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2026/06/16
不動産売却の確定申告やり方・手順【2026年版】
不動産売却の確定申告やり方・手順【2026年版】
不動産を売却した翌年は、確定申告が必要になるケースが多くあります。
「売却益がゼロなら申告しなくていい」と思われがちですが、それは誤解です。
特例を使う場合や損失が出た場合でも、申告することで大きな税メリットが得られます。
本記事では、不動産売却の確定申告のやり方・手順を、取得費不明の具体計算から申告後の修正方法まで網羅して解説します。
不動産売却後に確定申告が必要なケース・不要なケース
確定申告が必要かどうかは、「譲渡益の有無」だけでは判断できません。
以下のケースに当てはまる場合は、申告が原則として必要です。
申告が必要な主なケース
- 売却益(譲渡所得)が発生した場合:所得税・住民税の課税対象となります
- 3,000万円特別控除など特例を適用する場合:申告が特例適用の条件になります
- 売却損が出て損益通算・繰越控除を使う場合:申告しないと控除メリットが受けられません
- マイホームを売却して住み替えた場合:買換え特例の適用にも申告が必要です
譲渡益ゼロでも申告が必要な「落とし穴」パターン
「計算したら利益がゼロだった」という場合でも、3,000万円特別控除や軽減税率の特例を使うには確定申告が条件となります。
申告しなければ特例が適用されず、翌年の住民税や国民健康保険料の算定に不利な影響が出ることもあります。
「どうせゼロだから」と申告を省略しないようご注意ください。
申告が不要なのは、譲渡所得がゼロ以下でかつ特例も使わない場合のみです。
判断に迷う場合は、後述の税理士への相談も選択肢に入れてください。
譲渡所得の計算方法と取得費・譲渡費用の考え方
不動産売却の確定申告の核心は「譲渡所得の計算」です。
計算式を正確に理解することで、申告漏れや過払いを防げます。
基本の計算式と税率
譲渡所得の計算式は以下の通りです。
譲渡所得 = 譲渡価額 ー(取得費 + 譲渡費用)ー 特別控除額
税率は所有期間によって大きく異なります。
- 長期譲渡所得(所有期間5年超):税率20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
- 短期譲渡所得(所有期間5年以下):税率39.63%(所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%)
所有期間は「売却した年の1月1日時点」で判定します。
5年を1日でも超えていれば長期扱いとなり、税率が大きく変わります。
取得費・譲渡費用に含められる費用の一覧
取得費や譲渡費用に含められる項目を正確に把握することで、課税額を適切に抑えられます。
- 取得費に含まれるもの:購入代金、仲介手数料、登録免許税、不動産取得税、印紙税、増改築費用
- 譲渡費用に含まれるもの:売却時の仲介手数料、印紙税、測量費、建物解体費用、売却のための広告費
- 含まれないもの:火災保険料、固定資産税、維持管理目的の修繕費
売却にかかる費用の詳細はこちらのページでも解説しています。
【札幌特有】雪害修繕費・古い物件の概算取得費5%ルールの具体計算例
札幌や北海道では、雪害による屋根修繕や基礎補強が行われた物件が多くあります。
これらは一般的に「維持管理目的の修繕費」として取得費には算入できません。
一方、大規模な増改築(資本的支出)は取得費に含められます。
判断が難しい場合は、税理士にご相談されることをお勧めします。
相続物件や築30年以上の古い物件では、購入時の売買契約書が手元にないケースがあります。
この場合は「概算取得費5%ルール」が利用できます。
- 売却価格:3,000万円
- 概算取得費(5%):150万円
- 譲渡費用(仲介手数料等):100万円
- 譲渡所得:3,000万円 ー 150万円 ー 100万円 = 2,750万円
取得費の実額が証明できる場合は、実額を使った方が税負担を大きく抑えられます。
古い物件でも、通帳の振込記録・ローン返済記録・贈与税申告書などが代替証明になる場合があります。
道内の地価推移データは国土交通省「土地総合情報システム」で無料確認が可能です。
JR沿線・地下鉄沿線エリアの過去の取引事例も参照でき、取得費の根拠づけに役立ちます。
確定申告の手順と必要書類一覧
不動産売却の確定申告の申告期間は、毎年2月16日から3月15日までです。
手順を事前に把握しておくと、書類の取り寄せや作成がスムーズになります。
Step別:申告書作成から提出までの流れ
- Step1:書類を収集する:売買契約書・登記事項証明書・領収書などを準備します
- Step2:譲渡所得を計算する:取得費・譲渡費用を集計し、課税譲渡所得を算出します
- Step3:「譲渡所得の内訳書」を作成する:申告書の数字のベースとなる書類です
- Step4:確定申告書B・第三表(分離課税用)を作成する:内訳書の数字を転記します
- Step5:特例の添付書類を用意する:3,000万円控除なら「居住用財産に係る特例」の適用申請書が必要です
- Step6:提出・納税する:e-Tax・郵送・窓口のいずれかで提出し、期限内に納付します
必要書類一覧
- 売買契約書(購入時・売却時の両方)
- 登記事項証明書(法務局で取得、1通600円)
- 仲介手数料・印紙税などの領収書一式
- 固定資産税評価証明書(市区町村で取得)
- マイナンバーカードまたは通知カード+身分証明書
- 居住用財産の場合:住民票の写し(売却前2年以内に居住していた証明)
- 相続物件の場合:遺産分割協議書・相続登記の関連書類
e-Taxで自分で申告する際の操作手順と注意点
e-Taxを使えば税務署に出向かずに申告が完結します。
必要なのはマイナンバーカードとICカードリーダー(またはスマートフォン)です。
- ①国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセス:マイナポータル連携でスムーズに入力できます
- ②「譲渡所得の内訳書」を先に作成:この書類が申告書の数字のベースになります
- ③申告書Bの「第三表(分離課税用)」に転記:分離課税の欄に譲渡所得額を記入します
- ④添付書類をPDFまたはイメージデータで添付:登記事項証明書は原本郵送が必要な場合もあります
- ⑤送信後に「受付番号」を保存:後から提出証明が必要になるケースがあります
e-Tax利用時は、「譲渡所得の内訳書」を添付書類として別途郵送する必要がある場合があります。
画面の案内に従って確認してください。
3,000万円特別控除など節税特例の使い方
不動産売却には複数の節税特例があります。
条件を正しく理解し、自分に合った特例を選ぶことが重要です。
主要特例の適用条件と選び方の判断フロー
- 3,000万円特別控除:マイホーム売却で譲渡所得から最大3,000万円を控除。前年・前々年に同控除を使っていないことが条件
- 軽減税率の特例:所有期間10年超のマイホーム売却で、6,000万円以下の部分に税率14.21%が適用
- 相続空き家の3,000万円控除:相続した空き家を一定条件下で売却した場合に適用(2027年12月31日まで)
- 買換え特例:マイホームを売却して新たなマイホームを購入した場合、課税を将来に繰り延べる特例
特例は「申告してはじめて適用される」ものです。
利益がゼロでも、特例を使うには確定申告が必要なことを覚えておいてください。
相続物件の特例については相続物件の売却ページで詳しく解説しています。
特例利用が翌年の住民税・社会保険料に与える影響
3,000万円特別控除は所得税の計算に適用されます。
しかし、住民税・国民健康保険料の算定基礎は別途計算されるため、翌年の負担が増えるケースがあります。
【数値例:売却益3,000万円・3,000万円控除を適用した場合】
- 所得税:3,000万円控除を適用→課税所得がゼロ→所得税はほぼゼロ
- 住民税:控除後の所得金額で算定されるため、翌年の住民税が増加する可能性あり
- 国民健康保険料:前年の所得をベースに算定。売却益が大きいほど翌年の保険料が増加し、年間で数十万円単位の増加になるケースもあります
売却の翌年に保険料や住民税が急増することを想定して、資金計画を立てることをお勧めします。
具体的な金額は市区町村窓口や税理士にご確認ください。
申告後に間違いが判明したときの修正手順とペナルティ回避策
確定申告の後に計算ミスや記載漏れが見つかることがあります。
「申告してしまったら終わり」ではなく、正しい手続きで修正が可能です。
更正の請求・修正申告・期限後申告の違いと使い分け
- 更正の請求:申告した税額が多すぎた(払いすぎた)場合の修正手続き。申告期限から5年以内に請求可能です
- 修正申告:申告した税額が少なすぎた(払い足りなかった)場合の修正。税務調査前に自主的に行うと加算税が軽減されます
- 期限後申告:申告期限(3月15日)を過ぎてから申告する場合。自主的な申告なら無申告加算税が5%に軽減されます
無申告加算税・延滞税を最小化するための対処タイムライン
申告を忘れていた場合でも、できるだけ早く自主的に申告することが重要です。
- 気づいたらすぐ申告(税務署指摘前):無申告加算税は5%(税務署から指摘された後は15〜20%)
- 延滞税の計算:納付期限の翌日から納付日まで年率で計算。最大年14.6%で、2ヶ月以内なら軽減税率が適用されます
- 税務調査の事前通知後:通知後でも申告すれば加算税は10%(通知前の自主申告より高め)
「ミスをしたかもしれない」と思った時点で、早めに税務署または税理士へご相談ください。
放置するほどペナルティが膨らむため、早期対応が最善策です。
札幌の不動産売却で確定申告を依頼すべきケースと費用感
札幌・道内の不動産売却では、築古・相続・共有持分など複雑なケースが多く見られます。
自分で申告できる目安を把握し、必要に応じて専門家を頼りましょう。
自分で申告できる目安と税理士に頼むべき判断基準
- 自分で申告しやすいケース:書類が揃っているマイホームの単純な売却、譲渡所得の計算がシンプルな場合
- 税理士への依頼を検討すべきケース:相続物件・共有持分・事業用不動産・取得費不明・複数年の損益通算・税務調査が入った場合
税理士に依頼する場合の費用相場は、一般的に5万〜20万円程度です。
複雑な案件では費用がかかっても、誤申告によるペナルティ(無申告加算税15〜20%+延滞税)を避けられるメリットがあります。
当社の買取・売却サポートで申告準備を効率化する方法
当社は市街地エリアを中心に、札幌での不動産売却・買取を多数サポートしてまいりました。
買取での売却では、買主が不動産会社(当社)になるため、売買契約書や領収書が明確に整理されます。
書類が揃いやすいため、確定申告の準備も効率的に進められます。
また、当社では売却後の確定申告に必要な書類の種類をご案内するサポートも行っております。
地下鉄沿線やJR沿線沿いの物件も含め、幅広いエリアの査定に対応しております。
まずはお気軽に無料査定をご利用ください。
よくある質問
Q: 不動産を売却して損失が出た場合でも確定申告は必要ですか?
A: 損失が出た場合、申告義務は原則ありませんが、申告することで税メリットが得られます。
不動産売却の損失は給与所得などと損益通算できる場合があり、さらに翌年以降3年間の繰越控除も利用可能です。申告しないとこの控除が受けられないため、損失が出た場合でも申告されることをお勧めします。
Q: 売買契約書を紛失して取得費が不明な場合、どう計算すればよいですか?
A: 売買契約書が手元にない場合は、「概算取得費5%ルール」を使って計算できます。
売却価格の5%を取得費として計上する方法で、売却価格3,000万円なら取得費は150万円として計算します。また、当時の通帳の振込記録・ローン返済記録・贈与税申告書・固定資産税評価証明書なども代替証明書類として使える場合があります。税理士にご相談のうえ、使える書類を探してみてください。
Q: 3,000万円特別控除を使うと翌年の住民税や国民健康保険料は上がりますか?
A: 3,000万円特別控除は所得税の計算に適用されますが、住民税や国民健康保険料には別途影響が出ることがあります。
住民税や国民健康保険料は前年の所得をベースに算定されます。売却翌年の保険料・住民税が数十万円単位で増加するケースもあるため、売却後の資金計画に余裕を持たせることをお勧めします。具体的な金額は市区町村窓口または税理士にご確認ください。
Q: 確定申告の期限を過ぎてしまった場合、どうすればよいですか?
A: 期限を過ぎた場合でも、自主的に期限後申告を行うことで無申告加算税が軽減されます。
税務署から指摘される前に自主申告すれば、無申告加算税は5%です(指摘後は15〜20%)。延滞税は納付期限の翌日から発生するため、気づいた時点でできるだけ早く申告してください。申告書の作成が難しい場合は税理士へのご相談をお勧めします。
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