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2023/04/26
相続が2回重なった土地を売る|数次相続の整理のしかた
祖父の名義のままになっている実家。祖父が亡くなり、手続きをしないうちに父も亡くなった。こうなると、相続が2回重なった状態になります。北海道では珍しくありません。
売るには、この2回分の相続をまとめて整理する必要があります。関わる人が一気に増え、話し合いも書類集めも大きくなります。ただし、手順は決まっています。
放置するほど、次の相続でさらに人数が増えます。3人だった相続人が、次の代で6人、その次で十数人。こうなると、全員の同意を取ることが事実上できなくなります。気づいた時点で動いてください。
誰が関わるのかを確定させる
2回分の戸籍を集める
祖父の分と、父の分。それぞれについて、生まれてから亡くなるまでの戸籍を切れ目なく集めます。本籍が動いていれば、複数の市区町村に請求することになります。一番時間のかかる作業です。
関係図を作る
誰が誰の相続人なのかを、図にして整理します。祖父の相続人だった人が亡くなっていれば、その方の相続人が代わりに関わります。叔父や叔母の配偶者、いとこまで入ってくることがあります。
連絡先を調べる
顔も知らない親族に連絡することになります。戸籍の附票をたどれば、住所がわかります。連絡が取れない方がいる場合は、家庭裁判所での手続きが必要になることがあります。
登記をどう進めるか
2回分をまとめてできる場合がある
条件が合えば、祖父から今の相続人へ、1回の登記で移せることがあります。登録免許税が1回分で済むため、費用が抑えられます。できるかどうかは、相続の状況によります。司法書士に確認してください。
分けてやることもある
まとめられない場合、祖父から父へ、父から今の相続人へと、2回に分けて登記します。そのぶん、登録免許税も司法書士の報酬もかかります。
協議書も2つ要ることがある
祖父の遺産についての協議と、父の遺産についての協議。それぞれに、その時点の相続人全員の実印と印鑑証明書が必要です。人数が多いほど、そろえるのに時間がかかります。
話し合いで詰まるところ
関わりの薄い人が多い
その家に住んだこともない、会ったこともない。そういう方に、書類に押印をお願いすることになります。事情を丁寧に説明し、手間をかけることへの配慮が要ります。
いくら分けるかで揉める
管理してきた人と、何もしてこなかった人。固定資産税を払ってきた、除雪をしてきた、という主張が出ます。感情の話になりやすいので、査定額という数字を土台に話してください。
判断能力が落ちている人がいる
相続人が高齢化しているため、起こりやすい問題です。その方について、家庭裁判所で後見人を選んでもらう必要があります。さらに数か月かかります。
期限とお金の話
相続登記は義務になっている
2024年4月から、相続を知った日から3年以内の登記が義務とされています。過去に発生した相続にも適用があります。放置していた分についても、手続きが求められます。
固定資産税は払われ続けている
名義が古いままでも、誰かが払っています。その方が「自分が相続したはずだ」と考えていることがあります。払ってきた記録も、話し合いの材料になります。
建物は傷み続ける
札幌では、管理されていない家は一冬で状態が変わります。物置がつぶれる、配管が破裂する、屋根から雪が隣に落ちる。話し合いが長引くほど、売値が下がり、解体費が上がります。
売る前にやることのまとめ
- 登記事項証明書を取り、今の名義を確認する
- 亡くなった方それぞれの戸籍を、生まれてから亡くなるまで集める
- 誰が相続人なのかを図にして整理する
- 戸籍の附票で、連絡先を調べる
- 司法書士に、登記を1回でまとめられるかを確認する
- 査定を取り、金額を共通の土台にする
- 関係の薄い方には、事情を丁寧に説明する
- 判断能力に不安のある方がいれば、早めに専門家へ相談する
- 連絡が取れない方がいる場合も、家庭裁判所の手続きを相談する
いつ売り出すのがよいか
戸建て・土地
札幌では4月から6月です。ただし、この種の案件は、相続人の確定と話し合いに半年から1年かかることがあります。売り出しの時期より、手続きを進める速さのほうが結果に効きます。
冬は書類集めの時期にする
戸籍の取り寄せ、関係図の作成、連絡先の調査。これらは雪に関係なくできます。冬のうちに進めておけば、春に売り出せる可能性が出てきます。
よくあるご質問
祖父の名義のままです。売れますか。
そのままでは売れません。祖父の相続と、その後に亡くなった方の相続を、まとめて整理してから売ることになります。相続が2回重なっている状態です。
誰が関わるのですか。
祖父の相続人だった方が亡くなっていれば、その方の相続人が代わりに関わります。叔父や叔母の配偶者、いとこまで入ってくることがあります。まず戸籍を集めて、関係図を作ってください。
登記は2回やるのですか。
条件が合えば、1回の登記でまとめられることがあります。登録免許税が1回分で済むため、費用が抑えられます。できるかどうかは相続の状況によるので、司法書士に確認してください。
どれくらい時間がかかりますか。
相続人の確定と話し合いに、半年から1年かかることがあります。戸籍集めだけで数か月かかることも珍しくありません。気づいた時点で動いてください。
会ったこともない親族に連絡することになります。
戸籍の附票をたどれば住所がわかります。事情を丁寧に説明し、手間をかけることへの配慮をしてください。連絡が取れない方がいる場合は、家庭裁判所での手続きが必要になることがあります。
分け方でもめています。
査定を取って、金額を共通の土台にしてください。管理してきた、固定資産税を払ってきたという主張が出ますが、感覚で話すと平行線になります。
放置しているとどうなりますか。
次の相続でさらに人数が増えます。3人だった相続人が次の代で6人、その次で十数人。こうなると、全員の同意を取ることが事実上できなくなります。
相続登記に期限はありますか。
2024年4月から、相続を知った日から3年以内の登記が義務とされています。過去に発生した相続にも適用があるため、放置していた分についても手続きが求められます。
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