~ 空き物件売却隊からのお知らせ ~

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2023/04/26

売却の進め方 コラム

入居者がいるまま売る(オーナーチェンジ)|価格の決まり方と引き継ぐもの

人に貸している部屋や建物を、入居者がいるまま売る。これをオーナーチェンジといいます。

結論から言うと、入居者に出ていってもらう必要はありません。賃貸借契約はそのまま買主に引き継がれます。ただし買う相手は投資として買う方に限られ、価格の計算のしかたも住宅とは別物になります。

入居者はそのままでよい

契約は新しい所有者に引き継がれる

建物を借りている人は、引き渡しを受けていれば、新しい所有者に対しても借りる権利を主張できます。「所有者が変わったから出ていってください」とはなりません。

売却を理由に退去を求めることはできない

普通の賃貸借契約では、期間が来ても正当な理由がなければ更新を拒めません。売却は正当な理由になりません。空室にしてから売りたい場合は、立退料を含めた交渉が必要になり、時間も費用もかかります。

入居者に事前に知らせる義務はない

売却の話を、契約前に入居者へ伝える義務はありません。引き渡しが済んでから、貸主が変わったことと、賃料の新しい振込先を通知します。内覧も、共用部と空室だけで行います。

買う相手が変わる

自分で住みたい人は買えない

入居者がいる以上、買主はそこに住めません。買うのは、家賃収入を目的とする投資家か、不動産会社です。この時点で、買い手の層はかなり絞られます。

室内を見られない

内覧ができないため、買主は間取り図、過去の写真、同じ建物の他の部屋の状態から判断することになります。分からない部分は、慎重に見積もられます。

融資の条件が違う

買主が使うのは住宅ローンではなく、投資用の融資です。金利も審査の基準も違い、物件の築年数や収益性が厳しく見られます。

価格の決まり方

家賃から逆算する

住宅のように周辺の成約価格から決めるのではなく、年間の家賃収入を想定利回りで割って求めます。

  • 満室想定の年間家賃収入 ÷ 想定利回り = おおよその価格
  • 例:月7万円 × 12か月 = 年84万円、想定利回り10%なら 840万円
  • 同じ年84万円でも、利回り12%で見られると 700万円

築年数が古いほど買主は高い利回りを求めるため、同じ家賃でも価格は下がります。

家賃を下げると価格も下がる

空室を埋めるために家賃を月3,000円下げると、年間で3万6,000円の減収です。利回り10%で計算すれば、売却価格は約36万円下がることになります。家賃を下げる前に、売った場合の金額を確かめておく価値があります。

土地値が下支えになることもある

建物が古く、収益から出した金額が低い場合でも、土地の価値が高ければそちらが価格を支えます。この場合は、収益物件としてではなく土地として売り出すほうが高く決まることがあります。

引き継ぐもの

賃貸借契約

そのまま買主に引き継がれます。契約書の内容がそのまま新しい貸主に移るため、条件が不利な契約があれば、それも引き継がれます。

敷金

預かっている敷金の返還義務も、買主に引き継がれます。そのため、決済のときに敷金相当額を売買代金から差し引くか、買主に引き渡すのが通常です。金額を正確に把握しておいてください。

賃料の精算

引き渡し日を基準に日割りで精算します。前払いで受け取っている月の家賃は、引き渡し日以降の分を買主に渡します。

管理委託契約

管理会社に任せている場合、買主がその会社を引き継ぐのか、解約するのかを決めます。解約する場合は、予告期間を確認してください。

そろえる書類

  • 賃貸借契約書/全室分。更新の覚書があればそれも
  • レントロール/各室の家賃、共益費、敷金、契約期間、入居時期の一覧
  • 敷金の預かり額が分かるもの
  • 管理委託契約書
  • 直近の収支/固定資産税、管理費、除雪費、共用部の光熱費
  • 修繕の履歴/外壁、屋根、給湯器、受水槽をいつ直したか
  • 建物の図面、建築確認済証・検査済証
  • 測量図、境界に関する書類

室内を見られないぶん、買主が判断できるのは書類だけです。レントロールと修繕履歴がそろっているかどうかで、価格も決まるまでの期間も変わります。

空室にしてから売るか、賃貸中で売るか

賃貸中のまま売る

  • 家賃収入が続くため、売れるまでの負担がありません
  • 収入が読めるぶん、収益物件として評価されます
  • ただし買い手は投資家に限られます

空室にしてから売る

  • 自分で住みたい買主にも売れるため、買い手の層が広がります
  • 室内を見せられるため、状態のよい部屋なら有利です
  • ただし退去を待つか、立退料を含めた交渉が必要です
  • 空室のあいだ、家賃収入がなくなります

自然に退去が出るのを待って売るという進め方もあります。とくに札幌では、3月の入退去のタイミングが使えます。

札幌で売るときに見られる点

除雪と排雪の費用

敷地内の除雪、排雪、ロードヒーティングの燃料費。これがそのまま実質利回りを押し下げます。買主も必ず確認します。逆に、手配先と年間の費用をきちんと示せると、収支が読めるぶん安心して買ってもらえます。

3月の入退去で数字が動く

進学と転勤で3月に人が動きます。この時期を過ぎて空いた部屋は、次の春まで埋まりにくくなることがあります。売却を考えているなら、入居が固まる4月の数字を持って動くのが有利です。

冬の空室は響く

12〜2月は入居の動きが鈍ります。空室が出たまま冬に売り出すと、満室想定との差が大きく見えます。

よくあるご質問

入居者に出ていってもらう必要はありますか。

ありません。賃貸借契約はそのまま買主に引き継がれます。むしろ入居がある状態のほうが収入が読めるため、収益物件としては評価されやすくなります。

入居者に売却を知らせる必要はありますか。

契約前に知らせる義務はありません。引き渡しが済んでから、貸主が変わったことと賃料の新しい振込先を通知します。内覧も共用部と空室だけで行います。

売却を理由に退去してもらえますか。

できません。普通の賃貸借契約では、期間が来ても正当な理由がなければ更新を拒めず、売却は正当な理由になりません。空室にしたい場合は立退料を含めた交渉になります。

敷金はどうなりますか。

返還義務も買主に引き継がれます。決済のときに敷金相当額を売買代金から差し引くか、買主に引き渡すのが通常です。金額を正確に把握しておいてください。

価格はどう決まりますか。

満室想定の年間家賃収入を想定利回りで割って求めます。築年数が古いほど買主は高い利回りを求めるため、同じ家賃でも価格は下がります。

空室を埋めてから売ったほうがよいですか。

満室のほうが収入が読めるため有利です。ただし家賃を下げて埋めると、その分だけ価格も下がります。家賃を下げる前に、売った場合の金額を確かめてください。

室内を見せられないのは不利ですか。

買主が判断できるのは書類だけになります。レントロール、修繕履歴、収支がそろっていれば、そのぶん判断してもらえます。

いつ売り出すのがよいですか。

札幌では3月の入退去で数字が動くため、入居が固まる4月の数字を持って動くのが有利です。冬は入居の動きが鈍く、空室があると満室想定との差が大きく見えます。

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