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2026/07/09
土地売却における仮測量と本測量の違い
土地売却における仮測量と本測量の違い
土地を売却する際、「仮測量と本測量(確定測量)のどちらが必要なのか」と迷われるお客様は少なくありません。
測量の種類によって費用・期間・精度が大きく異なり、選び方を間違えると売却スケジュールに影響が出ることもあります。
この記事では、仮測量と本測量の違いを比較表や判断フローとともにわかりやすく解説します。札幌で土地売却をお考えの方はぜひ参考にしてください。
土地売却で測量が必要になる理由
土地の売却では、敷地の正確な面積と境界を明らかにすることが求められます。ここでは、なぜ測量が必要なのかを整理します。
境界が不明確な土地はトラブルの原因になる
境界が曖昧なまま売却を進めると、引き渡し後に隣地所有者との間で境界紛争が発生するリスクがあります。実際に、境界トラブルは不動産売買に関する相談の中でも上位を占める項目です。
特に、古くからの住宅地や相続で取得した土地では、境界標が紛失しているケースが多く見られます。こうした土地は売却前に測量を行い、境界を明確にしておくことが重要です。
測量なしで売却できるケースとは
すべての土地売却で測量が必須というわけではありません。以下のような条件を満たす場合は、測量なしで売却できることもあります。
- 境界標が全箇所に残っている:隣地との境界が物理的に明確な場合
- 地積測量図が法務局に備わっている:過去に確定測量が行われ登記されている場合
- 買主が測量不要と合意している:公簿売買(登記簿面積での取引)に双方が同意する場合
ただし、金融機関が融資条件として確定測量を求めるケースもあるため、事前の確認が大切です。
仮測量とは?特徴と使える場面
仮測量は、土地のおおよその面積や形状を把握するために行う簡易的な測量です。売却活動の初期段階でよく利用されます。
仮測量の精度・費用・所要期間
仮測量は、隣地所有者との境界立会いを行わずに実施するのが一般的です。そのため工程が少なく、比較的短期間で完了します。
- 精度:現況の構造物やフェンスを基準にした概算値(誤差が生じる可能性あり)
- 費用:一般的に10万〜25万円程度
- 所要期間:1〜2週間程度で完了するケースが多い
仮測量では境界の法的な確定は行われません。あくまで売却価格の算出や販売図面の作成を目的とした参考データという位置づけです。
仮測量だけで売却を進められるケース
仮測量のみで売却が成立するのは、以下のような場面が中心です。
- 買主が公簿売買に合意しており、実測面積との差異を問わない取引
- 過去に確定測量済みで地積測量図が存在し、現況と大きな相違がない場合
- 相続した土地を親族間で売買するなど、当事者間の信頼関係が高い取引
ただし、一般的な第三者間の売買では、仮測量だけでは不十分と判断されることが多い点にご注意ください。
本測量(確定測量)とは?特徴と必須になる場面
本測量は「確定測量」とも呼ばれ、隣地所有者や道路管理者との立会いを経て、すべての境界を法的に確定させる測量です。
本測量の精度・費用・所要期間
確定測量は仮測量と比較して、精度・信頼性ともに高い反面、費用と時間がかかります。
- 精度:隣地所有者全員の合意に基づく確定値(法務局への登記が可能)
- 費用:一般的に35万〜80万円程度(筆数や隣接地の数により変動)
- 所要期間:1か月〜3か月程度(官民境界の確定が必要な場合はさらに長くなることも)
費用は隣接する土地の数が多いほど高くなる傾向があります。道路との境界(官民境界)の確定が必要な場合は、行政への申請手続きが加わるため4か月以上かかるケースもあります。
金融機関や買主から確定測量を求められるケース
以下のような場面では、本測量(確定測量)が事実上必須となります。
- 買主が住宅ローンを利用する場合:金融機関が担保評価のために確定測量図を求めることが多い
- 分筆を伴う売却:土地の一部だけを売却する場合は、分筆登記の前提として確定測量が必要
- 面積が登記簿と現況で大きく異なる場合:差異が5%以上あると買主側から確定測量を要求されやすい
- 境界標が一部でも欠損している場合:隣地との境界が物理的に確認できないと確定測量が求められる
不動産会社を通じた一般的な売却では、確定測量を前提とした取引が全体の約7割を占めるとも言われています。
【比較表】仮測量と本測量の費用・期間・精度の違い
仮測量と本測量の違いを一覧で整理しました。どちらを選ぶべきか判断する際の参考にしてください。
一目でわかる比較表
| 項目 | 仮測量 | 本測量(確定測量) |
|---|---|---|
| 費用 | 10万〜25万円 | 35万〜80万円 |
| 期間 | 1〜2週間 | 1〜3か月 |
| 精度 | 概算値(参考データ) | 確定値(登記可能) |
| 隣地立会い | 不要 | 必要(全隣接地) |
| 境界確認書 | 作成されない | 作成される |
| 法務局登記 | 不可 | 可能 |
| 主な用途 | 価格査定・販売資料作成 | 売買契約・分筆・融資 |
どちらを選ぶべきか判断フロー
以下のポイントを順に確認すると、どちらの測量が適しているか判断しやすくなります。
- 買主が住宅ローンを利用する予定がある → 本測量が必要になる可能性が高い
- 土地の一部だけを売却(分筆)する → 本測量が必須
- 登記簿面積と現況の差が5%以上ある → 本測量を推奨
- 境界標がすべて残っており、地積測量図もある → 仮測量で十分な場合もある
- 親族間取引など当事者間で面積差異を了承済み → 仮測量で対応可能なケースが多い
迷われた場合は、不動産会社や土地家屋調査士に相談のうえ判断されることをおすすめします。当社でも測量の要否についてアドバイスを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
札幌で土地測量を依頼するときの注意点
北海道、特に札幌エリアで土地の測量を行う場合、本州とは異なる注意点があります。スムーズな売却のために押さえておきたいポイントを紹介します。
積雪期を避けたスケジュールの組み方
札幌では例年11月下旬から4月上旬にかけて積雪があり、この期間は現地での測量作業が困難になります。境界標が雪に埋もれてしまうため、境界の確認や隣地所有者との立会いが実施できないケースが大半です。
売却を年度内に完了させたい場合は、遅くとも9月〜10月までに測量を依頼するのが目安です。確定測量は完了まで1〜3か月かかるため、逆算すると夏場には動き出す計画が理想的です。
春先の4月中旬〜5月は雪解け後の測量依頼が集中し、土地家屋調査士のスケジュールが埋まりやすい時期でもあります。早めの予約が大切です。
広い土地が多い札幌圏の費用傾向
道内の住宅地は本州と比べて敷地面積が広い傾向にあります。札幌市内でも1区画あたり60坪〜100坪の土地は珍しくなく、JR沿線や地下鉄沿線の市街地エリアでも比較的広い区画が存在します。
面積が広くなると測量ポイントが増え、隣接地の数も多くなるため、確定測量の費用は50万〜100万円に達することもあります。特に変形地や旗竿地、高低差のある土地は追加費用が発生しやすい点にご注意ください。
また、北海道では相続で取得した広大な土地が多く、長期間管理されていないケースも見受けられます。こうした土地は境界標の紛失率が高く、確定測量に時間と費用が余分にかかることがあります。
境界確定でトラブルを防ぐためのポイント
確定測量をスムーズに進めるには、隣地所有者との関係づくりが重要です。境界トラブルを未然に防ぐコツを解説します。
隣地所有者との立会いをスムーズに進めるコツ
確定測量では、隣接するすべての土地の所有者と現地で境界を確認し、合意を得る必要があります。立会いを円滑に進めるために、以下の点を意識してください。
- 事前に挨拶と説明を行う:いきなり立会い依頼をするのではなく、売却予定であることと測量の目的を事前に伝える
- 土地家屋調査士に同行を依頼する:専門家が説明することで隣地所有者の理解を得やすくなる
- 過去の測量資料を共有する:法務局にある地積測量図や公図を事前に取得し、話し合いの資料にする
- 立会い日程は相手の都合を優先する:2〜3候補日を提案し、柔軟に対応する姿勢が大切
多くの場合、丁寧なコミュニケーションを取ることでスムーズに合意が得られます。売却のスケジュールに余裕を持って動き始めることが、結果的にトラブル防止につながります。
筆界特定制度の活用
隣地所有者がどうしても境界確認に応じてくれない場合や、境界について意見が食い違う場合は、筆界特定制度の利用を検討できます。
筆界特定制度は法務局に申請して利用する公的な手続きで、裁判よりも費用が低く、期間も平均6か月〜1年程度で結論が出ます。申請手数料は対象地の固定資産税評価額に応じて算出され、数千円〜数万円程度です。
裁判に比べて当事者の負担が軽いため、境界問題の解決手段として近年利用が増えています。制度の詳細は法務局の窓口や土地家屋調査士に相談されることをおすすめします。
よくある質問
Q: 仮測量だけで土地を売却することはできますか?
A: 仮測量のみでの売却は可能ですが、買主や金融機関から確定測量を求められるケースが多いのが実情です。
特に住宅ローンを利用する買主の場合、金融機関の担保評価で確定測量図が必要になることが一般的です。公簿売買に双方が合意している場合や、既存の地積測量図がある場合は仮測量で対応できることもあります。
Q: 本測量(確定測量)にはどのくらいの期間と費用がかかりますか?
A: 一般的に期間は1〜3か月、費用は35万〜80万円程度が目安です。
隣接地の数が多い場合や、官民境界の確定が必要な場合はさらに期間・費用が増えることがあります。札幌では広い土地が多いため、50万円を超えるケースも珍しくありません。
Q: 隣地の所有者が境界確認に応じてくれない場合はどうすればよいですか?
A: まずは土地家屋調査士を通じて丁寧に説明し、理解を求めることが大切です。
それでも合意が得られない場合は、法務局の筆界特定制度を利用する方法があります。裁判よりも費用が抑えられ、平均6か月〜1年程度で結論が出るため、近年利用が増えている制度です。
Q: 測量費用は売主と買主のどちらが負担するのが一般的ですか?
A: 一般的には売主が負担するケースが多く見られます。土地の境界を明確にして引き渡すのは売主の責任とされるためです。
ただし、契約条件として買主と費用を折半する交渉も可能です。売却価格や取引条件とあわせて、不動産会社に相談されることをおすすめします。
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