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2023/04/26
不動産売却の所有期間5年はいつから数えるか|税率が2倍変わる判定日
先に結論です。不動産を売ったときの税率は、所有期間が5年を超えているかどうかで約2倍変わります。5年以下なら約39パーセント、5年超なら約20パーセント。3,000万円の利益が出たとして、税額は約1,170万円と約600万円。570万円の差です。
そして、ここでもっとも間違えやすいのが5年の数え方です。買った日から売った日まで、ではありません。売った年の1月1日時点で判定します。この1行を知らないために、あと数か月待てば税額が半分になったのに、というケースが実際にあります。
正しい数え方
判定の基準日は、売却した年の1月1日です。その時点で所有期間が5年を超えていれば長期、5年以下なら短期になります。
計算例
2020年6月に買った家を、2025年8月に売った場合。
- 実際の所有期間 5年2か月
- 判定の基準日 2025年1月1日
- その時点の所有期間 4年7か月
- 判定 短期(税率およそ39パーセント)
この物件を2026年1月以降に売れば、2026年1月1日時点で5年7か月となり、長期になります。数か月待つだけで税率が半分近くになる、というのはこの仕組みによるものです。
ただし、待てば必ず得になるとは限りません。そのあいだの固定資産税、維持費、相場の動き、買主が離れる可能性を合わせて考えてください。数か月で買主が見つかる保証はありません。
税率の内訳
短期譲渡所得(5年以下)
- 所得税 30パーセント
- 復興特別所得税 所得税額の2.1パーセント
- 住民税 9パーセント
- 合計 およそ39パーセント
長期譲渡所得(5年超)
- 所得税 15パーセント
- 復興特別所得税 所得税額の2.1パーセント
- 住民税 5パーセント
- 合計 およそ20パーセント
10年超所有の軽減税率(マイホームの場合)
自分が住んでいた家で、所有期間が10年を超えている場合、さらに低い税率が使えることがあります。3,000万円特別控除と併用できるのが大きな利点です。要件は細かいので、税理士または税務署にご確認ください。
取得の日をどう数えるか
いつから所有していることになるか。ここも間違えやすいところです。
- 買った場合 引き渡しを受けた日。契約日を使うこともできる
- 建てた場合 建物が完成して引き渡された日
- 相続した場合 亡くなった方が取得した日を引き継ぐ
- 贈与を受けた場合 贈与した方が取得した日を引き継ぐ
相続と贈与で引き継げるのは大きな意味があります。親が40年前に買った家を相続してすぐ売っても、短期にはなりません。親が買った日から数えるので、長期扱いです。
相続で引き継いだ家は、取得の日だけでなく、取得費も引き継ぎます。親が買ったときの契約書が残っていれば、それが取得費の証明になります。見つかるかどうかで税額が数百万円変わることがあるので、必ず探してください。
札幌の売却でよくある判断
年末に契約、年明けに引き渡し
札幌では、冬に契約して春に引き渡すという流れがあります。所有期間の判定は原則として引き渡しの日で決まるため、年をまたぐと判定の年が変わります。5年の境目にある物件では、ここが分かれ目になります。
雪解けを待つかどうか
戸建てや土地は、雪のない時期に売ったほうが高く売れます。同時に、5年の境目を越えるかどうかも見てください。両方が春に有利なら、迷う理由はありません。
そもそも利益が出るかを先に計算する
税率の話は、利益が出て初めて意味を持ちます。まず次の式で確かめてください。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除
- 取得費 買ったときの価格と諸費用。建物は減価償却した後の金額
- 譲渡費用 仲介手数料、印紙代、測量費、解体費など
- 特別控除 自宅なら最大3,000万円
札幌の郊外で20年以上前に建てた家なら、売却益が出ないことも多くあります。その場合、短期か長期かを気にする必要はありません。逆に、相続した土地や地価が上がった地域では、利益が大きく出ることがあります。
買ったときの契約書がないと、取得費は売却価格の5パーセントとして扱われます。3,000万円で売れば取得費は150万円とみなされ、利益が2,800万円以上として計算されます。短期か長期かより、まずこの契約書を探すほうが効きます。
売る前にやることのまとめ
- 取得の日を確認する(相続なら親が買った日)
- 売却した年の1月1日時点で、5年を超えるかを判定する
- 買ったときの契約書を探す
- 売却益が出そうかを概算する
- 5年の境目にあるなら、待つ場合の維持費と比べる
- 10年超なら、軽減税率が使えるか税理士に確認する
税率や特例の適用については、最終的な判断を税理士または税務署にご確認ください。制度は改正されることがあります。ここでは判定の考え方を整理しています。
よくあるご質問
所有期間5年はいつから数えますか。
売却した年の1月1日時点で判定します。買った日から売った日まで、ではありません。実際に5年を超えていても、1月1日時点で5年以下なら短期扱いです。
短期と長期で税率はどのくらい違いますか。
短期がおよそ39パーセント、長期がおよそ20パーセントです。3,000万円の利益なら、税額の差は約570万円になります。
あと数か月待てば長期になります。待つべきですか。
税額の差と、待つあいだの固定資産税・維持費・相場の動き・買主が離れる可能性を比べてください。数か月で買主が見つかる保証はありません。
相続した家をすぐ売ると短期になりますか。
なりません。相続では、亡くなった方が取得した日を引き継ぎます。親が40年前に買った家なら、相続してすぐ売っても長期扱いです。
贈与で受け取った家はどうですか。
贈与した方が取得した日を引き継ぎます。相続と同じ考え方です。
10年を超えているとさらに安くなりますか。
自分が住んでいた家で所有期間が10年を超えていれば、軽減税率が使えることがあります。3,000万円特別控除と併用できるのが利点です。要件は税理士または税務署にご確認ください。
年末に契約して年明けに引き渡す場合はどうなりますか。
判定は原則として引き渡しの日で決まるため、年をまたぐと判定の年が変わります。5年の境目にある物件では、ここが分かれ目になります。
買ったときの契約書が見つかりません。
取得費が売却価格の5パーセントとして扱われ、利益が大きく計算されます。短期か長期かを気にするより、まず契約書を探すほうが税額への影響は大きくなります。
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