~ 空き物件売却隊からのお知らせ ~

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2026/09/14

ブログ

引き渡し後のトラブルを防ぐ|札幌の中古住宅で必ず書面に残すこと

結論を先に書きます。引き渡し後のトラブルは、ほとんどが言っていなかったことから起きます。設備の不具合、雨漏り、境界、近隣との申し合わせ。どれも、事前に書面で伝えていれば起きません。逆に、口頭で伝えただけだと、言った言わないになります。

売主が守られる唯一の方法は、知っていることを全部書いておくことです。隠して高く売っても、あとから請求されれば意味がありません。札幌の中古住宅では、冬に表れる不具合が多いため、引き渡しから数か月たって連絡が来るということが起こります。

実際に起きているトラブル

引き渡し後に給湯器が壊れた

付帯設備表に不具合なしと書いてあれば、売主の責任を問われることがあります。古い設備は、年数を書いたうえで、経年により不具合が出る可能性がある旨を記載しておきます。

春に配管が割れて水が出た

冬に空き家だった家で起こります。水抜きが不十分だと配管が凍って割れ、通水するまで気づきません。引き渡し前に通水して確認するか、確認していない旨を契約書に書きます。

雪解け後に境界杭がないとわかった

冬の取引では、雪で杭が見えません。境界が確定しているかどうかを契約書に明記し、確定していないなら、いつ誰の費用で確定させるかを決めておきます。

屋根の雪が隣家に落ちた

買主が住み始めた最初の冬に起こります。雪止めの状態や、過去に落雪で苦情があったかどうかは、売主しか知らない情報です。必ず伝えてください。

町内会の除排雪の負担金を知らされていなかった

札幌では、町内会単位で排雪の業者に頼み、費用を分担しているところがあります。年に1万円から2万円といった金額でも、聞いていなければ不満になります。

残置物が片づいていなかった

物置の中、天井裏、床下収納。引き渡しの日に気づかず、あとから出てくることがあります。処分費用を請求されることがあります。

トラブルの多くは、金額としては数万円から数十万円です。しかし、連絡が来ること自体が精神的な負担になります。売ったあとに落ち着いて暮らすために、事前の書面が効きます。

物件状況報告書に書くこと

  • 雨漏りの有無と、修理した時期
  • シロアリ被害の有無と、駆除の履歴
  • 建物の傾き、床の不陸
  • 給排水管の不具合、凍結による破損の履歴
  • 増改築の有無と時期、確認申請をしたかどうか
  • 火災の履歴
  • 境界の確定状況、越境の有無
  • 近隣との申し合わせ(通行、排水、除雪、日照)
  • 近隣の建築計画で知っていること
  • 過去の浸水や土砂災害の有無

付帯設備表の書き方

設備を一つずつ、引き渡すか撤去するか、不具合があるかを書きます。ここが甘いと、引き渡し後の連絡につながります。

  • 給湯器・ボイラー 設置年、直近の故障と修理
  • 暖房設備 パネルヒーター、床暖房、ストーブの動作
  • コンロ、換気扇、食洗機
  • トイレ、浴室乾燥機、洗面化粧台
  • エアコン、照明器具、カーテンレール
  • インターホン、給湯リモコン
  • 物置、カーポート、融雪槽、ロードヒーティング

ロードヒーティングは、札幌特有の確認項目です。稼働するのか、灯油代や電気代がいくらかかるのか、今も使っているのか。使っていない場合は、その旨をはっきり書いてください。壊れたまま放置されているケースが少なくありません。

動かない設備は、動かないと書いたうえで引き渡せば責任を負いません。直す必要はありません。むしろ、動くかどうか確かめずに不具合なしと書くほうが危険です。売り出す前に、一つずつ動かして確かめてください。

契約書で決めておくこと

  1. 契約不適合責任を負う範囲と期間(建物免責にするか、3か月にするか)
  2. 境界の確定を誰がいつまでに行うか
  3. 残置物をどこまで撤去するか
  4. 設備の引き渡し状態(現状有姿か、動作を保証するか)
  5. 引き渡し前に通水と暖房の試運転を行うか
  6. 固定資産税の精算の起算日

とくに1番は重要です。個人が売主の中古住宅では、建物について契約不適合責任を負わない特約や、期間を引き渡しから3か月に限る特約がよく使われます。ただし、知っている不具合を隠していた場合は、特約があっても責任を免れません。

引き渡し当日にやること

  • 買主と一緒に室内と敷地を歩いて確認する
  • 設備の使い方を説明する(ボイラー、水抜き、融雪槽)
  • 鍵をすべて渡す(合鍵、物置、車庫、郵便受け)
  • 取扱説明書、保証書、リフォームの記録を渡す
  • 町内会の連絡先と、除排雪の取り決めを伝える
  • ごみの集積場所と、収集日を伝える

水抜きの方法を説明しておくのは、札幌では必須です。道外から移ってきた買主は、水抜きを知りません。説明しないまま冬を迎えると、配管が割れて、売主に連絡が来ます。

それでも連絡が来たら

  1. まず、何が起きているかを具体的に聞く
  2. 契約書と物件状況報告書の記載を確認する
  3. 自分だけで返事をせず、仲介した不動産会社に相談する
  4. 免責の特約があるか、期間内かを確認する
  5. 必要なら弁護士に相談する

感情的にやりとりすると、こじれます。書面に何が書いてあったかを基準に、事実で話すことです。書いてあったことなら、責任を負う理由はありません。

売る前にやることのまとめ

  1. 設備を一つずつ動かして、状態を確かめる
  2. 物件状況報告書を、わかることは全部書く
  3. わからないことは、わからないと書く
  4. 付帯設備表に、設置年と不具合を書く
  5. 契約不適合責任の範囲と期間を決める
  6. 境界の確定状況を明記する
  7. 引き渡し当日に、水抜きと設備の使い方を説明する

当社では、建物の状態にかかわらずそのまま買い取っています。買主が不動産会社であれば、契約不適合責任を負わない条件での契約が成り立つため、引き渡し後の連絡を心配する必要がありません。

契約条項の書き方や、責任の有無の判断については、弁護士または仲介した不動産会社にご確認ください。ここでは売却実務でよくある備え方を整理しています。

よくあるご質問

引き渡し後のトラブルで多いのは何ですか。

設備の故障、春の配管の破損、境界、落雪、町内会の除排雪の負担金、残置物です。どれも事前に書面で伝えていれば起きません。

古い設備は直してから売るべきですか。

直す必要はありません。付帯設備表に設置年と不具合を書いたうえで引き渡せば、その設備について責任を負いません。動くか確かめずに不具合なしと書くほうが危険です。

わからないことはどう書けばいいですか。

わからないと書いてください。相続した家で居住歴がない場合は、その旨をはっきり記載します。事実でないことを書くほうが危険です。

冬に引き渡す場合に気をつけることは何ですか。

水抜きが不十分だと配管が凍って割れています。通水して確認するか、確認していない旨を契約書に書いてください。境界も雪で見えないため、確定状況を明記します。

買主に水抜きの方法を教える必要がありますか。

札幌では必須です。道外から移ってきた買主は水抜きを知りません。説明しないまま冬を迎えると配管が割れ、売主に連絡が来ます。

町内会の除排雪の費用も伝えるのですか。

伝えてください。年に1万円から2万円といった金額でも、聞いていなければ不満になります。ロードヒーティングの稼働状況と費用もあわせて伝えます。

免責の特約を入れれば安心ですか。

知っている不具合を隠していた場合は、特約があっても責任を免れません。免責は知らなかったことを守る仕組みで、隠したことを守る仕組みではありません。

引き渡し後に連絡が来たらどうすればいいですか。

まず具体的に状況を聞き、契約書と物件状況報告書の記載を確認してください。自分だけで返事をせず、仲介した不動産会社に相談してから対応します。

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