不動産を売却する際、売買契約書に貼る収入印紙(印紙税)がいくらかかるかご存じでしょうか。
印紙税は売却金額によって異なり、軽減税率が適用されるかどうかでも大きく変わります。
本記事では、2026年時点の金額早見表・売主と買主の負担ルール・電子契約を使った節税術・取引形態別の違いをまとめました。札幌の成約価格をもとにした道内シミュレーションもご用意しています。
不動産売買契約書は「課税文書」に該当するため、印紙税の納付が必要です。
税額は契約金額(売買価格)によって決まります。2027年3月31日まで軽減税率が適用されており、本則税率と比べて大幅に安くなっています。
以下は2026年現在の印紙税早見表です。軽減税率と本則税率を並べて記載しています。
| 契約金額(売買価格) | 軽減税率(〜2027年3月31日) | 本則税率 |
|---|---|---|
| 100万円超〜500万円以下 | 1,000円 | 2,000円 |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 5,000円 | 10,000円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 10,000円 | 20,000円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 30,000円 | 60,000円 |
| 1億円超〜5億円以下 | 60,000円 | 100,000円 |
軽減税率が適用されるのは2027年3月31日までに作成される不動産の譲渡に関する契約書です。
対象は不動産売買契約書(第1号の1文書)に限られます。金銭消費貸借契約書(住宅ローン関連)は別途の税率が適用されますのでご注意ください。
また、契約書に「契約金額の記載がない場合」は200円の定額課税となります。
印紙税は「契約書を作成した当事者全員」が納税義務を負います。実務上の取り扱いは取引の形態によって異なります。
不動産売買では通常、同一内容の契約書を2通作成します(売主用・買主用)。
各自が受け取る1通に収入印紙を貼って納税するのが原則です。
つまり売主・買主それぞれが同額の印紙税を負担することになります。
実務では1通しか作成しないケースや費用を折半するケースも見られます。
印紙税の負担方法は法律で定めがなく、当事者間の合意で決められます。
売却条件を交渉する際の一つのポイントとして活用できます。お客様の状況に応じて担当者にご相談ください。
取引形態によって、契約書の作成通数や印紙税の負担者が変わります。
不動産売却の印紙税を正確に把握するには、どの方法で売却するかを先に確認しておくことが大切です。
個人のお客様同士が仲介会社を通じて売買する「仲介売却」では、売主用・買主用の2通の契約書を作成するのが一般的です。
それぞれが1通ずつ受け取り、各自で収入印紙を貼って納税します。
両者が同額の印紙税を負担するため、売主・買主ともに早見表の金額が発生する点をご確認ください。
不動産会社が直接買い取る「買取」では、買主側(不動産会社)が契約書を1通のみ作成するケースが少なくありません。
任意売却やワケあり物件の売却についてはワケあり物件の売却(任意売却含む)はこちらでも詳しく解説しています。
2024年以降、不動産取引でも電子契約(オンライン契約)の導入が急速に進んでいます。
電子契約を利用すると、印紙税の負担がゼロになります。道内でも対応する仲介・買取会社が増えており、節税効果を活用できる場面が広がっています。
印紙税法は「紙の文書(課税文書)」に課税する仕組みです。
電子的に作成・交付されるデジタル文書は、印紙税法上の「文書」に該当しないため非課税となります。
国税庁も公式に認めている取り扱いで、電子署名法に基づく電子契約書であれば印紙の貼付義務は生じません。
電子契約を利用するには、相手方(買主側・仲介会社)の同意と対応環境が必要です。
たとえば1,000万円〜5,000万円の売買では紙の契約書なら印紙税が1万円かかります。
電子契約に切り替えればこの負担がゼロになるため、実質的な節税効果は無視できません。
実際の印紙税額をイメージしやすいよう、札幌の不動産成約価格帯をもとにシミュレーションします。
REINSの道内成約データを参考に、市街地エリアにおける平均的な価格帯で試算しました。
以下は地下鉄沿線・JR沿線を含む札幌市街地エリアの成約価格の目安と、それに対応する印紙税額です。
多くのお客様の売却価格帯(1,000万円〜5,000万円以下)では、印紙税は1万円が目安となります。
以下に札幌でよくある売却価格帯の具体的な計算例を示します。
札幌のマンション売却について詳しく見るでは、マンション売却全体の流れや費用についても詳しく解説しています。
北海道の不動産市場では、物件の種別やエリアによって成約価格が大きく異なります。まずは査定を依頼して実際の売却想定価格を把握したうえで、印紙税額をご確認いただくことをお勧めします。
印紙税は「収入印紙」を購入して契約書に貼付することで納税します。
初めて不動産売却をされるお客様向けに、購入から貼付・消印までの手順を整理しました。
収入印紙は以下の場所で購入できます。高額の印紙が必要な場合は在庫を事前に確認しておくと安心です。
貼付は「収入印紙欄」または契約書上の見やすい場所に糊付けするのが基本です。
収入印紙を貼ったら、消印(けしいん)が必要です。印紙と契約書にまたがるようにスタンプや署名を押すことで、印紙の再利用を防ぐ役割があります。
消印さえしっかり行えば特別な手続きは不要です。不安な場合は担当の不動産会社にご確認ください。
不動産の種別によって成約価格帯が異なり、結果として印紙税額も変わります。
当社でよくご相談いただく物件種別ごとのポイントをまとめました。
相続で取得した物件を売却する場合も、売買契約書への印紙貼付は通常の売却と同様です。
相続物件の売却には特有の手続きが数多くあります。印紙税以外のコストも含めたご確認は相続物件の売却について詳しく見るをご参照ください。
A: 売買価格が1,000万円〜5,000万円以下であれば、2027年3月31日までの軽減税率で1万円です。
500万円超〜1,000万円以下なら5,000円、5,000万円超〜1億円以下なら3万円が目安です。上記の早見表で契約金額に対応する税額をご確認ください。
A: 原則として契約書を受け取る双方が各自で負担します。2通作成した場合はそれぞれ1通ずつ受け取り、各自が印紙を貼って納税するのが一般的です。
ただし1通のみ作成する場合や当事者間の合意により、折半や一方が全額負担するケースもあります。交渉の余地があるポイントです。
A: 電子的に作成・交付されるデジタル文書は印紙税法上の課税文書に該当しないため、原則として印紙税は不要です。
ただし利用するには仲介会社や買主の対応環境が必要です。電子契約に対応しているかどうか、事前に担当者にご確認ください。
A: 税率(軽減税率の適用)は変わりませんが、契約書の作成通数と負担者が異なる場合があります。
仲介では2通作成して双方が負担するのが基本ですが、買取では買主(不動産会社)が1通のみ作成して全額負担するケースが多く見られます。詳細は取引前に確認しましょう。
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