新着情報~ 空き物件売却隊からのお知らせ ~
2026/07/14
戸建て売却の固定資産税精算と計算方法
戸建て売却の固定資産税精算と計算方法
戸建てを売却するとき、見落としがちなのが固定資産税の精算です。売主と買主で日割り計算を行い、決済日を境に負担額を分ける手続きが必要になります。
しかし、起算日の違いで精算額が変わることや、住宅用地特例が外れるリスクまで把握しているお客様は多くありません。
この記事では、戸建て売却における固定資産税精算の計算方法を、札幌の地域慣行や税務処理まで含めて一気通貫で解説します。
固定資産税の仕組みと戸建てならではの計算構造
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税される地方税です。戸建ての場合、土地と建物それぞれに評価額が設定され、個別に税額を算出する点がマンションとは異なります。
土地・建物それぞれの評価額と税額の出し方
固定資産税の税率は原則1.4%です。土地の評価額が1,500万円、建物の評価額が800万円の戸建てであれば、それぞれに1.4%を掛けて税額を求めます。
土地の税額は1,500万円×1.4%=21万円、建物の税額は800万円×1.4%=11万2,000円です。合計すると年間32万2,000円になります。
ただし、実際には住宅用地の特例が適用されるため、多くの戸建てでは土地の税額が大幅に軽減されています。
住宅用地特例による軽減と適用条件
住宅用地特例とは、住宅が建っている土地の固定資産税を軽減する制度です。敷地面積200㎡以下の部分は評価額が6分の1に、200㎡を超える部分は3分の1に軽減されます。
先ほどの例で200㎡以下の場合、土地の課税標準額は1,500万円×1/6=250万円となり、税額は250万円×1.4%=3万5,000円です。特例なしの21万円と比較すると、年間で約17万5,000円もの差が生じます。
この特例は「住宅が建っている」ことが条件のため、売却に伴う解体や用途変更で外れる可能性がある点に注意が必要です。
売却時の固定資産税精算の流れと日割り計算
戸建てを売却する際の固定資産税精算は、決済日を基準に売主と買主で負担を分ける手続きです。法的な義務ではなく不動産取引の商慣習ですが、ほぼすべての売買で行われます。
精算の全体フローと決済日での区切り方
精算は以下の流れで進みます。
- 売主が当年度の固定資産税を全額納付する
- 決済日を境に、買主の負担分を日割りで算出する
- 決済時に買主から売主へ精算金を支払う
- 精算金額を売買契約書または精算書に明記する
たとえば年間の固定資産税が15万円で、7月15日に決済する場合、買主は7月15日から12月31日までの170日分を負担します。売主は1月1日から7月14日までの195日分を負担する形です。
日割り計算の具体的な手順と計算式
計算式は「年税額÷365日×買主負担日数」です。先ほどの例では、15万円÷365日×170日=約6万9,863円が買主から売主へ支払われる精算金となります。
都市計画税がある地域では、固定資産税と都市計画税を合算したうえで日割り計算を行うのが一般的です。札幌市の場合、都市計画税の税率は0.3%ですので、合算税率は1.7%になります。
精算金の計算で端数が出た場合は、100円未満を切り捨てまたは四捨五入で処理するケースが多いです。詳しい売却費用の全体像は売却の方法と費用の全体像をご覧ください。
起算日の違いで精算額はこう変わる|シミュレーション比較
固定資産税精算の起算日には「1月1日方式」と「4月1日方式」の2種類があります。どちらを採用するかで精算額に差が出るため、売買契約前の確認が欠かせません。
1月1日起算と4月1日起算の計算例
以下の同一条件でシミュレーションしてみます。
- 年間固定資産税・都市計画税合計:18万円
- 決済日:2026年9月1日
- 1年=365日で計算
【1月1日起算の場合】
買主負担期間は9月1日〜12月31日の122日間です。精算金は18万円÷365日×122日=約6万147円となります。
【4月1日起算の場合】
買主負担期間は9月1日〜翌年3月31日の212日間です。精算金は18万円÷365日×212日=約10万4,548円となります。
起算日による精算額の差額と交渉のポイント
同じ条件でも起算日が異なるだけで、精算金に約4万4,000円の差が生じます。売主にとっては1月1日起算のほうが受け取れる精算金が少なくなるため、不利になるケースがあります。
北海道や札幌では1月1日起算が主流です。売買契約書に起算日を明記していないとトラブルの原因になりますので、契約前に不動産会社へ確認しておくことをおすすめします。
住宅用地特例が外れるケースと固定資産税の急増リスク
戸建て売却では、住宅用地特例の解除によって翌年度の固定資産税が急増するリスクがあります。売主・買主の双方がこのリスクを認識しておくことが大切です。
特例解除のタイミングと売却後の税額変動
住宅用地特例が外れる代表的なケースは以下のとおりです。
- 売却前に建物を解体して更地にした場合
- 買主が購入後に建物を解体し、翌年1月1日時点で更地の場合
- 用途変更により住宅以外(駐車場・倉庫など)に転用した場合
先ほどの例で見ると、特例適用時の土地の税額は約3万5,000円でした。特例が外れると課税標準額が6倍の1,500万円に戻り、税額は21万円まで上がります。つまり約17万5,000円、最大で約6倍の増額となる可能性があるのです。
買主への説明義務とトラブル回避策
売主として注意すべきポイントは次のとおりです。
- 解体を検討している場合は、翌年1月1日をまたがないスケジュールを組む
- 買主に対して特例解除後の税額変動を書面で伝える
- 精算書に「特例適用中の税額で計算している」旨を明記する
- 古家付き土地として売却し、解体を買主の判断に委ねる方法も検討する
道内では冬季の解体工事が天候で遅れるケースもあるため、年末年始をまたぐスケジュールには特に注意が必要です。戸建て売却の進め方については戸建て売却の詳細はこちらもあわせてご確認ください。
精算金の税務処理|確定申告での正しい扱い方
固定資産税の精算金は、単なる税金の立替ではなく、税務上は売買代金の一部として扱われます。確定申告で正しく処理しないと、譲渡所得の計算を誤るおそれがあります。
精算金は譲渡所得に算入される理由
国税庁の見解では、固定資産税精算金は「売買代金の調整金」に該当します。そのため、売主が買主から受け取った精算金は、一般的に譲渡所得の収入金額に算入する必要があります。
たとえば売買価格が2,500万円、精算金が8万円の場合、譲渡所得の収入金額は2,508万円として計算します。精算金を含めずに申告すると、過少申告となる可能性がありますのでご注意ください。
仕訳と申告書への記載方法
売主側の仕訳例は以下のとおりです。
- 借方:現金預金 8万円
- 貸方:固定資産税精算金(譲渡収入)8万円
確定申告書では、譲渡所得の計算明細書(第三表)の「収入金額」欄に売買代金と精算金の合計額を記載します。精算金の内訳は計算明細書の余白や備考欄に「固定資産税精算金○万円含む」と付記しておくと安心です。
なお、買主側では精算金を取得費に加算できる場合があります。税務処理は個々の事情により異なりますので、多くの場合は税理士へ相談されることをおすすめします。
札幌で戸建てを売却するときの固定資産税精算の実務
札幌で戸建てを売却する場合、北海道特有の商慣行や地域事情を踏まえた精算実務を理解しておくことが重要です。
北海道は1月1日起算が主流である地域慣行
固定資産税精算の起算日は、関東圏では1月1日、関西圏では4月1日を採用する傾向があります。北海道・札幌では1月1日起算が主流です。
ただし、法的に定められたルールではないため、売主と買主の合意によって変更することも可能です。契約前に不動産会社を通じて起算日を確認し、売買契約書に明記しておきましょう。
都市計画税との合算精算と積雪寒冷地の評価特性
札幌市は都市計画区域内のため、多くのエリアで都市計画税0.3%が課税されます。精算時には固定資産税1.4%と都市計画税0.3%を合算した年税額をもとに日割り計算するのが一般的です。
また、積雪寒冷地である札幌では、建物の経年劣化が温暖地域より進みやすい傾向があります。そのため、築20年を超える木造戸建てでは建物の評価額が数十万円程度まで下がっているケースも珍しくありません。
建物評価額が低い場合、精算金における建物分の負担はわずかとなり、実質的に土地の税額が精算金の大部分を占めます。地下鉄沿線やJR沿線の市街地エリアでは地価が高く、精算金も高額になる傾向がありますので、事前のシミュレーションが大切です。
札幌での戸建て売却についてご不明な点がございましたら、札幌の戸建て売却についての無料相談からお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q: 戸建てを売却したとき固定資産税の精算金は確定申告でどう扱えばよいですか?
A: 固定資産税の精算金は、一般的に譲渡所得の収入金額に算入します。売買代金と精算金を合計した金額を、確定申告書の収入金額欄に記載してください。
精算金は税金の立替ではなく、売買代金の調整金として扱われるためです。具体的な処理方法は税理士に確認されることをおすすめします。
Q: 固定資産税の起算日が1月1日と4月1日で精算額はどのくらい変わりますか?
A: 決済日によって異なりますが、年税額18万円・9月1日決済の場合で約4万4,000円の差が出ます。1月1日起算のほうが買主負担日数が少なくなるため、売主が受け取る精算金も少なくなります。
北海道では1月1日起算が主流ですが、契約前に必ず起算日を確認してください。
Q: 売却後に届いた固定資産税の納税通知書は誰が支払うのですか?
A: 固定資産税は1月1日時点の所有者に課税されるため、年の途中で売却しても納税通知書は売主に届きます。売主が全額を納付する義務があります。
ただし、決済時に精算金として買主負担分を受け取っているため、実質的な負担は日割りで分担されています。精算はあくまで当事者間の合意に基づく取り決めです。
Q: 住宅用地の特例が外れると固定資産税はどれくらい上がりますか?
A: 住宅用地特例が外れると、土地の課税標準額が最大で6倍に戻る可能性があります。たとえば特例適用時に年間約3万5,000円だった土地の税額が、約21万円まで上がるケースもあります。
建物を解体して更地にする場合や、住宅以外の用途に転用する場合に特例が外れます。解体時期が1月1日をまたぐと翌年度から増額されるため、スケジュールに注意が必要です。
CONTACTお問い合わせ
お電話またはメール・LINEからも受付しています。
ご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。
お電話の際は、ホームページご覧の旨をお伝えいただくとスムーズです。
営業時間/10:00~18:00
定休/日曜

