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2026/09/14
不動産を売った翌年の確定申告|必要書類と札幌での進め方
結論から書きます。不動産を売った翌年の2月16日から3月15日までに、確定申告をします。利益が出ていなくても、3,000万円特別控除や譲渡損失の繰越控除を使うなら、申告しなければ適用されません。申告しないと控除が受けられず、数百万円の差になることがあります。
会社員で、これまで確定申告をしたことがない方も、売った年は自分で申告します。年末調整では処理されません。必要な書類は思ったより多く、集めるのに時間がかかるので、売却の直後から準備を始めてください。
申告が必要かどうかの判断
必ず申告するケース
- 売却益が出た
- 3,000万円特別控除を使う(結果として税額がゼロでも申告が必要)
- 軽減税率の特例を使う
- 買い替え特例を使う
- 譲渡損失の繰越控除を使う
申告しなくてもよいケース
売却で損失が出ていて、繰越控除などの特例も使わない場合は、申告の義務はありません。ただし、損失を他の所得と相殺できる場合があるので、まず計算してから判断してください。
売った年の翌年が申告の年です。年末に売買契約をして、年明けに引き渡した場合、どちらの年に申告するかは、原則として引き渡しの日で判断します。契約の日を基準にすることもできるため、迷ったら税務署にご確認ください。
そろえる書類
売ったときの資料
- 売買契約書の写し
- 仲介手数料の領収書
- 印紙代の領収書
- 測量費、解体費、立退料などの領収書
- 登記事項証明書(売却した不動産のもの)
買ったときの資料
- 購入時の売買契約書の写し
- 購入時の仲介手数料の領収書
- 登記費用、不動産取得税の領収書
- 建築したなら、工事請負契約書と領収書
特例を使うときの追加資料
- 3,000万円控除 住民票(除票)など、その家に住んでいたことを示すもの
- 相続した空き家の特例 被相続人居住用家屋等確認書(市区町村が発行)、耐震基準適合証明書または取り壊しの証明
- 買い替え特例 新しく買った不動産の契約書と登記事項証明書
買ったときの契約書が見つからないと、取得費が売却価格の5パーセントとして扱われます。3,000万円で売れば取得費は150万円とみなされ、利益が2,800万円以上として計算されます。税額が数百万円変わるので、必ず探してください。
使う申告書
通常の確定申告書に加えて、譲渡所得の内訳書(土地・建物用)を作ります。分離課税なので、申告書の第三表も必要です。
- 確定申告書(第一表・第二表・第三表)
- 譲渡所得の内訳書(土地・建物用)
- 特例を使う場合の明細書
譲渡所得の内訳書は、売った不動産の所在地、面積、売買の相手、売却価格、取得費、譲渡費用を順に書いていく様式です。国税庁のサイトからダウンロードできます。書き方の手引きも同じページにあります。
税額の計算
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除
所有期間で税率が変わる
- 短期譲渡所得 売った年の1月1日時点で所有期間5年以下 税率およそ39パーセント
- 長期譲渡所得 同じく5年超 税率およそ20パーセント
所有期間の数え方に注意してください。取得日から売却日までではなく、売った年の1月1日時点で判定します。2020年6月に買って2025年8月に売った場合、実際は5年2か月ですが、2025年1月1日時点では4年7か月なので短期扱いです。1年待てば税率が半分近くになります。
建物の取得費は減価償却する
建物は使ううちに価値が減るという考え方で、買ったときの価格から、経過年数に応じた償却分を差し引きます。土地は償却しません。木造の住宅なら、法定耐用年数をもとに計算します。
そのため、土地と建物の価格が売買契約書で分かれているかどうかが重要です。分かれていない場合は、固定資産税評価額の比で按分するなどの方法をとります。
申告の方法
- 電子申告 国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成し、そのまま送信する。マイナンバーカードがあればスマートフォンでもできる
- 郵送 作成した書類を管轄の税務署に送る
- 窓口 税務署に持参する。2月から3月は混雑する
- 税理士に依頼 費用は10万円前後からが目安
札幌市内は、中央区、北区、東区など、住所によって管轄の税務署が分かれています。申告先を間違えないよう、国税庁のサイトで確認してください。
申告の時期、札幌の税務署は非常に混雑します。相談しながら作りたいなら、2月中旬より前に事前相談の予約を取るか、税理士に依頼するほうが確実です。3月に入ってからだと、待ち時間が長くなります。
納付と住民税
所得税は3月15日までに納付します。振替納税を選べば4月中旬の引き落としになります。住民税は、申告の内容をもとに市が計算し、6月ごろに納税通知書が届きます。会社員の場合、給与から天引きされるか、自分で納付するかを申告書で選べます。
- 所得税 翌年3月15日まで
- 復興特別所得税 所得税と一緒に納付
- 住民税 6月ごろに通知、4回に分けて納付するか給与天引き
売却益が大きいと、翌年の国民健康保険料や、医療費の窓口負担の割合に影響することがあります。あわせて確認しておいてください。
やってしまいがちな間違い
- 3,000万円控除で税額がゼロになるから申告しなくてよいと思っていた
- 買ったときの契約書を探さずに、取得費を5パーセントで計算してしまった
- 固定資産税の精算金を売却価格に入れ忘れた
- 所有期間を取得日から売却日で数えて、税率を間違えた
- 建物の減価償却をせずに取得費を計算した
- 共有名義なのに、一人だけ申告した
共有名義の場合、持分に応じてそれぞれが申告します。3,000万円控除も、要件を満たせば共有者ごとに使えます。
税額の計算、特例の適用可否、申告書の書き方については、最終的な判断を税理士または税務署にご確認ください。制度は改正されることがあります。ここでは全体の流れを整理しています。
よくあるご質問
いつまでに申告すればいいですか。
売った年の翌年、2月16日から3月15日までです。所得税の納付も3月15日までで、振替納税を選べば4月中旬の引き落としになります。
損が出た場合も申告が必要ですか。
特例を使わないなら義務はありません。ただし譲渡損失の繰越控除が使える場合、申告しないと適用されません。まず計算してから判断してください。
3,000万円控除で税額がゼロになります。申告は要りますか。
必要です。申告しなければ控除は適用されず、後から課税されます。税額がゼロでも必ず申告してください。
買ったときの契約書が見つかりません。
取得費が売却価格の5パーセントとして扱われます。3,000万円で売れば取得費は150万円とみなされ、税額が数百万円変わります。必ず探してください。
所有期間5年はどう数えますか。
売った年の1月1日時点で判定します。取得日から売却日までではありません。実際に5年を超えていても、1月1日時点で5年以下なら短期扱いで税率が約2倍になります。
会社員ですが年末調整では済みませんか。
済みません。不動産の売却は自分で確定申告します。これまで申告したことがない方も、売った年は申告が必要です。
共有名義の場合はどうしますか。
持分に応じて、それぞれが自分の申告をします。3,000万円控除も、要件を満たせば共有者ごとに使えます。
自分で申告できますか。
国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成できます。ただし取得費の計算や特例の判断は間違えやすいところです。金額が大きい場合は税理士に依頼するほうが安全です。
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