「広い土地を持っているけれど、全部は手放したくない」「一部だけ売って現金化したい」というご相談は少なくありません。
土地の一部だけを売ることは、分筆という手続きを行えば可能です。ただし、測量や境界確定など独自の手順があり、知らずに進めると思わぬトラブルや費用増につながります。
この記事では、土地を一部だけ売る際の具体的な手順・費用相場・境界トラブルの予防策から、札幌ならではの注意点まで体系的に解説します。
結論から言うと、土地の一部だけを売ることは法律上まったく問題ありません。ただし、そのままの状態では売却できないため「分筆」という手続きが必要になります。
分筆とは、登記上ひとつの土地を2つ以上に分ける手続きです。法務局に「分筆登記」を申請し、それぞれの土地に新しい地番が付けられます。
分筆が完了すると、分けられた土地はそれぞれ独立した不動産として扱われます。つまり、片方だけを売却し、もう片方を手元に残すことができるようになります。
全部売却であれば、既存の登記情報のまま売買契約を結べます。一方、一部だけ売る場合は売却前に分筆登記を済ませる必要があり、測量費や登記費用が追加で発生する点が大きな違いです。
また、残す土地の形状や接道条件が変わるため、残地の資産価値にも影響が出ます。事前のシミュレーションが欠かせません。
土地売却の基本的な流れは土地売却の基本はこちらでもご紹介しています。
一部売却は通常の売却と比べて工程が多くなります。全体の流れを5つのステップで整理します。
分筆から売却完了まで、全体で3〜6か月程度を見込んでおくと安心です。売却の方法と費用の詳細はこちらのページでも解説しています。
一部売却で最も気になるのが分筆にかかる費用です。具体的な内訳と相場をご紹介します。
面積が広い土地や隣接地が多い場合は、80万円を超えるケースもあります。また、道路との境界(官民境界)の確定が必要な場合は、市区町村との調整に時間と費用がかかる点も押さえておきましょう。
土地家屋調査士を選ぶ際は、以下の点を事前に確認することをおすすめします。
複数の調査士から相見積もりを取ることで、適正な費用感をつかむことができます。
「一部だけ売るのと全部売るのと、どちらが得なのか」は多くのお客様が悩むポイントです。具体的な数字で比較してみましょう。
たとえば、100坪・評価額2,000万円の土地を想定します。
一部売却では分筆費用が上乗せされるため、面積あたりの手取り率はやや下がります。ただし、残りの60坪を手元に残せるという大きなメリットがあります。
一部を売った後の残地は、形状や接道条件によって評価額が変動します。整形地として残せれば資産価値は維持されやすいですが、不整形地や旗竿地になってしまうと、評価額が10〜30%程度下がることもあります。
分筆ラインの引き方ひとつで残地の価値が大きく変わるため、不動産会社と土地家屋調査士に相談しながら慎重に決めることが大切です。
土地の一部を売る際に最もリスクが高いのが、隣地との境界に関するトラブルです。実務で実際に起きやすいパターンと予防策をご紹介します。
境界トラブルは一度こじれると解決に半年〜1年以上かかるケースも珍しくありません。「売ると決めたらすぐに境界確認」が鉄則です。
北海道、特に札幌で土地の一部だけを売る場合には、本州にはない地域特有の注意点があります。
札幌では例年11月下旬〜4月上旬にかけて積雪があり、この期間は現地測量が極めて困難になります。地面が雪に覆われると境界標の確認ができず、正確な測量データを取得できません。
そのため、分筆を伴う一部売却を検討するなら、5月〜10月の融雪期に測量を完了させるスケジュールが理想的です。冬場に売却を思い立った場合でも、調査士への相談や書類準備は進められますので、春の測量に備えて早めに動き出すことをおすすめします。
札幌市内でも、地下鉄沿線の市街地エリアと郊外では地価に大きな差があります。2026年の公示地価では、地下鉄沿線の住宅地で1坪あたり40万〜80万円程度の地点がある一方、JR沿線の郊外エリアでは1坪あたり10万〜25万円程度にとどまる地点もあります。
地価が高いエリアでは、一部を売るだけでもまとまった資金を得られる可能性があります。反対に地価の低いエリアでは、分筆費用を差し引くと手取りが少なくなるため、全部売却のほうが有利なケースも出てきます。
市街化調整区域に該当する土地の場合は、建築制限により買い手が見つかりにくいこともあります。市街化調整区域の売却についても併せてご確認ください。
最後に、土地の一部だけを売る際に押さえておきたい要点を3つにまとめます。
土地の一部だけを売る取引は通常の売却より専門性が求められます。分筆を伴う売却の実績が豊富な不動産会社を選ぶことが成功のカギです。
当社では、札幌エリアでの土地売却に関するご相談を無料で承っております。一部売却が良いのか、全部売却が良いのか、お客様の状況に合わせた最適なプランをご提案いたします。
まずはお気軽に無料査定・ご相談をご利用ください。
A: はい、分筆登記を行えば土地の一部だけを売ることは法律上問題ありません。分筆によってひとつの土地を複数に分け、それぞれ独立した不動産として登記されます。
分筆後は片方だけを売却し、残りを引き続き所有することが可能です。手続きには土地家屋調査士への依頼が一般的です。
A: 費用は土地の面積や隣接地の状況にもよりますが、一般的に30万〜80万円程度が目安です。内訳は測量費・境界確定費・登記申請費に分かれます。
期間は境界確定から登記完了まで1〜3か月が目安です。隣地所有者の立ち会い調整に時間がかかる場合は、さらに延びることもあります。
A: 一般的に、面積が減ることで固定資産税の負担は軽くなります。ただし、分筆に伴い土地の再評価が行われるため、地価の変動や用途区分の変更によっては税額が変わる可能性もあります。
特に住宅用地の軽減特例が適用されている場合、分筆の仕方によって特例の適用が外れることがあるため、事前に税務の専門家に確認されることをおすすめします。
A: まず分筆登記を行い、売却したい部分を独立した土地として登記します。その後、隣地の所有者と直接売買契約を結ぶ流れになります。
隣地所有者への売却は買い手を探す手間が省け、仲介手数料も不要になる場合があります。ただし、価格の妥当性を担保するために不動産会社による査定を受けておくと、双方にとって安心な取引になります。
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