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買ったときの契約書がないと税金が数百万円増える|取得費の探し方

先に結論です。買ったときの契約書が見つからないと、取得費は売却価格の5パーセントとして計算されます。3,000万円で売れば、取得費はわずか150万円。利益が2,800万円以上あるものとして課税されます。税額にすると数百万円の差です。

ただし、あきらめる前にやることがあります。契約書そのものがなくても、当時の金額を示せる資料は他にもあります。また、一定の条件のもとで、統計などをもとにした金額を使える場合もあります。まずは資料を探してください。

5パーセントで計算されるとどうなるか

札幌市内の家を3,000万円で売った場合で比べます。所有期間は5年超(長期・税率およそ20パーセント)とします。

契約書がある場合

契約書がない場合

差は約416万円。自宅なら3,000万円特別控除でどちらもゼロになりますが、相続した空き家で要件を満たさない場合、投資用、別荘、土地のみといったケースでは、この差がそのまま出ます。

まず探すもの

売買契約書・工事請負契約書

本命です。権利証と一緒に保管されていることが多く、仏壇の引き出し、金庫、貸金庫、古い書類箱から出てきます。相続した家なら、亡くなった方の書類一式を確認してください。

領収書・振込の記録

売買代金の領収書、手付金の領収書、当時の通帳の記録。金額と日付が分かれば、有力な資料になります。

住宅ローンの書類

金銭消費貸借契約書、償還予定表、抵当権設定契約書。借入額から購入価格を推定できることがあります。金融機関に古い記録が残っている場合もあるので、問い合わせてみてください。

登記簿の抵当権の債権額

登記簿の乙区に、借入当時の債権額が記載されています。購入価格そのものではありませんが、金額の裏付けの一つになります。

売主や仲介会社の記録

新築で買った場合、分譲した会社に当時の販売価格の記録が残っていることがあります。仲介した不動産会社も同様です。廃業していなければ、問い合わせる価値があります。

当時のパンフレット・価格表

分譲マンションや建売住宅では、販売時のパンフレットや価格一覧が残っていることがあります。同じ棟の他の住戸の価格も参考になります。

相続した家では、亡くなった方が買ったときの契約書を探すことになります。生前に場所を聞いておければ一番ですが、そうもいきません。権利証、通帳、保険の証券がまとまって保管されている場所を、まず確認してください。

契約書がなくても使える方法

5パーセントで計算するしかない、と決まっているわけではありません。合理的な根拠を示せれば、実際の取得費に近い金額を使える場合があります。

これらは、税務署に認められるかどうかが個別に判断されます。自己流で計算して申告すると、あとで否認されることがあります。金額が大きい場合は、必ず税理士に相談してください。

5パーセントで計算するのと、推定の資料をそろえるのとでは、税額が数百万円変わることがあります。税理士の費用が10万円前後だとしても、十分に見合う場面です。

取得費に入れられるもの

購入代金だけではありません。当時払った次の費用も、取得費に含められます。領収書が残っていれば探してください。

リフォームの費用は見落とされがちです。数百万円かけた増改築があれば、それも取得費に加えられます。当時の請負契約書や領収書を探してください。

建物は減価償却する

土地はそのままですが、建物は経過年数に応じて価値が減ったものとして計算します。買ったときの建物価格から、償却分を引いた金額が取得費になります。

そのため、売買契約書に土地と建物の内訳が書かれているかが重要です。書かれていない場合は、購入時の消費税額から逆算する、固定資産税評価額の比で按分するといった方法をとります。

相続した不動産の場合

相続で引き継いだ不動産は、亡くなった方が買ったときの取得費をそのまま引き継ぎます。相続したときの評価額ではありません。ここを勘違いすると、計算が大きくずれます。

あわせて、相続税を納めた方は、その一部を取得費に加算できる制度があります。相続の開始から3年10か月以内に売ることが要件です。相続税を払ったなら、必ず検討してください。

探す前にやることのまとめ

  1. 権利証・登記識別情報のある場所を確認する
  2. その周辺に契約書が一緒に保管されていないか見る
  3. 当時の通帳、領収書、住宅ローンの書類を探す
  4. 登記簿の乙区で、抵当権の債権額を確認する
  5. 分譲した会社や仲介会社に、記録が残っていないか問い合わせる
  6. 増改築やリフォームの契約書・領収書も探す
  7. 見つからない場合、推定の資料がそろうか税理士に相談する

売却の話が出た時点から探し始めてください。決済の直前になって探し始めると、時間が足りません。

取得費の計算方法、推定の資料が認められるかどうかは、税理士または税務署にご確認ください。金額が大きい場合は、申告の前に相談することをおすすめします。

よくあるご質問

買ったときの契約書がありません。どうなりますか。

取得費が売却価格の5パーセントとして計算されます。3,000万円で売れば取得費は150万円とみなされ、利益が2,800万円以上あるものとして課税されます。

契約書以外に使える資料はありますか。

領収書、当時の通帳の記録、住宅ローンの契約書や償還予定表、登記簿の抵当権の債権額、分譲時のパンフレットや価格表などが資料になります。

どこを探せばいいですか。

権利証と一緒に保管されていることが多く、仏壇の引き出し、金庫、貸金庫、古い書類箱から出てきます。相続した家なら、亡くなった方の書類一式を確認してください。

分譲会社に聞けば分かりますか。

新築で買った場合、当時の販売価格の記録が残っていることがあります。仲介した不動産会社も同様です。廃業していなければ問い合わせる価値があります。

どうしても見つからない場合は。

当時の公示地価や統計から推定する方法があります。ただし認められるかは個別に判断されるため、自己流で申告せず税理士にご相談ください。税額が数百万円変わる場面です。

購入代金以外に取得費に入るものはありますか。

購入時の仲介手数料、登記費用、不動産取得税、印紙代、造成費、地盤改良費、増改築やリフォームの費用などが含められます。領収書を探してください。

相続した家は相続時の評価額が取得費になりますか。

なりません。亡くなった方が買ったときの取得費をそのまま引き継ぎます。あわせて、相続税を納めた方は取得費加算の特例を検討してください。

いつから探し始めればいいですか。

売却の話が出た時点からです。決済の直前になって探し始めると時間が足りません。

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詳しくは 相続した不動産の売却 をご覧ください。お電話は 0120-193-933(10:00〜18:00・日曜定休)。