新着情報~ 空き物件売却隊からのお知らせ ~
2026/07/22
不動産売却の囲い込みを確認する方法と対策
不動産売却の囲い込みを確認する方法と対策
不動産を売却する際、仲介会社による「囲い込み」が行われていないか不安に感じる方は少なくありません。囲い込みとは、売主の利益よりも自社の利益を優先し、他社からの購入希望者を意図的に排除する行為です。
この記事では、囲い込みの仕組みから確認方法、発覚時の対処フロー、そして札幌圏での相談窓口まで、売主が今日から実践できる具体的な対策を網羅的に解説します。
不動産売却の囲い込みとは?仕組みと背景
囲い込みの本質を理解するには、不動産仲介の報酬構造を知ることが重要です。ここでは両手仲介と片手仲介の違いから、囲い込みが発生する構造的な原因を解説します。
不動産の売却仲介では、売主側と買主側それぞれの仲介会社が売買価格の3%+6万円(税別)を上限に手数料を受け取ります。売主・買主の双方を1社で仲介する「両手仲介」の場合、1社が受け取る手数料は片手仲介の2倍になります。
たとえば売却価格が2,000万円の場合、片手仲介の手数料は約66万円(税別)です。両手仲介では約132万円(税別)となり、差額は約66万円にのぼります。
この報酬差が囲い込みの動機になります。他社から「購入希望者がいます」と連絡が入っても「商談中です」「売り止めです」と虚偽の回答をすることで、自社の買主だけに物件を紹介しようとするのが囲い込みの典型的な手口です。
国土交通省の調査によると、不動産取引に関する苦情相談は年間約1,200件前後で推移しており、そのうち囲い込みに関連する相談も一定数を占めています。売主としては仕組みを正しく理解し、自衛策を講じることが大切です。
売却の費用や方法の基礎知識は売却の方法と費用の基礎知識でも詳しく解説しています。
囲い込みが売主に与える3つのリスク
囲い込みは売主に直接的な経済的損失をもたらします。抽象的な問題ではなく、具体的にどれほどの影響があるのかを金額ベースで見ていきましょう。
- 売却期間の長期化と値下げ圧力:他社の買主を排除するため購入希望者の母数が減り、一般的な売却期間である3〜6か月が8〜12か月に延びるケースがあります。長期化するほど「売れ残り物件」という印象が市場に広がり、値下げ交渉を受けやすくなります。
- 好条件オファーの喪失:たとえば2,500万円で売り出した物件に対し、他社経由で2,400万円の即決オファーが入っても、囲い込みによってその情報が売主に届きません。結果として自社の買主から2,200万円での値下げ交渉を受け入れることになり、差額200万円の損失が生じるリスクがあります。
- 維持コストの増大:売却が長引くことで、固定資産税や管理費・修繕積立金の負担が継続します。マンションの場合、管理費と修繕積立金の月額平均は約2万5,000円前後で、半年延びれば約15万円の追加出費になります。
囲い込みは売主にとって「見えない損失」を生む行為です。売却活動の透明性を確保することが、適正価格でのスムーズな売却につながります。
囲い込みを見抜くセルフチェックリスト5項目
囲い込みが疑われるサインは、売主自身で確認できるものがほとんどです。以下の5つのチェック項目を定期的に実践してみてください。
- レインズ登録証明書を受け取っているか:専任媒介契約・専属専任媒介契約を結んだ場合、仲介会社はレインズ(不動産流通機構)への登録が法律で義務付けられています。登録後に発行される「登録証明書」には登録番号と登録日が記載されています。契約後7日以内(専属専任は5日以内)に受け取れていなければ要注意です。
- レインズの取引状況(ステータス)を確認する:レインズには「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の3つのステータスがあります。売主はレインズの「売却依頼主用確認画面」にIDとパスワードでログインし、自分の物件が「公開中」になっているか確認できます。
- 他社に購入検討者を装って問い合わせてもらう:信頼できる知人や別の不動産会社に依頼し、「購入を検討している」として仲介会社に問い合わせてもらいます。「紹介できません」「商談中です」と言われた場合、囲い込みの可能性があります。
- 内覧件数と問い合わせ件数を確認する:売り出しから1か月経過しても内覧が0〜1件しかない場合は、広告活動が適切に行われていない可能性があります。一般的に、適正価格の物件であれば月3〜5件程度の内覧が入ることが多いです。
- 業務処理状況報告書の内容をチェックする:専任媒介では2週間に1回、専属専任媒介では1週間に1回の業務報告が義務付けられています。報告書に「問い合わせ0件」が続いている場合、他社からの問い合わせをブロックしている可能性を疑いましょう。
特にレインズの確認は最も有効な方法です。登録証明書に記載されたIDとパスワードを使い、売却依頼主用の確認画面にアクセスするだけで、自分の物件の公開状況を確認できます。
もし登録証明書を受け取っていない場合は、仲介会社に交付を請求する権利が売主にあります。遠慮せず請求してください。
媒介契約の種類と囲い込みリスクの比較
媒介契約の選び方は囲い込みリスクに直結します。ここでは3種類の媒介契約を、囲い込みリスクの観点から定量的に比較します。
- 一般媒介契約:複数の不動産会社に同時に依頼できる契約です。囲い込みリスクは最も低く、他社と競争環境が生まれるため、1社が情報を囲い込んでも他社経由で売却が進みます。ただし、レインズへの登録義務がなく、業務報告義務もありません。各社の販売意欲が分散する点がデメリットです。
- 専任媒介契約:1社のみに依頼する契約ですが、売主自身が見つけた買主との直接取引は可能です。レインズ登録義務あり(7日以内)、業務報告義務あり(2週間に1回)。囲い込みリスクは中程度で、1社独占のため構造的に囲い込みが起こりやすい反面、報告義務があるため監視は可能です。
- 専属専任媒介契約:1社のみに依頼し、売主自身の直接取引も不可の契約です。レインズ登録義務あり(5日以内)、業務報告義務あり(1週間に1回)。囲い込みリスクは最も高いですが、報告頻度が高く、仲介会社の販売意欲も最も高くなります。
囲い込みが心配な方は、一般媒介で2〜3社に依頼する方法が最も有効な抑止力になります。各社が競争するため、囲い込みの動機自体が薄れるためです。
一方で、信頼できる1社に絞り、専任媒介で手厚いサポートを受けるメリットも大きいです。重要なのは、どの契約を選んだとしても先述のセルフチェックを継続することです。
戸建て売却を検討中の方は戸建て売却の流れと注意点もあわせてご覧ください。
囲い込みを防ぐための具体的な対策4選
囲い込みは事前の対策で防げるケースが大半です。契約前と売却活動中のフェーズに分けて、今日からできる予防策を紹介します。
契約前に確認すべきポイント
- 両手仲介率を質問する:媒介契約を結ぶ前に「御社の直近1年の両手仲介率は何%ですか」と尋ねてみましょう。業界平均は約40〜50%とされています。極端に高い場合は囲い込みの傾向がある可能性も考えられます。
- レインズ登録と広告方針を書面で確認する:「レインズ登録はいつまでに行うか」「ポータルサイト(SUUMO・HOME’S等)への掲載はするか」を契約前に書面で確認しておきます。口頭の約束ではなく書面に残すことが重要です。
売却活動中にできる予防策
- レインズの売却依頼主用確認画面を週1回チェックする:ステータスが「公開中」以外に変わっていないかを定期的に確認します。特に理由なく「一時紹介停止中」になっている場合は、仲介会社に説明を求めてください。
- 業務報告書の内容を記録・保管する:報告書に記載された問い合わせ件数・内覧件数・広告状況を時系列で記録しておきます。数値の推移を追うことで、不自然な変化に気づきやすくなります。
これらの対策は、信頼関係を損なわない範囲で実践できるものばかりです。「監視する」のではなく「情報を共有してもらう」というスタンスで仲介会社とコミュニケーションを取ることで、円滑な売却活動につながります。
囲い込みの心配なく売却を進めたい方は、スタンドエステートへ無料査定をご依頼ください。当社では売却活動の透明性を重視し、お客様への定期報告を徹底しています。
囲い込み発覚後の対処フローと相談窓口
万が一、囲い込みが発覚した場合でも、売主には法的に保護された対処手段があります。以下の手順で冷静に対応しましょう。
媒介契約の途中解除の手順と注意点
- ステップ1:証拠を確保する:レインズのステータス画面のスクリーンショット、他社から「紹介を断られた」という証言、業務報告書の記録など、囲い込みの証拠をできる限り集めます。
- ステップ2:仲介会社に書面で説明を求める:電話ではなく書面(メールでも可)で、囲い込みが疑われる事実を指摘し、説明を求めます。回答内容も記録として保管してください。
- ステップ3:媒介契約の解除を通知する:囲い込みは仲介会社側の債務不履行にあたるため、一般的に売主側からの契約解除が認められます。正当な事由がある場合、違約金は発生しないケースが多いです。専任媒介の契約期間は最長3か月ですが、途中解除も可能です。
- ステップ4:新しい仲介会社を選定する:解除後は複数社に査定を依頼し、比較検討したうえで次の仲介会社を選びましょう。
行政窓口への相談方法
仲介会社との交渉が難航する場合は、行政機関への相談も有効な手段です。
- 国土交通省 地方整備局:大臣免許の不動産会社に対する監督権限を持ちます。免許番号が「国土交通大臣(○)第△号」の場合はこちらに相談します。
- 都道府県の宅建業免許窓口:知事免許の不動産会社に対する監督権限を持ちます。免許番号が「○○県知事(○)第△号」の場合に該当します。
- 不動産適正取引推進機構:不動産取引に関するトラブル全般の相談窓口で、電話相談を無料で受け付けています。
行政機関への相談は、仲介会社への指導や業務改善命令につながる場合もあります。悪質なケースでは業務停止処分が科されることもあり、売主の正当な権利を守る重要な手段です。
札幌で囲い込みを避けるために知っておきたいこと
札幌圏で不動産売却を進めるうえで、地域特有の事情を知っておくことも大切です。北海道ならではの相談窓口や流通の特徴を押さえておきましょう。
北海道庁の宅建業免許窓口と札幌市消費者センターの活用
北海道知事免許の不動産会社に対する苦情や相談は、北海道庁建設部住宅局建築指導課が窓口になります。囲い込みの証拠を揃えたうえで相談すると、調査や行政指導の対象となる場合があります。
また、札幌市消費者センター(電話:011-728-2121)でも不動産取引のトラブル相談を受け付けています。平日の9時から16時30分まで対応しており、専門の相談員が対処の方向性をアドバイスしてくれます。
札幌圏の不動産流通の特徴と東日本レインズ
札幌を含む北海道の不動産流通は「東日本不動産流通機構(東日本レインズ)」が管轄しています。東日本レインズには道内の不動産会社が加盟しており、2025年度の新規登録物件数は全国で約18万件にのぼります。
札幌圏の特徴として、地下鉄沿線やJR沿線の物件は流通量が多く、比較的早期に売却が進む傾向があります。一方で、市街地エリアから離れた物件は流通量が限られるため、囲い込みが起きると影響が大きくなりやすいという側面があります。
道内で売却を検討されている方は、仲介会社の選定時にレインズの活用方針をしっかり確認し、透明性の高い売却活動を実現することが、適正価格での売却への近道です。
よくある質問
Q: 囲い込みをされているか売主が自分で確認する方法はありますか?
A: 最も確実な方法は、レインズの「売却依頼主用確認画面」にログインし、物件のステータスが「公開中」になっているかを確認することです。登録証明書に記載されたIDとパスワードでアクセスできます。
加えて、信頼できる知人や別の不動産会社に購入検討者として問い合わせてもらい、「紹介できない」と断られないかテストする方法も有効です。
Q: 専任媒介と一般媒介ではどちらが囲い込みされにくいですか?
A: 一般媒介のほうが囲い込みされにくいです。複数社に依頼するため、1社が囲い込みをしても他社経由で売却が進む可能性があり、構造的な抑止力が働きます。
ただし専任媒介にはレインズ登録義務や定期報告義務があり、販売活動に注力してもらいやすいメリットもあります。信頼できる会社であれば専任媒介でも問題ありません。
Q: 囲い込みが発覚した場合、媒介契約を途中解除できますか?
A: はい、一般的に解除できます。囲い込みは仲介会社側の義務違反にあたるため、正当な事由として認められるケースが多いです。
この場合、違約金が発生しないことが一般的です。ただし解除にあたっては、囲い込みの証拠(レインズのステータス記録や他社からの証言など)を事前に確保しておくことが重要です。
Q: レインズの登録状況を売主本人が確認するにはどうすればよいですか?
A: 専任媒介契約または専属専任媒介契約を結んだ場合、仲介会社から「登録証明書」が交付されます。この証明書に記載されたIDとパスワードを使い、レインズの売却依頼主用確認画面にアクセスできます。
登録証明書を受け取っていない場合は、仲介会社に交付を請求する権利が売主にあります。宅地建物取引業法に基づく義務ですので、遠慮なく請求してください。
CONTACTお問い合わせ
お電話またはメール・LINEからも受付しています。
ご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。
お電話の際は、ホームページご覧の旨をお伝えいただくとスムーズです。
営業時間/10:00~18:00
定休/日曜

