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2026/08/15
フラット35完済後のマンション売却手続き
フラット35完済後のマンション売却手続き
フラット35を完済したあと、マンションの売却を検討される方が増えています。しかし、民間の住宅ローンとは異なる手続きが必要になるため、事前に流れを把握しておくことが大切です。
この記事では、住宅金融支援機構への完済手続きから抵当権抹消、札幌での売出しタイミングまで、フラット35に特化した売却の実務を詳しく解説します。
フラット35完済から売却までの全体の流れ
フラット35を完済してからマンションを売却するまでには、大きく分けて5つのステップがあります。民間ローンとの違いを意識しながら、全体像を確認しましょう。
売却準備から引渡しまでの5ステップ
- ステップ1:繰上完済の申込み:住宅金融支援機構(窓口は取扱金融機関)に完済の意思を伝え、返済日を確定します
- ステップ2:完済と書類受領:残債を一括返済し、機構から抵当権抹消に必要な書類が届くのを待ちます
- ステップ3:抵当権抹消登記:届いた書類をもとに法務局で抵当権抹消の登記申請を行います
- ステップ4:不動産会社への査定依頼・媒介契約:抵当権が抹消された状態で売却活動を開始します
- ステップ5:売買契約・決済・引渡し:買主との契約を締結し、残代金の受領と同時に物件を引き渡します
民間ローンとの違いを押さえるポイント
民間の住宅ローンでは、完済後すぐに金融機関の窓口で抵当権抹消書類を受け取れるケースがほとんどです。しかしフラット35の場合、書類は住宅金融支援機構から郵送されるため、到着まで2〜3週間かかります。
このタイムラグを考慮せずに売却スケジュールを組むと、決済日に書類が間に合わないトラブルにつながります。完済後すぐに売却活動を始めたい方は、逆算して早めに手続きを開始しましょう。
住宅金融支援機構への完済手続きと必要書類
フラット35の完済手続きは、窓口となる取扱金融機関を通じて行います。民間ローンとは手順や所要期間が異なるため、事前に流れを把握しておくと安心です。
繰上完済の申込みから書類到着までの流れ
- 1か月前まで:取扱金融機関に繰上完済の申込みを行います。フラット35の繰上返済は申込みから実行まで1か月程度を要するのが一般的です
- 完済日当日:指定された金額を一括返済します。フラット35の繰上返済手数料は無料です
- 完済後2〜3週間:住宅金融支援機構から抵当権抹消に必要な書類が郵送されます
民間ローンでは完済当日に書類を受け取れることが多いのに対し、フラット35では機構を経由するため時間がかかります。この違いを知らずに売却スケジュールを組むと、決済に間に合わなくなるリスクがあります。
届く書類一覧と届くまでの2〜3週間の過ごし方
住宅金融支援機構から届く書類は、一般的に以下のとおりです。
- 抵当権解除証書(弁済証書)
- 抵当権設定契約証書(原本)
- 登記事項証明書または登記識別情報
- 委任状(機構からの委任状)
書類が届くまでの2〜3週間は、売却に向けた準備期間として有効活用できます。不動産会社への査定依頼や必要書類の整理、マンションの清掃・片付けなどを進めておくとスムーズです。
なお、届いた書類には有効期限があるものも含まれるため、届いたら速やかに抵当権抹消登記の手続きに移りましょう。
抵当権抹消登記の手順と費用
フラット35の完済書類が届いたら、次は法務局で抵当権抹消登記を行います。ご自身で申請する方法と、司法書士に依頼する方法の2つがあります。
自分で行う場合と司法書士に依頼する場合の比較
- 自分で行う場合:法務局に出向いて申請書を提出します。登録免許税のみで済むため費用は最小限です。ただし、書類の記載ミスがあると補正のため再度来庁が必要になります
- 司法書士に依頼する場合:書類の準備から申請までを一括して任せられます。平日に法務局へ行く時間がない方や、書類手続きに不安がある方におすすめです
登録免許税と司法書士報酬の目安
抵当権抹消にかかる費用の内訳は以下のとおりです。
- 登録免許税:不動産1筆あたり1,000円(マンションの場合、土地と建物で合計2,000円が目安)
- 司法書士報酬:1万円〜2万円程度が相場です
- 登記事項証明書の取得費用:1通480円〜600円
フラット35の大きなメリットとして、繰上返済手数料が無料である点が挙げられます。民間の住宅ローンでは繰上返済に1万円〜5万円程度の手数料がかかるケースもあるため、完済にかかるトータルコストはフラット35のほうが抑えやすいといえます。
残債がある場合の売却方法と選択肢
フラット35の残債がまだ残っている状態でも、マンションの売却は可能です。ただし、抵当権を抹消するために残債を完済する方法を確保する必要があります。
売却代金で一括返済するケース
もっとも一般的な方法は、売却代金でフラット35の残債を一括返済するケースです。マンションの査定額が残債を上回っていれば、決済日に買主からの売却代金で返済と抵当権抹消を同時に行えます。
たとえば残債が1,500万円、売却代金が2,000万円であれば、差額の約500万円が手元に残る計算です。ただし、ここから仲介手数料や税金などの諸費用が差し引かれます。
任意売却・買い替えローンの検討基準
売却代金が残債を下回る、いわゆる「オーバーローン」の状態では、以下の選択肢が考えられます。
- 自己資金で不足分を補填:差額が数十万円〜100万円程度であれば、貯蓄から充当する方法が最もシンプルです
- 買い替えローン(住み替えローン):新居の住宅ローンに残債分を上乗せして借りる方法です。返済額が増えるため、無理のない返済計画かを慎重に検討しましょう
- 任意売却:返済が困難な場合に、債権者(住宅金融支援機構)の合意を得て市場価格に近い金額で売却する方法です。競売よりも有利な条件で処分できる可能性があります
いずれの場合も、まずは正確な査定額を把握することが判断の第一歩です。残債額と比較したうえで、どの選択肢が適切かを検討しましょう。
札幌でフラット35マンションを売るベストタイミング
札幌でマンションを売却する際は、北海道ならではの季節要因を考慮することが重要です。フラット35の完済時期と売出し時期をうまく合わせることで、より有利な条件での売却が期待できます。
雪解け前の2〜3月に準備を始める理由
札幌の不動産市場は、冬季(12月〜2月)に取引が鈍化する傾向があります。積雪の影響で内覧件数が減少し、売却活動が思うように進まないケースも少なくありません。
一方、雪解けが始まる3月以降は引越しシーズンと重なり、購入希望者が増加します。2026年の道内の中古マンション成約件数を見ても、3月〜5月は年間でもっとも取引が活発な時期です。
つまり、フラット35の完済手続きや抵当権抹消を2月中に済ませておくことで、3月からの売却活動にスムーズに入れます。繰上完済の申込みから書類到着まで約1か月半を見込み、年明け早々に動き出すのが理想的です。
地下鉄沿線の築浅マンション需要を活かす戦略
札幌市内では地下鉄沿線のマンション需要が根強く、とくに築15年以内の物件は流通性が高い傾向にあります。フラット35で購入した物件は築浅であることが多く、この需要層と合致しやすいのが強みです。
地下鉄東西線や南北線沿線の市街地エリアでは、2026年現在も中古マンションの坪単価が約80万円〜120万円で推移しており、売り手にとって有利な価格帯が維持されています。
JR沿線エリアでも再開発の影響で需要が伸びている地域があります。査定時には複数の不動産会社に依頼し、エリアごとの相場を比較することをおすすめします。
売却時にかかる費用・税金の一覧
マンション売却では、仲介手数料や税金などさまざまな費用が発生します。フラット35を完済した場合の費用構造を整理しておきましょう。
仲介手数料・印紙税・譲渡所得税の概算
- 仲介手数料:売却価格×3%+6万円+消費税が上限です。売却価格2,000万円の場合、約72万6,000円が目安となります
- 印紙税:売買契約書に貼付する印紙代です。売却価格1,000万円超〜5,000万円以下の場合は1万円です
- 登録免許税:抵当権抹消にかかる費用として2,000円程度です
- 司法書士報酬:抵当権抹消登記を依頼する場合、1万円〜2万円程度です
- 譲渡所得税:売却益が出た場合に課税されます。所有期間5年超であれば税率は約20.315%、5年以下であれば約39.63%です
3000万円特別控除の適用条件
居住用のマンションを売却して利益が出た場合、一定の条件を満たせば最大3,000万円の特別控除が適用される可能性があります。多くの場合、この控除を利用することで譲渡所得税がゼロになるケースも少なくありません。
主な適用条件としては、売却する物件に住んでいること(または住まなくなってから3年以内)、前年・前々年にこの特別控除を受けていないことなどがあります。詳しくは税理士や税務署への確認をおすすめします。
フラット35は繰上返済手数料が無料のため、民間ローンと比べて完済時のコストを低く抑えられます。売却にかかる諸費用の総額は、一般的に売却価格の4%〜7%程度が目安です。
フラット35完済後の売却で失敗しないための注意点
フラット35に特有の手続きを見落とすと、決済の遅延や余計な費用が発生することがあります。失敗を防ぐためのチェックポイントを確認しましょう。
書類不備による決済延期を防ぐチェックリスト
- 繰上完済の申込みは決済予定日の2か月前までに行っているか
- 住宅金融支援機構からの書類一式(解除証書・委任状・登記識別情報など)が揃っているか
- 届いた書類の氏名・住所と現在の登記情報に相違がないか(住所変更登記が必要な場合あり)
- 司法書士への依頼を決済日の1週間前までに完了しているか
- 売却に必要な固定資産税評価証明書やマンションの管理規約などを取得済みか
とくに注意したいのが、完済後に届く書類の氏名・住所が現在の登記と異なるケースです。結婚や引越しで変更がある場合は、先に住所変更登記を済ませないと抵当権抹消ができません。
借り換え後に売却する場合の手順の違い
フラット35から民間の住宅ローンに借り換えたあとに売却する場合は、手続きの相手先が変わります。抵当権の設定先がフラット35(住宅金融支援機構)から民間金融機関に変更されているため、完済・抹消の手続きは借り換え先の銀行と行います。
借り換え後は繰上返済手数料が有料になっている場合がほとんどです。金融機関によって1万円〜5万円程度の手数料がかかるため、借り換え契約書で事前に確認しましょう。
また、借り換え時に機構の抵当権は抹消されていますが、新たに民間銀行の抵当権が設定されています。二重の抵当権がかかっているわけではないため、手続きは1回で済みます。
売却をお考えの方は、まず現在のローンがフラット35のままか、借り換え済みかを確認したうえで、適切な手順を選択してください。
よくある質問
Q: フラット35の残債があるマンションでも売却できますか?
A: 売却代金で残債を一括返済できれば、残債がある状態でも売却は可能です。決済日に買主からの代金で住宅金融支援機構への返済と抵当権抹消を同時に行います。
売却代金が残債を下回る場合は、自己資金での補填、買い替えローンの利用、または任意売却といった選択肢を検討することになります。まずは査定で正確な売却見込み額を把握しましょう。
Q: フラット35を完済したあとの抵当権抹消手続きにはどのくらいの期間がかかりますか?
A: フラット35の場合、完済後に住宅金融支援機構から抵当権抹消に必要な書類が届くまで2〜3週間かかります。民間ローンでは当日受け取れることが多いため、この違いに注意が必要です。
書類到着後、法務局への抵当権抹消登記の申請から完了までは1〜2週間が目安です。トータルで約1か月〜1か月半を見込んでおくと安心です。
Q: フラット35の繰上返済に手数料はかかりますか?
A: フラット35の繰上返済手数料は無料です。一部繰上返済でも全額繰上返済でも手数料はかかりません。
これは民間の住宅ローンと大きく異なるポイントです。民間ローンでは繰上返済に1万円〜5万円程度の手数料がかかるケースが多いため、フラット35は完済コストの面で有利といえます。
Q: フラット35で購入したマンションを売却して住み替える場合、新たにフラット35を利用できますか?
A: 条件を満たせば、2回目のフラット35の利用は可能です。既存のフラット35を完済していること、新たに購入する物件が機構の技術基準を満たしていることなどが主な要件です。
ただし、年齢や返済期間、年収に対する返済負担率(年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)などの審査基準を改めてクリアする必要があります。詳しくは取扱金融機関にご相談ください。
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