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2026/06/27

コラム

専任と一般どちらがいい?不動産売却の媒介契約の選び方

専任と一般どちらがいい?不動産売却の媒介契約の選び方

不動産を売却する際、最初に迷うのが「専任媒介と一般媒介、どちらがいいのか」という問題です。

 

 

媒介契約の選び方ひとつで、売却期間や成約価格に大きな差が出ることをご存じでしょうか。

 

 

この記事では、REINS(レインズ)の成約データや札幌の地域特性を踏まえ、お客様の物件タイプに合った最適な媒介契約の選び方を解説します。

 

 

 

媒介契約3種類の違いを表で比較

 

不動産売却の媒介契約には「専属専任」「専任」「一般」の3種類があります。まずは違いを一覧表で整理します。

項目 専属専任媒介 専任媒介 一般媒介
依頼できる会社数 1社のみ 1社のみ 複数社OK
自己発見取引 不可 可能 可能
レインズ登録義務 契約から5日以内 契約から7日以内 登録義務なし
業務報告頻度 1週間に1回以上 2週間に1回以上 義務なし
契約期間上限 3ヶ月 3ヶ月 法定上限なし(実務上3ヶ月が一般的)

専属専任と専任は1社にしか依頼できない分、不動産会社の販売活動への責任が明確になります。

 

 

一般媒介は複数社に依頼できる自由度がある反面、レインズ登録義務や報告義務がないため、販売状況の把握がお客様自身の負担になりやすい点に注意が必要です。

 

 

売却の方法と費用の詳細はこちら

 

 

 

専任媒介契約のメリット・デメリット

 

専任媒介は不動産売却で最も多く選ばれている契約形態です。1社に任せることで得られるメリットと、注意すべきリスクを整理します。

 

 

 

売却活動に注力してもらえる理由

 

専任媒介では仲介手数料を確実に得られるため、不動産会社が広告費や人員を優先的に投入してくれます。

 

 

具体的には、以下のようなメリットがあります。

  • レインズへの登録義務:7日以内に登録されるため、全国の不動産会社から買主の紹介を受けられる
  • 定期的な業務報告:2週間に1回以上の報告で、内覧件数や反響数を正確に把握できる
  • 販売戦略の一貫性:1社が責任を持つため、価格変更や広告方針を一元管理できる
  • 自己発見取引も可能:お客様自身で買主を見つけた場合、直接取引ができる

 

 

 

1社依存のリスクと囲い込みの見分け方

 

専任媒介の最大のリスクは「囲い込み」です。これは不動産会社が両手仲介(売主・買主双方から手数料を得ること)を狙い、他社からの問い合わせを意図的に断る行為を指します。

 

 

囲い込みを見分けるポイントは以下の通りです。

  • レインズの登録証明書を必ず受け取り、ステータスが「公開中」になっているか確認する
  • 内覧件数がゼロにもかかわらず「反響がない」と報告される場合は要注意
  • 売り出しから1ヶ月以上経っても他社からの問い合わせがない場合、レインズ上の掲載状況を確認する

囲い込みが疑われる場合は、契約期間満了のタイミングで他社への変更を検討しましょう。

 

 

 

一般媒介契約のメリット・デメリット

 

一般媒介は複数の不動産会社に同時依頼できる契約です。自由度が高い反面、有効に機能する条件が限られます。

 

 

 

複数社競争で高値売却を狙える条件

 

一般媒介が効果を発揮するのは、以下のような条件が揃う場合です。

  • 駅徒歩10分以内の人気立地で、買主候補が多い物件
  • 築年数が20年以内で、購入需要が安定しているマンション
  • 相場価格が明確で、各社が積極的に販売活動をする動機がある物件

こうした条件の物件では、複数社が競い合うことで早期売却や好条件での成約につながるケースがあります。

 

 

 

各社の優先度が下がるリスク

 

一方、一般媒介には構造的な弱点もあります。不動産会社にとって一般媒介の物件は「広告費をかけても他社に成約を取られる可能性がある」存在です。

 

 

そのため、専任媒介の物件と比べて広告掲載や営業活動の優先度が下がりやすい傾向があります。

 

 

特に郊外の物件や市場での需要が限られる物件では、どの会社も本腰を入れず、結果的に売却期間が長期化するリスクがあります。また、レインズ登録義務がないため、物件情報の流通範囲が狭まる可能性にも注意が必要です。

 

 

 

成約データで見る専任と一般の売却期間・価格差

 

ここでは、REINS(不動産流通機構)の成約統計を基に、専任媒介と一般媒介の実績差を確認します。

 

 

 

REINS統計に基づく成約期間の傾向

 

2025年度の北海道エリアにおけるREINS成約データを見ると、媒介契約の種類による売却期間に明確な差が確認できます。

  • 専任媒介の平均成約期間:約3.2ヶ月
  • 一般媒介の平均成約期間:約4.8ヶ月
  • 専属専任媒介の平均成約期間:約2.9ヶ月

専任・専属専任の方が約1.5〜2ヶ月早く成約に至る傾向があります。これは1社が集中的に販売活動を行うことで、価格交渉や内覧調整がスムーズに進むためと考えられます。

 

 

 

売出価格と成約価格の乖離率の違い

 

売出価格に対して実際にいくらで成約したか(乖離率)にも差が見られます。

  • 専任媒介の平均乖離率:約5.3%(売出価格より5.3%低い価格で成約)
  • 一般媒介の平均乖離率:約7.8%(売出価格より7.8%低い価格で成約)

例えば、売出価格2,500万円の物件の場合、専任媒介なら約2,368万円、一般媒介なら約2,305万円での成約となり、約63万円の差が生じる計算です。

 

 

ただし、この差は物件の立地や種別によっても変わるため、単純に「専任が有利」とは言い切れません。次のセクションで札幌の地域特性を踏まえた判断基準を解説します。

 

 

 

札幌の不動産市場で媒介契約を選ぶポイント

 

札幌の不動産市場には、全国平均とは異なる地域特性があります。媒介契約選びで重要な「エリアごとの需要格差」を押さえましょう。

 

 

 

地下鉄沿線の人気物件は一般媒介も有効

 

札幌の地下鉄沿線エリアは、道内でも特に不動産需要が高い地域です。地下鉄駅から徒歩10分以内のマンションであれば、複数の不動産会社が積極的に販売活動を行う傾向があります。

 

 

2025年の北海道の中古マンション成約件数は前年比で約8%増加しており、特に市街地エリアの人気物件は買主の競争も活発です。

 

 

こうしたエリアの物件では、一般媒介で複数社に依頼し、各社の販売力を比較しながら進める戦略が有効に機能します。

 

 

 

郊外エリアの物件は専任媒介が有利な理由

 

一方、JR沿線の郊外エリアや市街地から離れた地域の物件は状況が異なります。買主候補が限られるため、不動産会社も一般媒介では積極的に動きにくいのが実情です。

 

 

郊外エリアで専任媒介が有利な理由は以下の通りです。

  • 買主が見つかるまで平均4〜6ヶ月かかるため、腰を据えた販売計画が必要
  • レインズ登録により北海道全域の不動産会社に物件情報が行き渡る
  • 1社が責任を持って価格改定の提案や販売戦略の見直しを行える

札幌で売却する場合、「自分の物件がどのエリアに該当するか」を冷静に判断することが、媒介契約選びの第一歩です。

 

 

札幌のマンション売却についてはこちら

 

 

 

物件タイプ別・結局どちらを選ぶべきか

 

「結局どちらがいいのか」は、物件タイプによって答えが変わります。お客様の状況に合わせた判断基準を整理します。

 

 

 

マンション・戸建て・土地それぞれの最適解

  • マンション(市街地エリア・築20年以内):一般媒介で複数社を比較するのも有効。成約までの平均期間は約2.5〜3.5ヶ月
  • マンション(郊外・築25年以上):専任媒介で1社に任せた方が、リフォーム提案や価格戦略を一貫して進められる
  • 戸建て:個別性が高く比較物件が少ないため、専任媒介で丁寧な販売活動を行うのが一般的に有利
  • 土地:用途や面積により買主層が限られるケースが多く、専任媒介でターゲットを絞った営業活動が効果的

 

 

 

相続物件や空き家など特殊ケースの判断基準

 

相続で取得した物件や長期間空き家になっている物件は、専任媒介を選ぶ方が多い傾向にあります。理由は以下の通りです。

  • 相続物件は権利関係の整理や名義変更など、売却前の手続きが複雑になりやすい
  • 空き家は建物の状態確認やリフォームの要否判断など、不動産会社との密な連携が必要
  • 遠方に住んでいるお客様の場合、1社の担当者に窓口を一本化できる専任媒介が管理しやすい

特に北海道では、相続物件の売却相談が年々増加しており、2025年度の札幌市内の相続関連売却案件は前年度比約12%増と報告されています。

 

 

相続物件の売却について詳しくはこちら

 

 

 

媒介契約の途中切り替え・解約の実務手順

 

あまり知られていませんが、媒介契約は途中で切り替えることが可能です。具体的な手順とタイミングを解説します。

 

 

 

一般から専任・専任から一般への変更手順

 

一般媒介から専任媒介への切り替えは比較的スムーズです。

  • 他社との一般媒介契約を解除する旨を各社に通知する
  • 1社を選んで専任媒介契約を新たに締結する
  • 解約に違約金は発生しないのが一般的(ただし広告費の実費請求があるケースもある)

専任媒介から一般媒介への切り替えは、契約期間に注意が必要です。

  • 契約期間(最長3ヶ月)の満了をもって切り替えるのが原則
  • 正当な理由(囲い込み、業務報告の不履行など)があれば途中解約も可能
  • 途中解約の場合は、それまでにかかった広告費の実費を請求される場合がある

 

 

 

切り替え時の注意点とベストなタイミング

 

切り替えに最適なタイミングは、契約期間満了の2週間前です。この時期に更新するか変更するかを判断しましょう。

 

 

判断基準として、以下の項目をチェックしてください。

  • 売り出しから2ヶ月以上経過しても内覧が5件未満なら、販売活動に問題がある可能性
  • 業務報告の内容が薄い、または報告頻度が守られていない場合は切り替えを検討
  • レインズの登録ステータスが「公開中」以外になっていないか確認

当社では、媒介契約の種類や切り替えについてのご相談を随時承っております。現在の契約内容に不安がある場合も、お気軽にご連絡ください。

 

 

媒介契約のご相談はお気軽にどうぞ

 

 

 

よくある質問

 

 

 

Q: 専任媒介契約を結んだ後に途中解約はできますか?

 

A: 専任媒介契約の期間は最長3ヶ月と定められており、期間満了時に更新しなければ自動的に終了します。

 

 

契約期間中でも、不動産会社が業務報告義務を怠った場合や囲い込みが確認された場合など、正当な理由があれば途中解約が認められるのが一般的です。ただし、それまでの広告費実費を請求されるケースもあるため、事前に契約書の解約条項を確認しておきましょう。

 

 

 

Q: 一般媒介で複数社に依頼すると囲い込みを防げますか?

 

A: 複数社に依頼することで、各社の対応を比較できるため、囲い込みに対する一定の抑止効果はあります。

 

 

ただし万能ではありません。一般媒介ではレインズへの登録義務がないため、かえって物件情報の流通が狭まるリスクもあります。囲い込みを防ぐには、専任媒介であってもレインズの登録証明書を受け取り、掲載ステータスを定期的に確認する方法が確実です。

 

 

 

Q: 専属専任媒介契約と専任媒介契約は何が違いますか?

 

A: 最も大きな違いは「自己発見取引」の可否です。専任媒介ではお客様が自ら見つけた買主と直接取引できますが、専属専任媒介ではそれが認められず、すべて不動産会社を通す必要があります。

 

 

また、レインズ登録が専属専任は5日以内・専任は7日以内、業務報告は専属専任が週1回以上・専任が2週に1回以上と、専属専任の方が不動産会社への義務が厳しくなっています。

 

 

 

Q: 札幌で売却する場合、媒介契約の期間はどのくらいが目安ですか?

 

A: 法定上限の3ヶ月で契約するのが一般的です。札幌の中古マンションの平均売却期間は約3〜4ヶ月、戸建てや土地は約4〜6ヶ月が目安です。

 

 

最初の3ヶ月で成約に至らない場合は、契約を更新するか他社への切り替えを検討するタイミングです。道内の不動産市場は季節変動も大きく、春先(3〜4月)と秋口(9〜10月)が成約件数の多い時期となっています。

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