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2023/04/28
市街化調整区域の土地は売れるのか|買い手と価格の付き方
「市街化調整区域の土地は売れない」と聞いたことがある方は多いと思います。実際には売れます。ただし、市街化区域の土地とは値段の付き方も買い手の層もまったく違います。
結論から言うと、価格を決めるのは「建物を建てられるか」と「買主に融資が付くか」の2つです。この2つが揃えば住宅用地としての値段が付き、揃わなければ用途を限った買い手を探すことになります。まず制度の仕組みから整理します。
市街化区域と市街化調整区域
線引きという考え方
都市計画区域は、すでに市街地になっている、または優先的に市街化を進める「市街化区域」と、市街化を抑える「市街化調整区域」に分けられています。これを線引きといいます。無秩序に市街地が広がるのを防ぎ、道路や上下水道を計画的に整えるための仕組みです。
用途地域が定められていない
市街化区域には第一種低層住居専用地域、商業地域といった用途地域が定められています。市街化調整区域には原則として用途地域がありません。登記や評価証明の用途欄が空欄、または「定めなし」となっていたら、その土地は調整区域である可能性が高いと考えてください。
建物を建てるには許可が要る
市街化調整区域では、原則として建築のための開発行為が認められていません。建てる場合は、都市計画法に基づく許可が必要になります。誰でも自由に家を建てられる区域ではない、というのが出発点です。
固定資産税は安い
評価額が低いため、税額も小さくなります。ただし持っているかぎり毎年かかり、草刈りや管理の手間も続きます。
売買でいちばん効くのは「融資が付くか」
買主の多くは住宅ローンを使う
個人が土地や家を買うとき、ほとんどは住宅ローンを使います。金融機関は担保として土地を評価しますが、市街化調整区域の土地は評価が低く出るか、そもそも扱わないことがあります。
建て替えできない土地は買い手が限られる
建て替えの許可が下りない土地は、将来その建物を建て直せません。融資は付きにくく、買えるのは現金で買う方か、住宅以外の用途で使う方に絞られます。これが「売れない」と言われる理由の正体です。
建てられる土地なら状況が変わる
既存宅地として建て替えが認められる、地区計画の区域内で住宅が建てられる。こうした土地は融資の見通しも立ち、住宅用地としての価格が付きます。
同じ町名の中でも、丁目のある区域(市街化区域)と丁目のない区域(調整区域)で、1平方メートルあたりの単価が数倍違うことがあります。近隣の市街化区域の相場をあてにして価格を決めると、いつまでも売れません。
誰が買うのか
隣地の所有者
もっとも決まりやすい相手です。自分の土地と一体で使える、駐車場や庭を広げられる、農地として続けて使える。買う理由がはっきりしているぶん、話が早く進みます。当社では、隣地の所有者に直接お声がけする売り方もお受けしています。
事業者
資材置き場、車両や重機の保管場所、倉庫用地。建物を建てなくても使える用途を探している事業者は常にいます。前面道路の幅と、大型車が入れるかどうかが条件になります。
農業を営む方
地目が田・畑の場合、農地として買える相手は限られます。農地法の許可が必要で、許可を受けられるのは一定の要件を満たす方だけです。
現金で買う個人
建て替えができる土地なら、住宅を建てたい個人が買います。広い土地を安く手に入れられるのは、調整区域ならではの魅力でもあります。
価格の付き方
市街化区域の相場では計算できない
調整区域の土地を、近くの市街化区域の取引データから計算すると、実際より何倍も高い金額が出ます。当社の査定は、成約データを用途地域の有無で分けたうえで計算しています。高い金額が出たときほど、その計算の中身を確かめてください。
価格を左右する条件
- 建築の可否/ここが最大の要素です
- 接道/公道か私道か、幅員は足りているか
- 上下水道/引き込み済みか、引くのにいくらかかるか
- 地目/宅地か、田・畑か、山林か
- 形と高低差/そのまま使えるか、造成が要るか
- 冬季の除雪/前面道路に除雪が入るかどうか
売買を進めるときの注意
重要事項説明で必ず説明される
市街化調整区域であること、建築に許可が必要であることは、買主への重要事項説明で必ず説明されます。ここで初めて知った買主が契約を見送る、ということがないよう、売り出しの段階から条件を明らかにして進めるのが確実です。
調査に時間がかかる
建築の可否、接道、上下水道、境界。これらを確かめるだけで数週間かかります。先に価格だけ決めて売り出すと、調査の結果で条件が変わり、話がひっくり返ります。
農地なら許可が契約の条件になる
地目が田・畑の場合、農地法の許可が下りることを条件にした契約になります。許可が下りなければ契約は白紙に戻ります。引き渡しまでの期間も長くなります。
札幌の調整区域で押さえておくこと
冬季に除雪が入らない道路がある
市街化調整区域では、冬のあいだ除雪されない道路に面した土地があります。車で近づけない期間があると、住宅用地としての価値は大きく下がります。前面道路の除雪がどうなっているかは、必ず確認してください。
雪の下では何も見えない
境界の杭も、高低差も、道路との接し方も、積雪期は雪の下です。買い手は判断できず、検討が春まで止まります。雪のない時期に撮った写真を残しておくと、冬でも話を進められます。
売り出す時期
調査に数週間かかることを考えると、雪解け後すぐに動き出して、11月までに引き渡しまで終えるのが現実的な組み立てです。
売るまでの流れ
- 登記の内容を確認する/地目、面積、名義
- 市の窓口で建築の可否を確認する/ここが価格の分かれ目です
- 接道と上下水道を確認する
- 境界を確認する/確定していなければ測量に日数がかかります
- 価格を決める/調整区域の成約データで計算します
- 買い手を探す/隣地の所有者、事業者、農業を営む方など、条件に合う相手に当たります
- 契約・引き渡し/農地なら許可を条件にします
よくあるご質問
市街化調整区域の土地は本当に売れるのですか。
売れます。ただし建物を建てられるかどうかで価格も買い手の層も変わります。建築ができない土地でも、隣地の所有者、資材置き場や駐車場を探している事業者、農業を営む方など、買い手はいます。
自分の土地が調整区域かどうか、どこで分かりますか。
登記事項証明書や固定資産税の課税明細で用途地域の欄が空欄か「定めなし」になっていれば、調整区域である可能性が高くなります。確実に知るには、市の都市計画の担当窓口でご確認ください。
買主に住宅ローンは付きますか。
土地の条件によります。金融機関は担保として評価しますが、市街化調整区域の土地は評価が低く出るか、扱わないことがあります。建て替えの許可が下りる土地かどうかが大きく影響します。
市街化区域の相場で売り出してもよいですか。
売れません。調整区域の土地を近隣の市街化区域の相場で計算すると、実際より何倍も高い金額になります。成約データを用途地域の有無で分けて計算した金額で売り出してください。
隣の人に売るのが早いと聞きました。
実際に決まりやすい相手です。自分の土地と一体で使える、駐車場や庭を広げられるなど、買う理由がはっきりしているためです。当社では隣地の所有者に直接お声がけする売り方もお受けしています。
地目が畑です。そのまま売れますか。
農地法の許可が必要です。農地のまま売る場合は第3条、宅地などに転用して売る場合は第5条の許可になります。許可が下りることを条件にした契約となり、下りなければ白紙に戻ります。
売り出してからどれくらいで売れますか。
市街化区域の住宅地より時間がかかります。調査だけで数週間、買い手を探す期間も長くなります。雪解け後から動き出し、11月までに引き渡しまで終える組み立てが現実的です。
調整区域の成約データで計算した金額を確かめる
名前も電話番号も入力せずに、実際の成約データから相場が60秒でわかります。
詳しくは 市街化調整区域の売却 と 土地の売却 をご覧ください。お電話は 0120-193-933(10:00〜18:00・日曜定休)。
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