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地中埋設物のトラブルを防ぐ|古い基礎・浄化槽・井戸・石油タンク

売った後、買主が家を建てようと掘ったら、古い建物の基礎が出てきた。この場合、撤去の費用を売主が求められることがあります。金額が大きくなるため、土地の売買で一番こわいトラブルのひとつです。

防ぐ方法は、実はそう複雑ではありません。知っていることを全部伝え、わからないことはわからないと書面に残す。これだけで、多くの争いは避けられます。

地中のものは、掘ってみるまでわかりません。だからこそ、契約書に責任の範囲を書いておくことが大事になります。口約束では守れません。

出てきやすいもの

前の建物の基礎とがら

一番多いのがこれです。昔の解体では、基礎を全部は取らずに埋めてしまうことがありました。コンクリートの塊、レンガ、瓦、木片。これらが出ると、処分に費用がかかります。

古い浄化槽

下水が通る前に使っていたものです。下水道につないだとき、浄化槽を埋め戻しただけで残っていることがあります。札幌でも、周辺部の古い住宅地では実際にあります。

井戸

水道が引かれる前に使っていた井戸が、板をかぶせて埋められていることがあります。井戸は、埋める際にお祓いをする習慣があり、扱いに配慮が必要な場合もあります。

石油タンクと配管

北海道では、地下に埋めた灯油のタンクが残っていることがあります。中身が残っていると、土壌の問題にもなり得ます。暖房を灯油から替えた家では、確認しておいてください。

売る前に調べられること

過去に何が建っていたか

登記事項証明書の建物の欄を見ると、以前の建物の記録が残っていることがあります。取り壊した建物があるなら、その基礎が残っている可能性を考えてください。古い航空写真で、昔の様子がわかることもあります。

いつ下水につないだか

市の下水道の担当課で、接続の時期がわかります。それ以前は浄化槽を使っていたということです。撤去したのか、埋めたのかまでは記録にないことが多いので、心当たりを整理してください。

解体のときの書類

前の建物を壊したときの契約書や写真が残っていれば、基礎まで撤去したかどうかがわかります。これがあると、買主への説明が具体的になります。

地盤の調査記録

今の家を建てたときに地盤調査をしていれば、その記録に地中の様子が出ていることがあります。建築の書類の中を探してみてください。

契約でどう決めておくか

知っていることを全部書く

心当たりのあるものは、すべて書面にして買主に確認してもらってください。昔ここに物置があった、井戸があったと聞いている、この辺りを掘ったことがある。推測でもかまいません。伝えたという記録が大事です。

わからないことは、わからないと書く

地中のことは、掘るまで確定できません。調べた範囲では確認できなかった、と書いておくのが正確です。大丈夫だと言い切ると、後で責任を問われます。

撤去費用の負担を決める

出てきた場合に誰が費用を持つのかを、契約書に明記します。売主が負わない条件にできる場合もありますが、買主が納得するかは価格との兼ね合いです。上限額を決める形もあります。

期間を区切る

引き渡しから何か月以内に見つかったものに限る、という決め方もあります。無期限に責任を負う形は、売主にとって重すぎます。司法書士や不動産会社に、書き方を相談してください。

先に撤去するかどうか

わかっているものは撤去したほうがよい

浄化槽や地下の石油タンクの位置がわかっているなら、先に撤去して、その記録を残すほうが売りやすくなります。買主の不安がひとつ減ります。費用は事前に見積もりを取ってください。

探すために掘る必要はない

あるかどうかもわからないものを探して掘るのは、費用ばかりかかります。それより、わからないことを正直に伝えて、契約で責任の範囲を決めるほうが現実的です。

解体を伴う場合は同時に

建物を解体して売る場合、そのときに地中のものも一緒に処理できます。後から別に工事をするより、費用が抑えられます。解体の見積もりを取るとき、地中のものが出た場合の扱いも聞いておいてください。

札幌では、冬に地面が凍るため、地中の調査や撤去の工事ができません。雪解け後の4月から11月が作業のできる期間です。

売る前にやることのまとめ

  1. 登記事項証明書で、以前の建物の記録を確認する
  2. 市の下水道の担当課で、接続の時期を確認する
  3. 浄化槽、井戸、地下の石油タンクの心当たりを書き出す
  4. 前の建物を解体したときの書類を探す
  5. 今の家を建てたときの地盤調査の記録を探す
  6. 位置がわかっているものは、撤去の見積もりを取る
  7. 知っていることを全部、書面にして買主に確認してもらう
  8. わからないことは、わからないと書く
  9. 撤去費用の負担と、責任を負う期間を契約書で決める

いつ売り出すのがよいか

戸建て・土地

札幌では4月から6月です。地中の調査や撤去が必要な場合、冬は地面が凍って作業ができません。撤去してから売るなら、春に着手する流れになります。

解体を伴う場合

解体と同時に地中のものを処理すると費用が抑えられます。雪解け後の4月から5月に解体し、初夏に売り出すのが、費用と時期の両面でよい流れです。

よくあるご質問

売った後に地中から何か出てきたら、誰の責任ですか。

契約書にどう書いてあるかで決まります。何も決めていないと、売主が撤去費用を求められることがあります。金額が大きくなるため、契約で責任の範囲を決めておいてください。

どんなものが出てきますか。

前の建物の基礎やがら、古い浄化槽、埋められた井戸、地下の石油タンクと配管です。北海道では、灯油のタンクが地中に残っていることがあります。

地中に何があるか調べられますか。

完全にはわかりません。登記の建物の記録、市の下水道の接続時期、解体したときの書類、地盤調査の記録から推測できる範囲です。あるかどうかもわからないものを探して掘るのは、費用ばかりかかります。

わからないときは何と伝えればよいですか。

調べた範囲では確認できなかった、と書いてください。大丈夫だと言い切ると、後で責任を問われます。知っていることは推測でも全部伝えて、記録に残すことが大事です。

浄化槽の位置がわかっています。撤去すべきですか。

位置がわかっているなら、先に撤去して記録を残すほうが売りやすくなります。買主の不安がひとつ減ります。費用は事前に見積もりを取ってください。

契約書にはどう書けばよいですか。

出てきた場合に誰が費用を負担するか、上限額を設けるか、引き渡しから何か月以内に見つかったものに限るか。無期限に責任を負う形は売主にとって重すぎます。書き方を専門家に相談してください。

解体する予定です。同時に処理できますか。

できます。後から別に工事をするより費用が抑えられます。解体の見積もりを取るとき、地中のものが出た場合の扱いも聞いておいてください。

冬でも調査できますか。

札幌では地面が凍るため、地中の調査や撤去の工事はできません。雪解け後の4月から11月が作業のできる期間です。

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