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2026/07/16
土地売却は隣地合筆の前後で価格が変わる
土地売却は隣地合筆の前後で価格が変わる
「土地を売りたいけれど、形がいびつで査定額が低い」とお悩みではありませんか。実は、隣地との合筆によって土地の形状や接道条件を改善すると、売却価格が大きく変化するケースがあります。
この記事では、合筆前後で価格がどう変わるのか、手続きの流れや費用、隣地所有者との交渉術まで、札幌の土地事情を踏まえて詳しく解説します。
隣地合筆とは?土地売却で注目される理由
合筆とは、隣接する2つ以上の土地を登記上1つにまとめる手続きです。所有者が同一で、地目が同じであることなどが基本的な条件となります。
では、なぜ売却前に合筆が注目されるのでしょうか。それは、土地の「形」と「広さ」が査定価格に直結するためです。
合筆の基本的な仕組みと条件
合筆登記は法務局に申請して行います。主な要件は以下のとおりです。
- 所有者が同一:登記簿上の所有者が同じ人物であること
- 地目が同一:「宅地」同士、「雑種地」同士など地目が揃っていること
- 土地が隣接:登記上の地番が接していること
- 抵当権の設定が同一:片方だけに抵当権がある場合は原則不可
これらの条件を満たせば、比較的スムーズに合筆が可能です。逆に条件を満たさない場合でも、後述するように地目変更などの事前手続きで対応できるケースがあります。
売却前に合筆を検討すべきケース
以下に該当する場合、合筆によって売却価格の改善が期待できます。
- 自分の土地が旗竿地や不整形地で、隣地と合わせると整形になる
- 間口が狭く建築基準法の接道義務ギリギリで評価が下がっている
- 隣地も自分の所有で、分筆したまま放置している
- 面積が小さすぎて単独では買い手がつきにくい
特に札幌の地下鉄沿線エリアでは、古い分筆のまま残った小規模な土地が多く見られます。こうした土地は合筆の効果が出やすい傾向にあります。土地売却の基本はこちらもあわせてご覧ください。
合筆前後で土地の価格はどう変わるのか
合筆による価格変化のメカニズムを、具体的な数値とともに見ていきましょう。不整形地がどれだけ評価減を受けているかを知ることが、合筆の効果を理解する第一歩です。
整形地化による評価額アップの仕組み
不動産鑑定や路線価評価では、土地の形状に応じた「不整形地補正率」が適用されます。一般的に、不整形の度合いが大きいほど評価額は10〜30%程度の減額となります。
たとえば、路線価ベースで2,000万円の評価がつく立地であっても、不整形地補正により1,400万〜1,800万円まで下がるケースは珍しくありません。
ここで隣地と合筆して整形地にできれば、この補正がなくなり本来の評価額に戻ります。つまり合筆前後で1〜3割程度の価格改善が期待できるのです。
接道条件・容積率の改善が価格に与える影響
形状だけでなく、合筆によって接道間口が広がるケースも重要です。建築基準法では原則として幅員4m以上の道路に2m以上接する必要がありますが、間口が広いほど建築プランの自由度が上がります。
間口が2mから6mに広がるだけで、建物の配置や駐車スペースの確保が容易になり、実勢価格で15〜25%上昇する事例もあります。
また、面積が増えることで指定容積率をより有効に活用でき、建築可能な延床面積が増加します。札幌の市街地エリアでは容積率200〜300%の地域が多く、面積増のメリットが価格に直結しやすいのが特徴です。
合筆に必要な測量・登記手続きと費用の内訳
合筆を実行するには、測量と登記という2つのステップを踏む必要があります。それぞれの流れと費用の目安を具体的にご紹介します。
境界確定測量から合筆登記までの流れ
手続きの全体像は以下のとおりです。
- 境界確定測量の依頼:土地家屋調査士に依頼し、隣接地との境界を確定する
- 境界立会い:隣接地所有者や道路管理者と現地で境界を確認する
- 測量図の作成:確定した境界に基づき地積測量図を作成する
- 合筆登記の申請:法務局に合筆登記を申請する
- 登記完了:新しい地番が付された登記簿が発行される
境界が既に確定している場合は測量を省略でき、登記申請のみで済むこともあります。
費用の目安と期間についての注意点
合筆にかかる費用の目安は以下のとおりです。
- 境界確定測量費:30万〜60万円程度(土地の広さや隣接地の数による)
- 合筆登記の申請費用:登録免許税は1,000円、土地家屋調査士報酬は5万〜8万円程度
- 合計費用の目安:35万〜70万円前後
期間は境界確定に1〜3か月、合筆登記の完了までさらに2〜4週間が一般的です。隣接地所有者との立会い日程の調整に時間がかかるケースもあるため、売却を検討し始めた段階で早めに着手することをおすすめします。
費用の詳細については売却にかかる費用の詳細もご参照ください。
隣地所有者との交渉術と合筆できない場合の対策
自分の所有地だけでなく、隣地の所有者と協力して合筆を行うケースもあります。この場合、交渉の進め方が成否を分けるポイントになります。
合筆の同意を得るための交渉のポイント
隣地所有者に合筆を提案する際は、以下の点を意識すると話がまとまりやすくなります。
- 相手のメリットを明確に伝える:合筆後の土地評価額が上がることで、相手にとっても資産価値が向上する点を具体的な数字で示す
- 費用負担の分担案を用意する:測量費や登記費用をどちらが負担するか、あらかじめ提案を準備しておく
- 不動産会社を介して打診する:直接交渉が難しい場合、第三者を通すことで冷静に話が進むことが多い
- 隣地を購入する提案も選択肢に入れる:合筆ではなく、隣地そのものを買い取ることで同じ効果が得られる
交渉は焦らず、相手の事情や将来の土地活用計画をヒアリングすることが大切です。
合筆を断られた場合の代替戦略
交渉がまとまらない場合でも、売却を諦める必要はありません。以下のような代替策があります。
- 隣地所有者への売却:隣地の方に自分の土地を買ってもらう「隣地売却」は、相場より高く売れることもある
- 等価交換:互いの土地の一部を交換し、双方の形状を改善する方法
- 現状のまま売却:不整形地や旗竿地でも、買取業者であれば現状の形状のまま買い取れるケースがある
当社でも、合筆が難しい土地について現状のまま買取のご相談を多くいただいております。
札幌で隣地合筆が効果的な土地の特徴
札幌ならではの土地事情を踏まえると、合筆の効果が特に大きいケースがいくつかあります。道内の不動産市場の特徴と合わせてご紹介します。
地下鉄沿線エリアに多い旗竿地・不整形地の事例
札幌市内の地下鉄沿線エリアでは、昭和40〜50年代に開発された住宅地が数多くあります。当時の分譲では間口の狭い旗竿地や変形した区画が多く作られました。
こうした土地は、現在の基準では使い勝手が悪く評価が低くなりがちです。しかし隣地と合筆することで、間口が4〜6m確保できる整形地に変わるケースが少なくありません。
地下鉄沿線は需要が安定しているため、整形地にすることで買い手が見つかりやすくなり、坪単価で20〜30%の改善が見込める場合もあります。
間口確保と雪処理スペースの観点から見た合筆メリット
北海道特有の事情として、冬場の除雪・排雪スペースの確保があります。間口の狭い土地では除雪した雪を敷地内に置く場所がなく、排雪業者への依頼費用が年間5万〜10万円かかることもあります。
合筆によって間口が広がれば、除雪スペースを確保しやすくなります。この点は札幌で土地を探す買い手にとって大きな魅力であり、売却時のアピールポイントになります。
JR沿線エリアでも同様に、積雪を考慮した敷地の余裕が価格に反映される傾向があります。
合筆できない土地の条件と事前に確認すべきこと
合筆はどんな土地でもできるわけではありません。事前に確認すべき制約条件を整理しておきましょう。
地目・所有者が異なる場合の制約
合筆の大前提として、地目が異なる土地同士はそのままでは合筆できません。たとえば「宅地」と「雑種地」を合筆したい場合は、先に地目変更登記を行い、地目を統一する必要があります。
地目変更登記の費用は3万〜5万円程度で、期間は2〜3週間が目安です。なお、登記地目が「田」「畑」の場合は農地法に基づく農地転用許可が必要となり、手続きが大きく異なります。
所有者が異なる場合は合筆ではなく、売買や交換で所有権を統一してから行うことになります。
抵当権や地役権がある場合の注意点
以下のような権利関係がある場合、合筆に制限がかかります。
- 抵当権の設定が片方のみ:両方の土地に同じ抵当権が設定されていない限り合筆不可
- 地役権の設定:通行地役権などが設定されている場合、権利関係の整理が必要
- 差押え・仮処分:登記に差押えや処分禁止の仮処分がある場合は合筆できない
これらの権利関係は登記簿謄本で確認できます。売却前に法務局で取得しておくことをおすすめします。条件が複雑な土地の売却についてはこちらのページもご参考ください。
合筆を活用した土地売却を成功させるための手順
最後に、合筆を売却計画にどう組み込むか、実務的なステップを整理します。タイミングを間違えると費用や時間が無駄になることもあるため、順序が重要です。
売却計画に合筆を組み込むタイミング
合筆は売却活動を始める前に完了させるのが理想です。具体的には以下の流れをおすすめします。
- 売却の6〜8か月前:不動産会社に相談し、合筆の効果があるか査定時に確認してもらう
- 売却の4〜6か月前:土地家屋調査士に測量を依頼し、境界確定と合筆登記を進める
- 売却の2〜3か月前:合筆完了後の土地で改めて査定を受け、価格変化を確認する
- 売却活動開始:整形化した土地として販売を開始する
合筆後の査定額が合筆前と比べて費用以上に上がるかどうかが、実行するかの判断基準になります。
不動産会社への相談時に伝えるべきポイント
不動産会社に相談する際は、以下の情報を準備しておくとスムーズです。
- 自分の土地と隣地の登記簿謄本
- 公図や地積測量図(法務局で取得可能、1通450円)
- 隣地所有者との関係性や交渉の可能性
- 合筆後にどのような形状の土地になるか(手書きのイメージでも可)
当社では、札幌市内の土地について合筆の効果シミュレーションも含めた無料査定を行っております。合筆すべきかどうかの判断からサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q: 隣の土地と合筆すると売却価格はどのくらい上がりますか?
A: 土地の形状改善の度合いによりますが、不整形地が整形地になる場合、一般的に1〜3割程度の価格改善が期待できます。
ただし、合筆にかかる測量費や登記費用(35万〜70万円程度)を差し引いても十分なメリットがあるかを事前に試算することが大切です。
Q: 合筆の登記手続きにかかる費用と期間はどれくらいですか?
A: 境界確定測量が30万〜60万円、合筆登記の申請費用が5万〜8万円程度で、合計35万〜70万円前後が目安です。
期間は境界確定に1〜3か月、登記完了までさらに2〜4週間が一般的です。境界が既に確定済みであれば測量を省略でき、費用・期間とも大幅に短縮できます。
Q: 隣地の所有者が合筆に同意してくれない場合はどうすればいいですか?
A: 合筆以外にも、隣地を購入する・土地の一部を等価交換する・隣地所有者に自分の土地を買ってもらうなどの代替策があります。
また、不整形地や旗竿地のまま買取に対応している不動産会社に相談するのも一つの方法です。当社でも現状の形状のまま買取のご相談を承っております。
Q: 地目や所有者が異なる土地同士でも合筆は可能ですか?
A: 原則として、地目が異なる土地や所有者が異なる土地はそのままでは合筆できません。ただし、地目変更登記(費用3万〜5万円程度)で地目を揃えれば対応可能なケースがあります。
所有者が異なる場合は、売買や贈与で所有権を統一してから合筆登記を行う流れになります。なお、登記地目が田・畑の場合は農地転用許可が別途必要です。
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