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2023/04/26

住み替え・ローン コラム

任意売却と自己破産はどう違うのか|順番で変わること(札幌)

住宅ローンの返済が止まってしまったとき、任意売却と自己破産は別の手続きです。任意売却は家を売って借入を減らす方法、自己破産は裁判所を通して残った借入の支払い義務をなくす方法で、順番や組み合わせ方によって手元に残るものが変わります。

札幌で実際に多いのは、先に任意売却で家を売り、残った分をどうするかを後から決めるという流れです。売れる金額が大きいほど残る借入は小さくなり、自己破産まで行かずに分割の話し合いで済むこともあります。逆に何もせず競売まで進むと、売れる金額が下がって残る借入が増えます。

このページは一般的な進み方の説明です。自己破産をするかどうか、どの手続きを選ぶかの最終的な判断は、弁護士または司法書士にご相談ください。

任意売却と自己破産は何が違うのか

任意売却は「家を売る」手続き

任意売却は、住宅ローンの残りが売値を上回っている状態でも、借入先の同意をもらって普通の売買と同じように家を売る方法です。裁判所は関係しません。売った代金はそのまま借入の返済に充てられ、足りない分が残ります。

自己破産は「残った借入の支払い義務をなくす」手続き

自己破産は裁判所に申し立てて、支払いきれない借入の義務をなくしてもらう手続きです。家や車などの財産は原則として手放すことになります。家を持ったまま自己破産をすると、家は管財人の手で処分されます。

両方を使うこともある

任意売却で家を売り、それでも残った借入が大きくて返せないときに、あらためて自己破産や個人再生を検討する、という順番になることがあります。この順番だと、家は自分の意思で売ることになるので、引っ越しの時期や引っ越し費用の相談がしやすくなります。

先に売るか、先に破産するかで変わること

売る値段が変わる

任意売却は普通の売買と同じように広告を出して買主を探すので、市場の相場に近い金額で売れます。競売や破産手続きの中での処分は、買う側が中を見られない・引き渡しの条件が決められないといった事情があるため、相場より低い金額になりやすいのが実際のところです。売値が低いほど、残る借入は大きくなります。

引っ越しの時期を決められるかが変わる

任意売却では、買主との間で引き渡しの日を相談して決められます。お子さんの学年の切り替わりに合わせたい、次の住まいが決まるまで待ってほしいといった希望を、買主に伝えることができます。競売になると引き渡しの日は自分では決められません。

引っ越し費用が出ることがある

任意売却では、借入先の同意が得られた場合に、売却代金の中から引っ越し費用を出してもらえることがあります。金額は借入先によって違い、必ず出るものではありません。ただ、話し合いの余地があるのは任意売却だけです。

引っ越し費用が出るかどうかは借入先の判断です。「必ず出ます」と言い切る説明を見かけたら、その根拠を確認してください。

札幌で任意売却を考えるときの時期の問題

冬に入る前に動き始めたい

札幌では、12月から3月は雪で家の外回りが見えず、買主が判断しづらくなります。売り出してから買主が決まるまでの期間が延びやすい時期です。返済が苦しくなったのが秋であれば、雪が積もる前に動き始められるかどうかで結果が変わります。

4月から6月が一番動く

雪が解けて土地の境界や外構が見える4月から6月は、札幌で家が一番動く時期です。この時期に売り出せるように、書類の準備や借入先との話を冬のうちに進めておくという考え方があります。

返済が止まってからの流れ

滞納が1か月から2か月

借入先から督促の書面が届きます。この段階であれば、返済額を一時的に下げてもらう相談ができることもあります。まだ売る話にはならない段階です。

滞納が3か月から6か月

期限の利益の喪失という通知が届き、残りを一括で返すよう求められます。ここから保証会社が代わりに返済し、以後は保証会社との話し合いになります。任意売却を始めるのは、たいていこのあたりからです。

競売の申し立て

話がまとまらないまま時間が過ぎると、裁判所に競売が申し立てられます。申し立て後でも、入札が始まる前であれば任意売却に切り替えられることがあります。ただし残された時間は短くなります。

競売の開札日が近づくほど選択肢は減ります。督促の書面が届いた時点で、一度相談しておくほうが選べる道が多く残ります。

自己破産をした場合に家はどうなるか

持ち家は手放すことになる

自己破産では、一定額を超える財産は処分されます。住宅ローンが残っていても、いなくても、持ち家は原則として手元に残りません。管財人が選ばれ、管財人の手で売られることになります。

売る値段を自分で決められない

管財人が売る場合、売り方も金額も自分では決められません。住みながら中を見せる調整も難しく、結果として相場より低い金額になりがちです。

引っ越しの時期も自分では決められない

いつ出ていくかは手続きの進み方に従うことになります。次の住まいを落ち着いて探す時間を確保したい場合、先に任意売却で売っておくほうが融通が利きます。

残った借入の扱い

分割で払う

任意売却の後に残った借入は、保証会社との話し合いで毎月の分割払いにできることがあります。金額は収入や生活の状況を見て決められ、月に数千円から1万円台という例もあります。

個人再生を使う

収入がある場合、裁判所を通して借入を減らし、残りを3年から5年で返す個人再生という方法もあります。自己破産と違って、手続きの内容によっては財産を残せることがあります。

自己破産で支払い義務をなくす

どうしても返せない金額が残る場合は自己破産になります。ただし、税金や社会保険料など、自己破産でも消えないものがあります。滞納している税金がある場合は、その扱いを先に確認しておいてください。

残った借入をどう扱うかは、収入・家族構成・他の借入の有無で変わります。弁護士または司法書士に、任意売却を始める前の段階で一度相談しておくと進めやすくなります。

誤解されやすいこと

任意売却をすると必ず自己破産になる、ではない

任意売却と自己破産は別の手続きです。売れた金額次第で残る借入は変わり、分割で払いきれる範囲に収まることもあります。売る前から自己破産を決めてしまう必要はありません。

自己破産をすれば家に住み続けられる、ではない

自己破産をしても借入はなくなりますが、家は残りません。住み続けたい場合は、家族に買ってもらう、リースバックを使うなど、別の方法を検討することになります。

売ってしまうと相談できなくなる、ではない

売った後でも残った借入の相談はできます。むしろ、売って金額が確定してからのほうが、返し方の相談は具体的に進みます。

売る前にやることのまとめ

  1. 住宅ローンの残高を、借入先から届く書面か窓口で確認する
  2. 滞納が何か月分あるか、督促の書面の日付を並べて確認する
  3. 他に借入があるか、税金の滞納があるかを書き出す
  4. 家の現在の相場を調べ、売れる金額のおおよそを把握する
  5. 売値と残高の差がいくらになるかを計算する
  6. 共有名義なら、共有者全員の意向を確認する
  7. 連帯保証人がいる場合は、その人にも状況を伝える
  8. 弁護士または司法書士に一度相談し、手続きの選択肢を聞く
  9. 次の住まいの候補と、引っ越しに必要な費用を見積もる
  10. 不動産会社に相談し、借入先との調整を始めてもらう

いつ売り出すのがよいか

戸建て・土地の場合

雪が解けて敷地の形や外構が見える4月から6月に買主が一番動きます。逆に12月から3月は、雪で敷地の境界も駐車場の広さも見えず、買主が判断を先延ばしにしがちです。時間の余裕がない場合でも、雪が解ける時期をまたげるかどうかで売値が変わることがあります。

マンションの場合

マンションは室内を見て決める部分が大きいため、雪の影響は戸建てほど強くありません。2月から3月の異動の時期と、9月から10月に問い合わせが増えます。冬でも売れる可能性は戸建てより高いといえます。

よくあるご質問

任意売却をすると、必ず自己破産しなければなりませんか。

いいえ。任意売却と自己破産は別の手続きです。売れた金額で借入の多くが返せれば、残りを分割で支払う話し合いで済むこともあります。売る前から自己破産を決める必要はありません。

自己破産をすれば家に住み続けられますか。

住み続けることはできません。自己破産では持ち家は原則として処分の対象になります。住み続けたい場合は、家族に買ってもらう方法やリースバックなど、別の道を検討することになります。

先に自己破産をしてから家を売ることはできますか。

自己破産を申し立てた後は、家の処分は管財人が行います。売り方も金額も自分では決められないため、相場より低い金額になりやすく、引っ越しの時期も選べません。順番を決める前に弁護士にご相談ください。

任意売却の後に残った借入はどうなりますか。

保証会社との話し合いで、収入や生活の状況に応じた分割払いになることがあります。金額が大きく返しきれない場合は、個人再生や自己破産を検討することになります。

滞納していませんが、返済が苦しくなってきました。今から相談できますか。

できます。滞納する前のほうが選べる方法は多く残っています。返済額を一時的に下げてもらう相談ができる場合もありますし、通常の売却で売り抜けられる可能性もあります。

競売の通知が届いてしまいました。もう間に合いませんか。

入札が始まる前であれば任意売却に切り替えられることがあります。ただし残り時間は限られています。通知の日付がわかる書面をお持ちのうえ、早めにご相談ください。

引っ越し費用は出してもらえますか。

借入先が同意した場合に、売却代金の中から出してもらえることがあります。必ず出るものではなく、金額も借入先によって異なります。話し合いの余地があるのは任意売却の場合です。

家族や近所に知られずに進められますか。

通常の売却と同じ方法で売り出すため、事情を書面や広告に出すことはありません。ただし、共有名義の方や連帯保証人の方には、手続き上どうしても関わっていただく必要があります。

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