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2026/09/15

ブログ

不動産査定の3つの方法|自動・机上・訪問の使い分けと精度の違い

不動産の査定には、大きく3つのやり方があります。手軽さと正確さは反対の関係にあり、どれが一番よいということはありません。今どの段階にいるかで、選ぶものが変わります。

売るかどうかまだ決めていない段階で、いきなり訪問査定を頼むと、その後の連絡が負担になります。逆に、売り出す価格を決める段階で概算だけを見ていると、実際の売却額とずれます。段階に合った方法を選べば、無駄な手間も、あとからの食い違いも減らせます。

3つは順番に進むものと考えてください。まず概算で桁を知り、次に机上で範囲を絞り、最後に訪問で売り出し価格を決める。最初から最後まで一気にやる必要はありません。

1. 自動査定(概算をその場で知る)

住所と間取り、築年数などを入れると、過去の成約データから相場を計算して表示する方法です。名前も電話番号も入れずに、1分ほどで結果が出ます。売るかどうか決めていない段階、相続した家の価値をとりあえず知りたい段階に向いています。

向いている場面

誰にも知られずに調べたい、ローンの残りと比べてみたい、兄弟で話し合う前に桁を知りたい。こうした場面です。営業の連絡が来ないため、気が進まないうちから話が進んでしまう心配がありません。

限界

部屋の中の状態、日当たり、隣との関係、道路の付き方は反映されません。同じ築年数でも、手入れの行き届いた家とそうでない家では実際の価格が変わります。また、市街化調整区域や再建築のできない土地のように、特別な事情がある物件は、機械の計算では正しく出ません。あくまで出発点として使ってください。

2. 机上査定(資料だけで担当者が出す)

担当者が、登記の情報、成約事例、現地の写真や地図をもとに、家に上がらずに価格を出す方法です。自動査定と違い、人が見て判断するため、道路の付き方や周辺の状況が反映されます。結果が出るまで1日から3日ほどです。

向いている場面

遠方にお住まいで現地に行けない、賃貸中で部屋に入れない、まだ家族に知られたくない。こうした場合に使えます。相続した実家で、中の状態がわからないまま相談したいときにも向いています。

限界

建物の傷みや、室内の設備の状態は見ていません。雨漏りやシロアリ、基礎のひび割れといった、価格を大きく下げる要因は見つけられません。このため、机上査定の額は幅を持った形で出ることが多く、最終的な売り出し価格は訪問後に決めることになります。

3. 訪問査定(実際に見て決める)

担当者が現地に行き、建物の中と外、敷地、周辺を見て価格を出します。売り出す価格を決めるには、この方法が必要です。現地での確認は1時間前後、報告書が出るまで数日から1週間ほどかかります。

何を見ているか

建物では、屋根と外壁の状態、基礎のひび、床の傾き、水回りの設備、暖房の方式と更新時期です。敷地では、境界の杭があるか、隣の建物との距離、擁壁の状態、前面道路の幅と接し方を見ます。札幌では、雪をどこに置けるか、除雪車が入れるか、屋根の雪が隣に落ちないかも価格に関わります。

準備しておくとよいこと

掃除をして高く見せる必要はありません。それより、傷んでいる箇所を隠さずに伝えるほうが大事です。後から買主に見つかると、値引きやトラブルの原因になります。雨漏りの跡、結露のひどい窓、動かない設備は、先に言っておいてください。

訪問査定を頼むと売らなければならない、ということはありません。結果を見て売らない判断をしても問題ありません。ただ、しつこい連絡が心配な場合は、最初に「今は検討段階です」と伝えておくと安心です。

査定額は売れる値段ではない

ここは誤解の多いところです。査定額は、こういう条件なら売れるだろうという見込みの価格であって、その額での買い取りを約束するものではありません。売り出してみて反応がなければ、価格を見直すことになります。

高い査定額がよい査定とは限らない

相場から離れた高い価格をつけると、売り出した直後の一番反応のよい時期を逃します。その後に値下げをしても、長く売れ残っている物件という見え方になり、かえって安くなることがあります。なぜその金額なのか、根拠を説明してもらえるかどうかを見てください。

買取の価格は別の話

不動産会社が直接買い取る場合の金額は、仲介で売る場合の査定額とは別です。買い取った後に手を入れて売り直す前提なので、その費用と利益の分だけ低くなります。そのかわり、いつ売れるかを待たずに済み、内覧の対応も要りません。手取りと時間のどちらを取るかで選ぶことになります。

札幌では季節で査定が変わる

冬の訪問査定にできないこと

雪に埋まっていると、境界の杭、敷地の高低差、擁壁の状態、駐車スペースの広さが確認できません。このため、冬の査定は「雪解け後に確認して調整する」という前提が付くことがあります。土地の売却ではとくに影響が大きくなります。

それでも冬に査定する意味はある

冬に見るからこそわかることもあります。暖房がどのくらい効くか、窓の結露はどうか、屋根の雪の落ち方、玄関前の除雪のしやすさ。これらは夏には確認できません。買主も同じ点を気にするので、冬の状態を知っておくと説明がしやすくなります。

春に売るなら冬のうちに動く

4月から6月に売り出したいなら、査定と書類の準備は1月から3月に済ませておくのがよい流れです。雪が解けてから動き始めると、売り出しが夏にずれ込みます。

売る前にやることのまとめ

  1. まず自動査定で、おおよその桁を知る
  2. ローンの残りや、相続で分ける額と見比べる
  3. 売る方向で考えるなら、机上査定で範囲を絞る
  4. 買ったときの契約書、権利証、固定資産税の通知書を探す
  5. 売り出す価格を決める段階で、訪問査定を頼む
  6. 傷んでいる箇所は隠さずに伝える
  7. 査定額の根拠を説明してもらい、納得してから売り出す

いつ売り出すのがよいか

戸建て・土地

札幌では4月から6月が中心です。冬のうちに自動査定と机上査定で見当をつけ、雪が解けたら訪問査定を受けて売り出す。この順番なら、一番動く時期に間に合います。

マンション

雪の影響が小さいため、季節を問わず査定できます。2月から3月、9月から10月に問い合わせが増えるので、その手前に査定を済ませておくと動きやすくなります。

よくあるご質問

自動査定と訪問査定では、金額はどれくらい違いますか。

物件によります。状態のよい標準的な家なら近い金額になりますが、傷みが大きい家や、再建築ができない土地、市街化調整区域の物件では大きくずれます。自動査定は出発点として使ってください。

訪問査定を頼んだら、売らないといけませんか。

いりません。結果を見て売らない判断をしても問題ありません。検討段階であることを最初に伝えておくと、その後のやり取りが楽になります。

家の中を見られたくないのですが、査定できますか。

机上査定であれば、家に上がらずに金額を出せます。ただし建物の状態が反映されないため、売り出す価格を決める段階では訪問査定が必要になります。

査定の前に掃除やリフォームをしたほうがよいですか。

査定のためのリフォームは基本的に不要です。費用をかけても、その分だけ価格が上がるとは限りません。それより、傷んでいる箇所を正直に伝えていただくほうが役に立ちます。

査定額でそのまま売れますか。

査定額は見込みの価格で、その額での売却を保証するものではありません。売り出してみて反応がなければ、価格を見直すことになります。

高い査定額を出してくれるところに頼むべきですか。

金額の高さだけで選ぶと、売れずに値下げを繰り返すことになりかねません。なぜその金額なのか、根拠を説明してもらえるかどうかを見てください。

冬でも査定してもらえますか。

できます。ただし雪で境界の杭や敷地の高低差が見えないため、雪解け後に確認して調整する前提が付くことがあります。一方で、暖房の効きや結露の様子は冬にしか確認できません。

査定にお金はかかりますか。

査定自体は無料で行うのが一般的です。ただし、測量や建物の詳しい調査を別途依頼する場合は費用がかかります。事前に確認してください。

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