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境界と越境のトラブル|塀・庭木・屋根の扱いと、覚書の作り方

売ろうとして測量してみたら、隣の家のブロック塀がこちらに入っていた。あるいは、こちらの庭木が隣に伸びていた。境界をめぐる話は、売却の直前に出てくることが多くあります。

結論から言うと、越境があっても売れます。大事なのは「隠さないこと」と「書面で取り決めておくこと」です。すぐに直せない場合でも、覚書を交わしておけば買主も金融機関も判断できます。

よくある越境

境界標を確認する

種類

コンクリート杭、金属標(プレート)、金属鋲、石杭。道路との境には、市が設置した標が入っていることもあります。まず現地を歩いて、四隅とその間に何があるかを確認してください。

無い、動いている、合わない

古い土地では、杭が抜けている、工事のときに動かされている、公図と現況が合わない、ということがよくあります。この状態では、どこまでが自分の土地かを買主に示せません。

筆界と所有権界は違うことがある

登記上の境(筆界)と、実際に使っている境(所有権界)がずれていることがあります。塀の位置が長年そこにあるから、という理由だけでは境界は決まりません。確定させるには、隣地の所有者との立会いが要ります。

札幌では積雪期に境界標を確認できません。雪の下では、杭も高低差も見えません。境界の確認は、雪解け後から降雪前までのあいだに行うことになります。

越境がある場合の進め方

1. まず状況を確かめる

何が、どちら向きに、どれくらい越えているか。写真と、できれば測量図で記録します。

2. 隣地の所有者と話す

責任を追及する場ではありません。「売却にあたって境界を確認したい」という趣旨で伝えるのが実務です。相手も知らなかったというケースがほとんどです。

3. 直せるものは直す

庭木の枝、室外機、物置。移動できるものは、売り出す前に解消しておくのがいちばん簡単です。

4. 直せないものは覚書を交わす

塀や建物の一部は、すぐには動かせません。この場合は越境の覚書を作ります。内容は次のとおりです。

この最後の一文があると、買主も、将来の隣地の所有者も、話が分かった状態になります。ここが効きます。

庭木の枝と根

隣から伸びてきた枝は、以前は勝手に切れませんでした。民法の改正で、一定の場合には自分で切ることができるようになっています。

根は、以前から自分で切ることができます。ただし、いきなり切ると関係がこじれます。売却を控えているならなおさら、まず声をかけてください。

売るときの扱い

買主には必ず伝わる

越境の有無は、買主への重要事項説明で説明される事項です。測量すれば分かることでもあります。隠して売ることはできません。

隠すと責任を問われる

知っていて伝えなかった場合、契約の解除や損害賠償を求められることがあります。契約で免責を定めていても、知っていて伝えなかったことについては免責されません。

覚書があれば進む

越境そのものより、「将来どうなるか分からない」ことが買主を止めます。覚書で将来の解消が約束されていれば、金融機関の融資も通りやすくなります。

札幌でとくに問題になること

落雪

屋根から隣地に雪が落ちる。これは越境とは別の問題ですが、同じくらい深刻です。隣家の物置やカーポートを壊せば、賠償の責任を負います。雪止めの設置や、屋根の向きの確認をしておいてください。

除雪した雪の置き場

敷地内に置ききれず、隣の空き地や道路際に寄せている。買主は「冬にどこへ雪を置くのか」を必ず気にします。近隣との取り決めがあるなら、それも伝えてください。

カーポートと物置

雪対策で後から建てたカーポートや物置が、境界を越えていることがあります。確認申請をしていない増築になっている場合もあり、売却のときに問題になります。

擁壁

高低差のある土地では、擁壁が誰の所有か、どちらの敷地に建っているかがはっきりしないことがあります。擁壁の所有と管理は、買主が最も気にする点のひとつです。

売り出す前の確認

  1. 現地を一周する/境界標の有無、塀、庭木、屋根、室外機、物置
  2. 公図と測量図を取る/法務局で取得できます
  3. 現況と図面を照らす/ずれがあれば、測量が必要かを判断します
  4. 隣地の所有者に声をかける/立会いの協力をお願いします
  5. 直すか、覚書にするかを決める

1と2は、今日にでもできます。ここで問題が見つかれば、売り出しまでに手を打てます。売れてから分かると、引き渡しが数か月延びます。

よくあるご質問

越境があると売れませんか。

売れます。すぐに直せない場合は、隣地の所有者と越境の覚書を交わしてください。将来の建て替え時に解消すること、所有者が変わっても引き継ぐことを書いておけば、買主も金融機関も判断できます。

隠して売ってもよいですか。

いけません。重要事項説明で説明される事項であり、測量すれば分かることでもあります。知っていて伝えなかった場合、契約の解除や損害賠償を求められることがあります。

隣の木の枝がこちらに伸びています。切れますか。

隣地の所有者に切るよう伝えたのに相当の期間内に切らないとき、所有者や所在が分からないとき、急を要するときは自分で切ることができます。根はもともと切れます。ただし、いきなり切らずにまず声をかけてください。

境界標が見当たりません。

古い土地ではよくあります。法務局で公図と地積測量図を取り、現況と照らしてください。ずれがあれば確定測量が必要になります。札幌では積雪期に現地の作業ができません。

隣の人と関係が良くありません。

責任を追及する場ではなく、「売却にあたって境界を確認したい」という趣旨でお伝えください。当社が間に入ってご説明することもできます。

擁壁がどちらのものか分かりません。

買主がもっとも気にする点のひとつです。測量と、当時の資料の確認で分かることがあります。分からない場合は、その状態を含めて条件を決めます。

落雪が隣に落ちています。

越境とは別の問題ですが、隣家の物置やカーポートを壊せば賠償の責任を負います。雪止めの設置や屋根の向きを確認しておいてください。

売れてから越境が分かったらどうなりますか。

引き渡しが延びるか、費用の負担を求められることがあります。売り出す前に現地を一周し、公図と測量図を取って照らしておいてください。

売り出す前に、金額と段取りを確かめる

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詳しくは 土地の売却戸建ての売却 をご覧ください。お電話は 0120-193-933(10:00〜18:00・日曜定休)。