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隣地との高低差と擁壁|誰のものか、直すべきか、どう伝えるか

隣の土地との間に段差がある。この段差を支えているのが誰の擁壁なのか、そもそも擁壁があるのか。ここが曖昧なまま売ると、買主との間でもめます。

高低差そのものは、価格を下げる要因になり得ます。買主が、擁壁の工事費や、将来の崩れの心配を計算に入れるからです。ただし、状態と責任の所在をはっきりさせておけば、不安は減らせます。

札幌では、凍上で擁壁が傾いたり、ひびが入ったりすることがあります。毎年の凍結と融解の繰り返しが、コンクリートを傷めるためです。状態の確認は、雪解け後が適しています。

まず確認する3つ

擁壁は誰のものか

境界のどちら側に建っているかで決まります。自分の敷地内にあれば自分のもの、隣の敷地内にあれば隣のものです。境界の真上にまたがっている場合は、共有とされることもあります。公図と測量図、そして現地の杭を確認してください。

いつ、誰が造ったか

宅地を造成したときに業者が造ったのか、後から誰かが積んだのか。造成の記録が残っていれば、構造も設計も確認できます。古い土地では、記録がないことも多くあります。

許可を得た擁壁か

一定の高さを超える擁壁は、造るときに許可が必要です。許可を得ていない擁壁は、建て替えのときに造り直しを求められることがあります。役所の建築指導課で確認できます。

状態をどう見るか

傾いていないか

上部が前に出ている、途中で折れている。土の圧力に押されている兆候です。水平器や、離れた場所からの写真で確認できます。傾きが進んでいる場合は、専門家の判断が必要です。

ひび割れの向き

細かいひびは経年で出ますが、縦に大きく走るひび、段差ができているひびは要注意です。札幌では、凍上によるひびがよく見られます。写真を撮って記録に残してください。

水抜きの穴があるか

擁壁には、裏にたまった水を抜く穴が必要です。穴がない、詰まっている擁壁は、水圧で押される危険があります。雪解けの時期に水が出ているかを見ると、機能しているかがわかります。

上に何が載っているか

擁壁の上に、さらにブロックを積んでいることがあります。この状態は、擁壁の設計を超えた荷重になっている可能性があります。買主が気にする点なので、確認しておいてください。

高い側と低い側で立場が違う

自分の土地が高い側にある場合

土を支える責任は、原則として高い側にあります。崩れて下の家に被害が出れば、責任を問われる立場です。擁壁が自分のものなら、状態の説明が求められます。買主にとっては、将来の工事費を負う可能性があるということです。

自分の土地が低い側にある場合

上からの崩落や、水の流れ込みが心配されます。擁壁が隣のものなら、自分では直せません。隣との関係と、これまでに問題があったかを買主に伝えてください。

どちらの場合も覚書があると強い

擁壁の所有と、修繕が必要になったときの負担を、隣と書面で確認しておく。この覚書があると、買主の不安が大きく減ります。売る前に作れるなら、作っておく価値があります。

隣との話し合いは、売ると決めてから急に持ちかけると警戒されます。日ごろの関係があるうちに、状況の確認だけでもしておくと進めやすくなります。

価格への影響と伝え方

直してから売るか

擁壁の工事は金額が大きくなります。直した場合と直さない場合の両方の見込み額を聞いて、差が工事費を上回るかを確認してください。多くの場合、直さずに価格へ反映するほうが合理的です。

見積もりを添える

直すのにいくらかかるかを、実際の見積もりで示せると強い材料になります。わからないままだと、買主は最悪を想定します。数字があれば、そこから話ができます。

写真と記録を残す

今の状態を写真に撮り、いつ撮ったかを記録しておいてください。引き渡した後に「前からこうだった」「いや違う」という争いを防げます。

隠さない

擁壁の傾きやひびは、買主が現地で必ず見ます。先に伝えて価格に反映していると説明するほうが、話がまとまります。隠すと、引き渡し後に責任を問われます。

売る前にやることのまとめ

  1. 公図と測量図で、擁壁が境界のどちら側にあるかを確認する
  2. 境界の杭があるかを現地で確認する
  3. 役所の建築指導課で、許可を得た擁壁かを調べる
  4. 傾き、ひび、水抜きの穴、上に載っているものを点検する
  5. 今の状態を写真に撮り、日付とともに残す
  6. 直す場合の見積もりを取る
  7. 直した場合と直さない場合の、両方の見込み額を聞く
  8. 可能なら、隣と擁壁の所有と負担を書面で確認する
  9. 状態を隠さず、価格に反映して伝える

いつ売り出すのがよいか

戸建て・土地

札幌では4月から6月です。雪の下では擁壁の状態も高低差も確認できません。雪解け直後は、凍上による傷みが一番わかりやすい時期でもあります。

工事をする場合

擁壁の工事も、雪のない時期にしかできません。春に着工して、夏から秋に売り出す流れになります。期間と費用が大きいため、直すかどうかは早めに判断してください。

よくあるご質問

隣との間に段差があります。売却に影響しますか。

影響します。買主が擁壁の工事費や、将来の崩れの心配を計算に入れるためです。ただし、状態と責任の所在をはっきりさせておけば、不安は減らせます。

擁壁が誰のものかわかりません。

境界のどちら側に建っているかで決まります。公図と測量図、現地の杭を確認してください。境界の真上にまたがっている場合は、共有とされることもあります。

擁壁にひびが入っています。

細かいひびは経年で出ますが、縦に大きく走るひびや、段差ができているひびは要注意です。札幌では凍上によるひびがよく見られます。写真を撮って記録に残してください。

直してから売るべきですか。

擁壁の工事は金額が大きくなります。直した場合と直さない場合の両方の見込み額を聞いて、差が工事費を上回るかを確認してください。多くの場合、直さずに価格へ反映するほうが合理的です。

土地が高い側にあります。何に注意しますか。

土を支える責任は原則として高い側にあります。崩れて下の家に被害が出れば責任を問われる立場です。擁壁が自分のものなら、状態の説明が求められます。

土地が低い側にあります。

上からの崩落や水の流れ込みが心配されます。擁壁が隣のものなら自分では直せません。隣との関係と、これまでに問題があったかを買主に伝えてください。

隣と覚書を作ったほうがよいですか。

作れるなら作ってください。擁壁の所有と、修繕が必要になったときの負担を書面で確認しておくと、買主の不安が大きく減ります。

状態が悪いことを伝えないとどうなりますか。

擁壁の傾きやひびは、買主が現地で必ず見ます。隠すと引き渡し後に責任を問われます。先に伝えて価格に反映していると説明するほうが、話がまとまります。

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詳しくは 擁壁のある傾斜地を売る をご覧ください。お電話は 0120-193-933(10:00〜18:00・日曜定休)。