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土地売却の隣地境界トラブル対処法

2026.09.18土地売却

土地の売却を検討しているものの、隣地との境界が曖昧で不安を感じていませんか。境界トラブルは札幌でも多くのお客様が直面する問題です。

この記事では、境界トラブルの原因から法的解決手段、さらに道内特有の事情まで、実務レベルで対処法を網羅的に解説します。

土地売却で起きる隣地境界トラブルの主な原因

境界トラブルは大きく分けて3つの原因に分類できます。ご自身の状況がどれに当てはまるか確認してみてください。

国土交通省の調査によると、土地取引における境界関連のトラブルは全体の約15%を占めるとされています。

特に築30年以上の住宅地では境界標が確認できない割合が高く、売却前の段階で問題が表面化することが少なくありません。

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境界確定測量の流れ・費用・期間の実務ガイド

境界を確定するには、土地家屋調査士に依頼して境界確定測量を実施します。具体的なステップと費用の目安を解説します。

土地家屋調査士への依頼から完了までのステップ

全体の所要期間は、隣地所有者の協力が得られるケースで約2〜4か月が一般的です。隣地所有者が遠方に住んでいる場合や相続が絡む場合は、6か月以上かかることもあります。

測量費用の相場と費用を抑えるポイント

境界確定測量の費用は、土地の面積や隣接地の数によって変動します。

費用を抑えるには、事前に法務局で地積測量図を取得し、過去の測量データがあるか確認することが有効です。既存のデータがあれば作業工数を削減できます。

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筆界特定制度・ADR・訴訟――法的解決手段の比較

隣地所有者との話し合いで境界が決まらない場合、法的な解決手段は主に3つあります。それぞれの特徴を比較して、最適な方法を選びましょう。

筆界特定制度の申請フローと費用

筆界特定制度は、法務局の筆界特定登記官が土地の筆界(公法上の境界)を特定する制度です。2006年の不動産登記法改正で導入されました。

訴訟と異なり、相手方の同意がなくても申請できるのが大きなメリットです。ただし、筆界特定の結果に法的拘束力はなく、不服がある場合は訴訟に移行する可能性もあります。

ADRと境界確定訴訟の使い分け基準

ADR(裁判外紛争解決手続)は、土地家屋調査士会が運営する境界問題相談センターなどが仲裁を行う制度です。費用は5万〜15万円と比較的安く、期間も3〜6か月で済む場合が多い点が特徴です。

一方、境界確定訴訟は裁判所が判決で境界を確定する手続きです。弁護士費用を含めると50万〜150万円かかり、期間も1〜3年に及ぶことがあります。

以下の基準で使い分けを検討してください。

隣地所有者が不明・相続未登記の場合の対処法

境界トラブルの中でも特に厄介なのが、隣地の所有者が不明であるケースです。2023年施行の改正民法により、新たな制度が活用できるようになりました。

所有者不明土地管理制度の活用手順

所有者不明土地管理制度は、裁判所が管理人を選任し、所有者に代わって土地の管理・処分を行う制度です。

この制度により、隣地所有者が不明でも境界確定手続きを進められるようになりました。

不在者財産管理人の選任申立てという選択肢

所有者の存在は判明しているが所在が不明な場合は、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てる方法もあります。予納金は30万〜100万円程度が目安です。

どちらの制度を利用すべきかは、隣地の登記状況や相続の有無によって異なります。弁護士や司法書士への事前相談をおすすめします。

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境界未確定のまま売却する場合の価格への影響

境界が確定していない土地も、売却自体は可能です。ただし、買主が負うリスクに応じて価格が下がる傾向があります。

買主が負うリスクと値引き幅の目安

境界未確定の土地を購入する買主は、以下のリスクを負います。

一般的に、境界未確定の土地は確定済みの土地と比較して5〜15%程度の値引きが発生するとされています。隣地との間に明確なトラブルが存在する場合は、20〜30%の減額を求められるケースもあります。

公簿売買と実測売買の選択基準

境界未確定の土地は「公簿売買」(登記簿上の面積で取引)となるのが一般的です。一方、「実測売買」は境界確定測量を行い、実際の面積に基づいて取引します。

公簿売買は測量費用を省ける反面、登記面積と実面積の差が大きい場合にトラブルの原因になります。実測売買は費用がかかりますが、買主の安心感が高く、売却価格が5〜10%高くなる傾向があります。

売却金額が大きい土地ほど、測量費用をかけてでも実測売買を選んだ方が手取り額で有利になるケースが多いです。

札幌特有の境界トラブル――積雪・凍結による境界標ズレ

北海道、特に札幌では本州とは異なる原因で境界トラブルが発生します。積雪寒冷地ならではの問題を把握しておきましょう。

凍上現象で境界杭が浮き上がる仕組みと再確認の時期

札幌の冬季は地中の水分が凍結して膨張する「凍上(とうじょう)現象」が発生します。この凍上によって、地中に埋設された境界杭やコンクリート杭が数センチ〜十数センチ浮き上がることがあります。

札幌の年間降雪量は平均約480cmに達し、地表面から深さ60cm程度まで凍結する地域もあります。地下鉄沿線やJR沿線の市街地エリアでも、凍上による境界標のズレは珍しくありません。

凍上は毎年繰り返されるため、数年経つと境界標が元の位置から大きくずれてしまうことがあります。道内では融雪後の春先(4月〜5月頃)に境界標の位置を確認する習慣が重要です。

融雪後の現地確認と復元測量のすすめ

土地の売却を検討している場合は、融雪後に以下の確認を行うことをおすすめします。

境界標がズレている場合は、復元測量を依頼します。復元測量の費用は15万〜30万円程度が相場です。売却前にこの費用をかけることで、スムーズな取引につながります。

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境界トラブルを未然に防ぐ売却前チェックリスト

境界トラブルを防ぎ、スムーズに土地を売却するために、以下の5項目を売却準備の段階で確認しましょう。

売却準備段階で確認すべき5つの項目

これらの確認は不動産会社への相談前に行うことで、査定時にスムーズな対応が可能になります。当社でも境界に関するご不安を抱えたお客様からのご相談を多くいただいております。

よくある質問

Q: 隣地との境界が未確定のまま土地を売却することはできますか?

A: 売却自体は可能です。ただし、境界が未確定の場合は「公簿売買」となり、登記簿上の面積で取引するため、実面積との差異リスクを買主が負うことになります。

その結果、一般的に5〜15%程度の値引きを求められる傾向があります。境界確定測量を行ってから売却する方が、手取り額で有利になるケースが多いです。

Q: 境界確定測量にかかる費用と期間はどのくらいですか?

A: 一般的な宅地(100〜200㎡)の場合、費用は35万〜60万円が相場です。隣接地が多い場合や官民境界の確定が必要な場合は、60万〜80万円以上になることもあります。

期間は隣地所有者の協力がスムーズに得られれば約2〜4か月です。相続が絡む場合や所有者が遠方の場合は6か月以上かかることもあります。

Q: 隣地の所有者と連絡が取れない場合、境界トラブルはどう解決すればよいですか?

A: まず法務局の筆界特定制度を利用する方法があります。この制度は相手方の同意がなくても申請でき、費用は測量費含めて30万〜50万円程度です。

所有者が完全に不明な場合は、2023年施行の所有者不明土地管理制度を活用し、裁判所に管理人の選任を申し立てることで、境界確認手続きを進められます。

Q: 筆界特定制度と境界確定訴訟の違いは何ですか?

A: 筆界特定制度は法務局が行う行政手続きで、費用は30万〜50万円、期間は6か月〜1年程度です。結果に法的拘束力はありませんが、裁判所の判断に影響を与える資料として活用されます。

境界確定訴訟は裁判所が判決で境界を確定する手続きで、弁護士費用含め50万〜150万円、期間は1〜3年かかります。法的拘束力のある結論が必要な場合に選択します。

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