先に結論です。権利証をなくしても、不動産は売れます。再発行はできませんが、代わりの方法が3つ用意されています。よく使われるのは、司法書士が作る「本人確認情報」です。費用は5万円から10万円程度かかります。
あわてて探し回る必要はありませんが、決済の直前に「ない」と分かると日程が動きます。売ると決めた時点で、あるかないかを確認しておいてください。
その不動産の所有者であることを、登記所に対して示すための書類です。平成17年前後を境に、呼び方と形が変わりました。
どちらも再発行されません。なくしたら、代わりの方法をとることになります。
登記識別情報は、シールをはがさずに保管してください。番号が他人に知られると、なりすましの登記に使われる恐れがあります。はがしてしまった場合、失効の申出という手続きで無効にできます。
もっともよく使われる方法です。司法書士が売主と面談し、本人であること、売る意思があることを確認して、書面にまとめます。
登記を申請した後、法務局から売主の住所に「この登記を申請しましたか」という通知が届き、それに返信することで確認する方法です。
公証役場で、登記申請の委任状に認証を受ける方法です。司法書士に頼むより費用は安く済みますが、公証役場に出向く必要があります。
売買では、ほぼ本人確認情報の一択です。事前通知は時間がかかりすぎ、買主が代金を払えません。費用はかかりますが、確実で早い方法を選ぶことになります。
司法書士事務所から送られてきた封筒に、そのまま入っていることがよくあります。「登記識別情報通知在中」と書かれた封筒を探してみてください。
相続した不動産の場合、相続登記をしたときに新しい登記識別情報が発行されています。亡くなった方の古い権利証ではなく、相続登記のときに司法書士から渡されたものを探してください。
相続登記がまだなら、そもそも権利証は必要ありません。相続による登記には、亡くなった方の権利証は不要だからです。
相続登記を司法書士に頼み、そのまま売却まで進めるなら、書類の管理も一連の流れの中で済みます。
本人確認情報を作るには、司法書士と面談する時間が必要です。決済の直前に発覚すると、日程がずれます。
探しても見つからないと分かれば、あとは費用の問題です。早く分かるほど、落ち着いて進められます。
売主の書類がないために生じる費用なので、売主の負担になるのが通常です。5万円から10万円程度を、諸費用に見込んでおいてください。
なお、この費用は売却のために支出したものなので、譲渡費用として譲渡所得の計算に入れられる可能性があります。領収書は保管しておいてください。扱いは税理士にご確認ください。
当社では、権利証が見つからない状態でのご相談も多く受けています。本人確認情報の手配も含めて進められますので、見つからないからと売却をあきらめないでください。
売れます。再発行はできませんが、司法書士が作る本人確認情報で代替できます。費用は5万円から10万円程度です。
できません。登記済証も登記識別情報通知も再発行の制度がありません。代わりの方法をとることになります。
司法書士が売主と面談し、本人であること、売る意思があることを確認して書面にまとめるものです。顔写真つきの身分証が必要です。
法務局からの事前通知という方法がありますが、往復に2週間ほどかかります。その間は所有権の移転が確定しないため、売買では実質的に使えません。
金庫、仏壇の引き出し、貸金庫、購入時の書類一式、住宅ローンを組んだ金融機関、登記を依頼した司法書士事務所です。司法書士から届いた封筒にそのまま入っていることがよくあります。
相続登記には亡くなった方の権利証は不要です。相続登記が済んでいれば、そのときに発行された新しい登記識別情報を使います。
番号が他人に知られるとなりすましの登記に使われる恐れがあります。失効の申出という手続きで無効にできます。司法書士にご相談ください。
査定か媒介契約のときに確認しておくのが理想です。決済の直前に発覚すると、司法書士との面談の時間が取れず日程がずれます。
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