新着情報~ 空き物件売却隊からのお知らせ ~
2026/09/14
空き家を民泊に使えるか|必要な手続きと、札幌での現実
空いている実家を、民泊として使えないか。札幌は観光で人が来る街なので、そう考える方は少なくありません。
結論から言うと、制度上は可能ですが、届出や許可、消防設備、近隣対応、そして立地の条件が揃わないと成り立ちません。「空いているから貸してみる」という感覚では続きません。何が必要かを整理します。
制度も条例も見直されることがあります。実際に始める前に、必ず札幌市の担当窓口と保健所にご確認ください。ここに書いているのは、検討を始めるための見取り図です。
制度は大きく2つ
住宅宿泊事業(いわゆる民泊新法)
都道府県などへ届出をして営む方法です。手続きは比較的簡単ですが、営業できるのは年間180日までという上限があります。
さらに、自治体が条例で区域や期間を制限している場合があります。住居が中心の地域では、営業できる期間がさらに短く定められていることがあります。自分の物件がどの区域にあるかを、必ず市に確認してください。
旅館業(簡易宿所など)
保健所の許可を受けて営む方法です。日数の上限はありませんが、用途地域の制限、構造や設備の基準、フロント機能などの要件が加わります。建物に手を入れる必要が出ることも多くあります。
そもそもできない場合
マンションは管理規約で禁止されていることが多い
管理規約を必ず確認してください。多くのマンションでは、民泊を禁止する規定が置かれています。禁止されていれば、届出そのものができません。
用途地域の制限
旅館業として営む場合、用途地域によっては認められません。市街化調整区域も、原則として難しくなります。
賃貸で借りている物件
所有者の承諾が必要です。無断で転貸すれば契約違反になります。
必要になるもの
- 消防設備/自動火災報知設備、誘導灯、消火器など。規模と形態によって必要なものが変わります。消防署への相談が必須です
- 家具・家電・寝具/一式そろえる必要があります
- 清掃とリネンの手配/宿泊のたびに発生します
- ごみの処理/事業に伴うごみは、家庭ごみとして出せない場合があります
- 近隣への説明/騒音とごみの苦情がいちばん多いトラブルです
- 宿泊者名簿の作成と保存/法律で義務づけられています
- 運営を代行してもらう場合はその費用
成り立つかどうかは立地で決まる
泊まりたい場所かどうか
宿泊する人が選ぶのは、駅やバス停から近い、繁華街や観光地に行きやすい、スキー場や空港へのアクセスがよいといった場所です。
車が前提の住宅地にある実家は、日数の上限がなくても稼働しません。ここは正直に見る必要があります。
日数の上限がある場合の収支
届出による民泊は年間180日までで、条例でさらに短くなることもあります。その日数のあいだに、設備の費用、清掃費、光熱費、運営代行費を回収できるか。計算してみると、思ったほど残らないことが多くあります。
札幌ならではの負担
- 暖房費/冬は光熱費が大きくなります
- 除雪/玄関前と駐車場を毎日あけておく必要があります。宿泊者にやってもらうわけにはいきません
- 水抜き/稼働しない期間があるなら、凍結対策が必要です
- 雪の時期の到着対応/飛行機や列車の遅れで、到着が深夜になることがあります
近隣とのトラブル
実際に問題になるのは、制度よりもこちらです。
- 夜間の騒音、話し声、キャリーバッグの音
- ごみの出し方が守られない
- 知らない人が出入りすることへの不安
- 駐車と除雪をめぐる問題
実家は、近隣との関係が残っている場所です。親の代からの付き合いがある地域で、苦情が続く状態になると、住んでいない自分では対応しきれません。始める前に、近隣への説明をしておいてください。
売却と比べてみる
民泊を検討する前に、次の4つを並べてください。
- いま売ったらいくらか
- 民泊を始めるのにいくらかかるか/消防設備、家具家電、内装
- 年間の収入と経費の見込み/日数の上限を前提に
- 手間/清掃、鍵の受け渡し、宿泊者対応、近隣対応、除雪
立地がよく、手間をかけられるなら、選択肢になります。そうでなければ、売って現金にするほうが結果的に楽で、金額も残ります。賃貸に出す、という中間の選択肢もあります。
相続後に空き家の3,000万円特別控除を使う予定があるなら、民泊も賃貸も、始めた時点で対象外になります。数百万円の差になることがあるため、動かす前にご確認ください。
よくあるご質問
実家を民泊にできますか。
制度上は可能ですが、届出または許可、消防設備、近隣対応が必要です。マンションは管理規約で禁止されていることが多く、用途地域による制限もあります。まず札幌市の担当窓口と保健所にご確認ください。
年間180日しか営業できないのですか。
届出による民泊は年間180日が上限です。さらに自治体の条例で区域や期間が制限されている場合があります。日数の上限なく営むには、旅館業の許可が必要になります。
マンションでもできますか。
管理規約を必ず確認してください。多くのマンションでは民泊を禁止する規定が置かれており、禁止されていれば届出そのものができません。
どれくらい儲かりますか。
立地で決まります。駅や観光地から離れた住宅地では、日数の上限がなくても稼働しません。設備費、清掃費、光熱費、運営代行費を回収できるかを、先に計算してみてください。
札幌ならではの注意点はありますか。
冬の暖房費、毎日の除雪、稼働しない期間の水抜き、遅延による深夜の到着対応です。除雪を宿泊者にやってもらうわけにはいきません。
近所とのトラブルが心配です。
実際に問題になるのは制度よりこちらです。夜間の騒音、ごみの出し方、知らない人の出入り、駐車と除雪。実家は近隣との関係が残っている場所なので、始める前に必ず説明しておいてください。
民泊にすると、税金の特例は使えなくなりますか。
相続後に空き家の3,000万円特別控除を使う予定があるなら、民泊も賃貸も始めた時点で対象外になります。数百万円の差になることがあるため、動かす前にご確認ください。
結局、売るのと民泊とどちらがよいですか。
立地がよく、手間をかけられるなら選択肢になります。そうでなければ、売って現金にするほうが楽で、金額も残ります。まず、いま売ったらいくらかを確かめてから比べてください。
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