結論から書きます。入居者がいる家を空室にしてから売ると、価格は上がります。ただし、出て行ってもらうには正当な事由が必要で、簡単ではありません。借地借家法は借主を強く守っているため、貸主の都合だけでは契約を終わらせられません。
目安として、同じ物件でも、空室で自分が住める状態なら実需の買主が付き、入居者がいたままなら投資家しか買えません。その差は1割から3割になることがあります。一方で、立退料と空室期間の負担を考えると、必ずしも空室にするほうが得とは限りません。数字を並べて比べてください。
入居者がいる場合、買主は投資目的に限られ、価格は家賃収入からの利回りで計算されます。札幌の中古住宅の利回りの水準から逆算されるため、実需の相場より低く出るのが普通です。
普通借家契約では、期間満了の1年前から6か月前までに、貸主から更新しない旨を通知します。ただし、この通知だけでは終わりません。正当な事由が必要です。
実務では、立退料を出すことで正当な事由を補うのが一般的です。金額は、引っ越し費用、新しい住まいの敷金礼金と仲介手数料、家賃の差額の補填などを積み上げて決まります。
もっとも現実的です。入居者に事情を説明し、退去の時期と条件を話し合って決めます。相手に転居の予定があれば、すんなりまとまることもあります。合意したら、必ず書面にしてください。
入居者との交渉は、感情がからむと止まります。家賃を上げると言われるのではないか、追い出されるのではないかと身構えられるためです。最初から、退去をお願いしたい理由と、こちらが負担できる範囲を、はっきり伝えるほうが早くまとまります。
法律で決まった金額はありません。実務では、次の項目を積み上げて話し合います。
住宅の場合、家賃の6か月分から12か月分程度が一つの目安として語られますが、事情によって上下します。相手が高齢で転居先を見つけにくい、長年住んでいる、といった場合は大きくなりがちです。
札幌では、転居の時期にも配慮が要ります。冬に引っ越しを求めるのは、相手にとって負担が大きく、話がまとまりにくくなります。春か秋を目標に、半年以上前から話を始めるのが現実的です。
立退きに時間も費用もかかるなら、入居者がいるまま売る方法があります。オーナーチェンジといい、買主は投資家です。
どちらが得かは、次の計算で比べられます。(空室で売れる価格)−(立退料)−(空室期間の家賃) と (入居者がいたまま売れる価格) のどちらが大きいか。ここに、時間と手間をどう評価するかを加えて判断します。
将来売るつもりがあるなら、契約を定期借家に切り替えておく方法があります。定期借家は期間満了で必ず終わるため、正当な事由も立退料も不要です。
新しく入居者を募集するときに、はじめから定期借家にしておくのがもっとも確実です。ただし、借り手が絞られ、家賃も下がる傾向があります。
いずれも違法です。賃料の滞納がある場合でも、手順を踏まずに明渡しを実力で行うことはできません。滞納が続いているなら、契約解除と明渡しの手続きを弁護士に相談してください。
入居者との交渉が長引きそうなとき、売主が一人で抱えると消耗します。不動産会社や弁護士を間に入れると、話が事務的に進み、結果的に早くまとまることが多いところです。
入居者がいるまま売る場合、貸主の地位が買主に引き継がれます。次のものを整理して渡してください。
家賃は、引き渡し日を境に日割りで精算します。敷金は買主に引き継ぐため、その分を決済で差し引きます。
当社では、入居者がいるままの物件も買い取っています。立退きの交渉が不要で、そのまま引き渡せます。空室にしてから売る場合と、どちらが手元に残るかを、まず数字で比べてみてください。
立退きの正当な事由の判断、契約解除や明渡しの手続きについては弁護士にご確認ください。税金の扱いは税理士にご確認ください。ここでは売却実務での考え方を整理しています。
空室のほうが価格は上がりますが、立退料と空室期間の家賃を引くと、必ずしも得とは限りません。両方の価格を出して、差し引きで比べてください。
普通借家契約では、貸主の都合だけでは終わらせられません。正当な事由が必要で、実務では立退料を出すことでこれを補います。まずは話し合いによる合意解約が現実的です。
法律で決まった金額はありません。引っ越し費用、新しい住まいの初期費用、家賃の差額などを積み上げて話し合います。住宅なら家賃の6か月分から12か月分程度が一つの目安として語られます。
半年以上前が目安です。札幌では冬の引っ越しは相手の負担が大きく、話がまとまりにくいため、退去の時期は春か秋に設定してください。
鍵を替える、荷物を運び出す、水道や電気を止めるといった行為は違法です。契約解除と明渡しの手続きを弁護士にご相談ください。
入居者の合意があれば可能です。合意が得られないことも多く、家賃を下げる条件と引き換えにすることがあります。新しく募集するときに、はじめから定期借家にしておくのが確実です。
賃貸借契約、敷金の預かり残高、管理会社との契約が買主に引き継がれます。家賃は引き渡し日を境に日割りで精算し、敷金は決済で差し引きます。
入居者がいるままの状態で買い取る方法があります。当社ではそのまま引き取っていますので、交渉は不要です。空室にして売る場合と、どちらが手元に残るかを比べてみてください。
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