先に全体像を書きます。相続した不動産を売るまでには、大きく4つの段階があります。相続人を確定する、遺産分割を決める、相続登記をする、売却する。この順番は入れ替えられません。売却の話から始めても、登記が終わっていなければ契約できないからです。
札幌の場合、ここに冬という要素が加わります。雪のあいだは測量も境界の立会いもできず、屋根や基礎の状態も見えません。相続の手続きを冬に進めて、雪解けと同時に売り出す。この段取りを組めると、時間を無駄にせずに済みます。
順調に進んでも半年前後、相続人が多い、疎遠な方がいる、といった事情があると1年以上かかります。相続税の申告期限が10か月なので、税金がかかる規模なら、最初から日程を逆算して動く必要があります。
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて集め、相続人が誰かを確定します。本籍地を何度も移している方だと、複数の市町村に請求することになり、時間がかかります。
ここで、思いがけない相続人が出てくることがあります。前の配偶者との子、認知した子。実際に起こる話です。集め終えるまで、遺産分割の話は始められません。
法務局で法定相続情報一覧図を作っておくと、以後の手続きが楽になります。戸籍の束を何度も出さなくても、この1枚で済みます。金融機関の手続きでも使えるので、早めに作っておいてください。
不動産だけでなく、預貯金、有価証券、借入金も調べます。不動産は、固定資産税の納税通知書と、市町村で取れる名寄帳で確認します。納税通知書には載らない非課税の土地(私道など)もあるため、名寄帳のほうが確実です。
札幌市外に土地があるケースもよくあります。親が道内の実家を持ったままだった、という話です。名寄帳は市町村ごとなので、思い当たる場所にはそれぞれ請求してください。
遺言書があればそれに従います。なければ、相続人全員の話し合いで決め、遺産分割協議書を作ります。不動産の分け方には3つの型があります。
誰か1人の名義にします。もっとも単純で、売却もしやすい形です。他の相続人には、預貯金や現金で調整します。
持分を分けて全員の名義にします。手続きは簡単ですが、売るときに全員の同意が必要になり、次の相続でさらに人数が増えます。おすすめできません。
売って現金にしてから分ける方法です。全員が納得しやすく、相続不動産の売却ではもっともよく使われます。協議書に、売却して代金を分けることと、その割合を明記します。
換価分割にする場合、登記の名義を代表者1人にするか、全員の共有にするかを選べます。代表者1人にすると売却の手続きは楽ですが、協議書の書き方を誤ると、他の相続人への分配が贈与とみなされる恐れがあります。必ず司法書士と税理士に確認してから進めてください。
2024年4月から相続登記は義務になりました。取得を知った日から3年以内に申請しなければ、過料の対象になります。売るためにも、名義を変えなければ契約できません。
登記が終われば、通常の売却と同じです。ただし相続物件では、次の点を先に片づけておくと進みが早くなります。
売主が実家に住んでいなかった場合、建物の状態はわかりません。物件状況報告書には、相続により取得したため居住歴がなく状況を把握していない、とはっきり書きます。そのうえで、建物については契約不適合責任を負わない特約を入れるのが一般的です。
一定の要件を満たす相続した実家を売る場合、譲渡所得から3,000万円を差し引ける制度があります。耐震改修するか取り壊すこと、相続から3年目の年末までに売ること、といった要件があります。市区町村が発行する確認書も必要です。要件は細かいので、売る前に税理士に確認してください。
相続税を納めた場合、その一部を取得費に加算できる制度です。相続の開始から3年10か月以内に売ることが要件です。相続税を払ったなら、必ず検討してください。
どちらの特例も期限があります。空き家のまま何年も置いておくと、使えたはずの制度が使えなくなります。数百万円の差になることもあるので、期限は最初に確認してください。
冬に手続き、春に売却。これが基本の形です。
逆に、冬に売り出すと、買主が屋根も基礎も庭も見られません。そのぶん値引きを求められやすくなります。急ぐ理由がなければ、雪解けを待つほうが有利です。
当社では、相続した家をそのままの状態で買い取っています。家財が残っていても、建物が傷んでいても構いません。相続人が遠方にお住まいの場合も、必要な書類のやりとりだけで進められます。
相続の手続きは司法書士に、税金の扱いと特例の適用は税理士または税務署に、もめている場合は弁護士にご確認ください。ここでは売却までの全体の流れを整理しています。
順調に進んでも半年前後です。相続人が多い、疎遠な方がいるといった事情があると1年以上かかります。相続税の申告期限は10か月なので、逆算して動いてください。
売れません。名義が亡くなった方のままでは契約できません。2024年4月から相続登記は義務になり、取得を知った日から3年以内の申請が必要です。
遺産分割の段階で全員の同意が必要です。分け方が決まって1人の名義にすれば、その後の売却はその方だけで進められます。
換価分割といいます。相続不動産の売却ではもっともよく使われる方法です。協議書に、売却して代金を分けることと割合を明記してください。
おすすめしません。売るときに全員の同意が必要になり、次の相続でさらに人数が増えます。
相続した空き家の3,000万円特別控除と、相続税の取得費加算の特例があります。どちらも期限があるため、放置すると使えなくなります。適用の可否は税理士にご確認ください。
物件状況報告書に、相続により取得したため居住歴がなく状況を把握していないとはっきり書きます。そのうえで建物については契約不適合責任を負わない特約を入れるのが一般的です。
書類のやりとりだけで進められます。当社では、相続した家を家財が残ったまま買い取っており、現地の確認もこちらで行います。まずは今の状態でいくらになるかをご確認ください。
まずは今の相場だけでも確かめておきませんか
名前も電話番号も入力せずに、実際の成約データから相場が60秒でわかります。
詳しくは 相続した不動産の売却 をご覧ください。お電話は 0120-193-933(10:00〜18:00・日曜定休)。
あわせてご覧ください
同じテーマの記事