことで許可の要件から外れることもあります。分筆の前に、市の窓口で確認してください。
費用の考え方
何で変わるか
- 境界が確定しているか/確定測量が済んでいれば費用も期間も大きく減ります
- 隣接する土地の数/立会いの相手が増えるほど手間がかかります
- 公道に接しているか/官民の境界確定が必要になると、さらに日数がかかります
- 土地の広さと形/広く、複雑な形ほど測量に時間がかかります
- 何筆に分けるか
見積もりは、資料を見てもらったうえで書面で出してもらってください。境界の状況が分からないまま出た概算は、あとで大きく変わります。
分筆せずに分ける方法
相続で「土地を公平に分けたい」というだけなら、分筆以外の方法があります。
換価分割
土地を売って、現金を分ける方法です。分筆の費用も期間も不要で、価値がそのまま金額になるため、いちばん公平に分けられます。もめにくいのもこの方法です。
代償分割
一人が土地をすべて相続し、他の相続人にはその分のお金を払う方法です。土地を分けたくない場合や、誰かが住み続ける場合に使います。
共有のまま持つ
いちばん手間はかかりませんが、売るにも貸すにも全員の同意が必要になります。次の相続で持分がさらに細かく分かれ、年数が経つほど収拾がつかなくなります。おすすめはしません。
札幌で分筆するときの注意
冬は測量も立会いもできない
積雪期は、境界の杭が雪に埋まり、現地での確認ができません。測量と立会いは、雪解け後から降雪前までのあいだに行うことになります。冬に依頼しても、実際の作業は春まで待つことになります。
逆算して動く
分筆に2〜3か月、その後に売り出して引き渡しまで数か月。買い手の動きが強い2〜3月や9〜10月に売り出したいなら、その半年前から動き出す必要があります。冬をはさむ場合はさらに余裕をみてください。
古い土地は境界が確定していない
札幌の郊外や、古くからの住宅地では、境界が確定していない土地が残っています。杭が無い、公図と現況が合わない、隣地の建物やブロック塀が越境している。いずれも立会いの場で出てくる話です。売ると決めた段階で、先に状況を確認しておいてください。
よくあるご質問
分筆にはどれくらい時間がかかりますか。
境界が確定していれば比較的短く済みますが、確定していない場合は測量と隣地の立会いから始めるため、全体で2〜3か月、長ければ半年みておいてください。札幌では積雪期に測量と立会いができないため、冬をはさむ場合はさらに延びます。
自分で分筆できますか。
分筆登記は土地家屋調査士の業務です。測量と境界の確定、図面の作成、法務局への申請が必要になります。
費用はどれくらいですか。
境界が確定しているか、隣接する土地が何か所あるか、公道に接しているか、土地の広さと形、何筆に分けるかで変わります。資料を見てもらったうえで書面の見積もりを取ってください。
土地を半分ずつに分ければ公平ですか。
面積を等分しても価値が等分になるとは限りません。道路に接していない土地ができたり、極端に細長い土地になったりすると、そちらは価格が付きにくくなります。分ける線は、面積ではなく使える形で決めてください。
建物が建っている土地でも分筆できますか。
できますが、分筆後の敷地で建ぺい率や容積率の基準を超えてしまうことがあります。先に確認してから線を決めてください。
市街化調整区域の土地を分筆すれば家を建てられますか。
建てられるようにはなりません。分けたことで許可の要件から外れることもあります。分筆の前に市の窓口でご確認ください。
相続で分けたいだけですが、分筆は必要ですか。
必要とは限りません。土地を売って現金を分ける換価分割や、一人が相続して他の相続人にお金を払う代償分割という方法があります。費用も期間もかからず、価値がそのまま金額になるため公平に分けられます。
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詳しくは 土地の売却 と 相続した不動産の売却 をご覧ください。お電話は 0120-193-933(10:00〜18:00・日曜定休)。
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