札幌にある空き家を相続した方や、遠方に住んで管理している方にとって、冬の雪下ろしは大きな悩みです。業者にいくら払えばよいのか、放置するとどうなるのか、わかりにくいと感じる方が多いようです。
この記事では、空き家の雪下ろし費用の目安と、ひと冬・1年の維持費を表にまとめました。そのうえで、持ち続ける場合と売却・買取で手放す場合を比べる目安を、札幌の不動産会社である当社の目線でご紹介します。
まず、業者に雪下ろしを頼んだときの料金の目安を整理します。金額は業者や建物の条件で大きく変わるため、あくまで相場の幅としてご覧ください。
札幌で一般的な木造2階建ての戸建ての場合、屋根の雪下ろしは1回あたり3万〜8万円前後が多い傾向です。下ろした雪を敷地の外へ運ぶ排雪は、別料金になることがよくあります。
| 作業内容 | 料金の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 屋根の雪下ろし(1回) | 3万〜8万円 | 30坪前後の戸建ての場合 |
| 敷地の排雪(1回) | 1万〜3万円 | ダンプの台数で変動 |
| シーズン契約(雪下ろし) | 10万〜30万円 | 回数込み・上限回数ありが多い |
| 除雪の定期巡回 | 月5,000〜1万円 | 見回りとセットの例が多い |
大雪の年は依頼が集中し、1月〜2月は予約が取りにくくなります。シーズン契約は11月までに申し込むと、優先的に対応してもらえる場合があります。
雪下ろしの料金は、主に次の要素で決まります。見積もりを比べるときは、どの条件で金額が出ているかを確認すると安心です。
雪下ろしだけでなく、空き家は1年を通してさまざまな費用がかかります。ここでは札幌の一般的な戸建てを例に、年間の維持費を試算します。
札幌の平年の累積降雪量は約480cmあり、ひと冬に雪下ろしを2〜4回行う年も珍しくありません。雪下ろし3回と排雪2回で計算すると、ひと冬だけで約13万〜30万円になります。
さらに、水道管の凍結を防ぐ水抜きや、雪で玄関がふさがっていないかの見回りも必要です。遠方の方は、この見回りを管理代行サービスに依頼するケースが多くあります。
雪対策に、税金や保険などの固定費を加えた年間の試算は次のとおりです。金額は一例で、建物や地域によって変わります。
| 費用項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 屋根の雪下ろし(4万円×3回) | 約12万円 |
| 敷地の排雪(2万円×2回) | 約4万円 |
| 見回り・管理代行(月5,000〜1万円) | 約6万〜12万円 |
| 水道・電気の基本料金 | 約2万〜4万円 |
| 固定資産税・都市計画税 | 約5万〜15万円 |
| 火災保険(空き家向け) | 約2万〜5万円 |
| 合計 | 約31万〜52万円 |
この金額が毎年かかるとすると、10年で約310万〜520万円になります。屋根や外壁の修繕が必要になれば、さらに数十万〜100万円単位の出費が加わることもあります。
費用を理由に雪下ろしをしないでおくと、思わぬ負担につながることがあります。ここでは法的責任・建物の傷み・税負担の3つに分けて整理します。
屋根から落ちた雪で隣家のカーポートが壊れたり、通行人がけがをしたりすることがあります。一般的に、民法の工作物責任により、建物の所有者が損害賠償を求められる可能性があります。
誰も住んでいない空き家でも、所有者の責任がなくなるわけではありません。個人賠償責任保険や施設賠償の補償に入っているか、一度確認しておくと安心です。
雪の重みは屋根1㎡あたり数百kgになることもあり、放置すると次のような傷みが出やすくなります。
2023年の空家等対策特別措置法の改正で、「管理不全空家」という区分ができました。市から勧告を受けると、多くの場合、住宅用地の特例(固定資産税が最大6分の1になる軽減)が外れる可能性があります。
管理が難しくなってきた段階で、早めに売却を考える方も増えています。詳しくは札幌の空き家・空き地の売却のページもご覧ください。
札幌の空き家の雪対策は、屋根の形や立地によって注意点が違います。地元で多く見られる例をもとに解説します。
札幌の戸建てに多い無落雪屋根(フラット屋根)は、雪を屋根の上で解かして排水する仕組みです。雪下ろしの回数は少なくて済みますが、別の弱点があります。
無落雪屋根でも、暖房のない空き家では雪が解けにくく、屋根に雪がたまりやすくなります。築年数が30年を超える建物は、防水の傷みにも気をつけたいところです。
地下鉄沿線やJR沿線の市街地エリアは、道路の除雪が比較的早く入ります。一方、山側や郊外の住宅地は積雪が多く、雪が1mを超える日も珍しくありません。
道外や道内の別の地域に住む所有者の方からは、次のような声をよく聞きます。
空き家を持ち続けるか手放すかは、「毎年の費用」と「売却で手元に残るお金」を並べると判断しやすくなります。
先ほどの試算では、年間約31万〜52万円の維持費がかかります。一方、建物は年数とともに価値が下がりやすく、持ち続けるほど売却価格が下がる可能性もあります。
相続した空き家は、要件を満たすと譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。適用できるかは条件によるため、税理士などの専門家に確認されることをおすすめします。
売り方には大きく分けて仲介と買取があります。それぞれの特徴は次のとおりです。
費用の内訳や手取り額の考え方は、売却の方法と費用のページで詳しくご紹介しています。
「冬は売れないから春まで待とう」と考える方は少なくありません。実際には、雪の時期でも査定や売却の準備は進められます。
雪で土地の境界や外構が見えにくい場合は、登記簿や測量図、過去の写真を使って確認します。準備しておくと査定がスムーズになるものは次のとおりです。
冬のうちに査定と準備を終えておけば、買主が動き出す春先に合わせて売り出せます。結果として、維持費がかかる期間を短くできる場合があります。
当社では、遠方にお住まいのお客様からのご相談も多くお受けしています。一般的な流れは次のとおりです。
相続登記がまだの場合も、手続きの進め方からご案内できます。詳しくは相続した不動産の売却のページをご覧ください。
札幌の空き家の雪下ろし費用や売却について、お客様からよくいただく質問にお答えします。
A: 一般的な木造2階建ての戸建てで、1回あたり3万〜8万円前後が目安です。排雪を加えると、さらに1万〜3万円ほどかかることがあります。
料金は屋根の形や勾配、積雪量、建物の大きさ、雪を落とす場所によって変わります。複数の業者から見積もりを取って比べると安心です。
A: 空き家でも、落雪で隣家や通行人に被害が出ると、所有者が損害賠償を求められる可能性があります。雪の重みやすが漏れで、建物が傷むおそれもあります。
また、管理不全空家として勧告を受けると、固定資産税の軽減が外れる可能性があります。定期的な管理を続けるか、売却を考えるのが一般的です。
A: 雪下ろしのシーズン契約や、見回りを含む管理代行サービスを利用する方法があります。11月までに申し込むと、大雪の時期も対応してもらいやすくなります。
年間の維持費が負担になっている場合は、売却や買取も選択肢になります。当社では遠方からのご相談にも対応しています。
A: はい、冬でも査定や売却は進められます。雪で見えにくい部分は、登記簿や図面、過去の写真を使って確認します。
冬のうちに準備を済ませておくと、春先に合わせて売り出せます。買取であれば、季節に関係なく早く現金化できる場合があります。
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