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2026/09/14

ブログ

建ぺい率・容積率オーバーの家は売れるか|既存不適格と違反建築の違い

結論を先に書きます。建ぺい率や容積率をオーバーしている建物も売れます。ただし、買主が住宅ローンを使えないことがあり、その分だけ買い手が絞られます。価格は、適法な建物に比べて1割から2割ほど下がるのが一般的です。

大事なのは、違法建築と既存不適格を区別することです。建てたときは適法だったのに、その後の法改正や都市計画の変更で基準を超えてしまったものを既存不適格といいます。これは違法ではありません。一方、建てたときから基準を超えていたもの、確認を受けずに増築したものは違反建築です。扱いも、売りやすさも違います。

建ぺい率と容積率のおさらい

建ぺい率

敷地面積に対する建築面積の割合です。真上から見たときに、敷地のどれだけを建物が覆っているかを示します。第一種低層住居専用地域なら40パーセントから60パーセント、商業地域なら80パーセントというように、用途地域ごとに上限が決まっています。

容積率

敷地面積に対する延床面積の割合です。2階建て、3階建てと積み上げたときの合計面積が対象になります。前面道路の幅によって、指定された容積率より小さい値が適用されることもあります。

札幌市の用途地域と、指定されている建ぺい率・容積率は、市の都市計画情報で確認できます。自分の土地の数値を知らないまま売り出すと、買主から指摘されて初めて気づくことになります。

既存不適格になる4つの原因

用途地域や指定数値の変更

都市計画の見直しで、建ぺい率や容積率の指定が下がることがあります。建てたときは60パーセントまで建てられたのに、今は50パーセントになっている、というケースです。

前面道路の幅による制限

幅4メートル未満の2項道路に接している場合、道路の中心から2メートル後退した線が敷地の境になります。後退部分は敷地面積から除かれるため、建ぺい率と容積率の計算上、建物が大きすぎることになります。

後から増築した

物置、サンルーム、車庫、2階部分の増築などを、確認を受けずに行ったケースです。これは既存不適格ではなく違反建築です。とくに増築部分が登記もされていないと、買主の融資で確実に問題になります。

隣の土地を売ってしまった

敷地の一部を分けて売った結果、残った敷地に対して建物が大きくなりすぎるケースです。相続で土地を分けたときにも起こります。

札幌では、雪対策のカーポートや風除室を後から付けた家が多くあります。これらも建築面積に算入されるものがあり、結果的に建ぺい率をオーバーしていることがあります。確認申請をせずに設置していれば違反建築です。

既存不適格と違反建築の違い

  • 既存不適格 建てたときは適法。そのまま住み続けられる。建て替えは今の基準で行う
  • 違反建築 建てたときから基準違反、または無確認の増築。是正を求められることがある

売買の場面での扱いも違います。既存不適格であることを説明すれば、理解して買う方はいます。違反建築は、金融機関がまず融資しません。また、重要事項説明で必ず説明する必要があり、隠して売ると後々責任を問われます。

確かめ方

  1. 建築確認済証と検査済証を探す
  2. 確認申請の内容と、現況の建物を見比べる
  3. 札幌市で建築計画概要書の閲覧を請求する
  4. 建てた年と、当時の指定数値を確認する

検査済証がない家は少なくありません。昔は完了検査を受けない例が多かったためです。検査済証がないこと自体は違法ではありませんが、買主の融資では不利に働きます。

建築計画概要書は、札幌市の建築確認の記録として保管されています。確認済証をなくしていても、これで当時の申請内容を確認できます。申請から交付まで日数がかかるので、売ると決めたら早めに請求してください。

売るときの選択肢

そのまま売る

既存不適格であることを説明したうえで売ります。現金で買える方や、投資目的の買主が対象になります。価格は下がりますが、手間はかかりません。

是正してから売る

違反している増築部分を取り壊せば、適法な状態に戻せることがあります。カーポートや物置を撤去するだけで基準内に収まるなら、費用対効果は高い選択です。

隣地を買い足す

敷地が広がれば、建ぺい率と容積率の分母が大きくなり、基準内に収まります。隣地に売る意向があるなら、検討する価値があります。

土地として売る

建物に価値が残っていないなら、古家付き土地として売り、買主に解体してもらう方法があります。新しく建てる建物は今の基準で設計されるため、既存不適格の問題は消えます。土地の価格で評価されるので、結果的に手取りが増えることもあります。

解体してから売るのではなく、古家付きのまま売り出すのが基本です。更地にすると、翌年から固定資産税の住宅用地の特例が外れます。解体費用を負担するのも売主になります。

マンションの場合

古いマンションでは、建物全体が容積率をオーバーしていることがあります。この場合、建て替えのときに今と同じ戸数を確保できないため、建て替え決議がまとまりにくくなります。買主にとっては、将来の出口が見えにくいということです。

ただし、日々の生活に支障はなく、住宅ローンも通常は使えます。重要事項説明で説明される内容なので、売主としては、管理組合の資料とあわせて把握しておけば十分です。

売る前にやることのまとめ

  1. 建築確認済証と検査済証を探す
  2. なければ札幌市に建築計画概要書の閲覧を請求する
  3. 市の都市計画情報で、用途地域と指定数値を確認する
  4. 現況の建物と申請内容を見比べる
  5. 既存不適格なのか違反建築なのかを切り分ける
  6. 違反部分を撤去すれば収まるかを検討する
  7. そのまま売るか、土地として売るかを決める

当社では、建ぺい率や容積率をオーバーしている建物も、そのまま買い取っています。是正の工事も、解体も不要です。まずは今の状態でいくらになるかをご確認ください。

建築基準法の適合状況の判断は、札幌市の建築指導課および建築士にご確認ください。ここでは売却実務での考え方を整理しています。

よくあるご質問

建ぺい率をオーバーしている家は売れますか。

売れます。ただし買主が住宅ローンを使えないことがあり、買い手が絞られます。価格は適法な建物に比べて1割から2割ほど下がるのが一般的です。

既存不適格と違反建築はどう違いますか。

建てたときは適法で、その後の法改正や都市計画の変更で基準を超えたものが既存不適格です。建てたときから違反しているもの、無確認で増築したものが違反建築です。融資の扱いが大きく違います。

検査済証がありません。違法ですか。

違法ではありません。昔は完了検査を受けない例が多くありました。ただし買主の融資では不利に働きます。札幌市に建築計画概要書の閲覧を請求すれば、当時の申請内容を確認できます。

カーポートや風除室も建ぺい率に入りますか。

算入されるものがあります。札幌では後から設置した例が多く、結果的にオーバーしていることがあります。確認申請をせずに設置していれば違反建築の扱いです。

是正すれば適法に戻りますか。

違反している増築部分を撤去すれば基準内に収まることがあります。物置やカーポートの撤去だけで済むなら、費用対効果の高い選択です。

土地として売ったほうがいいですか。

建物に価値が残っていないなら、古家付き土地として売る方法があります。新しく建てる建物は今の基準で設計されるため問題が消えます。ただし解体はせず、古家付きのまま売り出してください。

買主に伝えないといけませんか。

伝えてください。重要事項説明で必ず説明される内容です。隠して売ると、後から責任を問われます。

そのままで買い取ってもらえますか。

買い取れます。当社では建ぺい率や容積率をオーバーしている建物も、是正も解体もせずそのまま買い取っています。まずは今の状態でいくらになるかをご確認ください。

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